非共有電子対を持つ関連幾何配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/10 07:43 UTC 版)
「三方両錐形分子構造」の記事における「非共有電子対を持つ関連幾何配置」の解説
VSEPR理論は、価電子の孤立電子対による中心原子の配位子の置換が電子配置の一般形式を変化させないことも予測する。結合電子対と孤立電子対の両方を含む価電子の5つの電子対を持つ分子では、電子対は三方両錐形の配置のままであるが、分子の幾何配置が異なるように1つ以上のエクアトリアル位が配位子原子に付いていない。 シーソー形分子構造は、中心原子が4つのフッ素原子(2つがアキシアル位、2つがエクアトリアル位)と1つのエクアトリアル位孤立電子対によって囲まれている四フッ化硫黄(SF4)で見られる。これはAXE表記法におけるAX4E型分子に対応する。T字形分子構造は三フッ化塩素(ClF3)で見られる。三フッ化塩素は、3つのフッ素原子の2つがアキシアル位、1つがエクアトリアル位を占め、2つの孤立電子対がエクアトリアル位を占めるAX3E2型分子である。最後に、三ヨウ化物イオン(I−3)も三方両錐形に基づいているが、実際の分子幾何配置は直線形であり、末端ヨウ素が2つのアキシアル位を占め、3つのエクアトリアル位が孤立電子対によって占められている(AX2E3型)。
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