はちじょう‐じま〔ハチヂヤウ‐〕【八丈島】
はちじょう‐じま〔ハチヂヤウ‐〕【八丈×縞】
八丈島(はちじょうじま)
伊豆七島の一つ。東京の南方約300kmにある焼酎産地。六製造場があり、島酒と呼ばれるイモ焼酎、ムギ焼酎をつくっている。文化八(1811)年、大賀郷(おおかご)の名主菊地秀右衛門が新島(にいじま)で薩摩の漂着民宇兵衛より赤さつま芋の種をもらい八丈島に広めた。嘉永六(1853)年、薩摩の流人丹宗(たんそう)庄右衛門が故郷である阿久根(あくね)のイモ焼酎の製法を伝えた。それまでアワ麹(こうじ)と玄米で「酒ノ実(み)黒ミ多ク、飲(のみ)テモ酔事無(ようことな)キ」濁酒をつくっていた島民は、貴重な穀物にかわるカンショで効果的に酔える焼酎を知り、「米穀一粒ノ費(ついやし)ナク五ケ村二島コレヲ習フテ農作家作ニ大益ヲ得タ」と近藤富蔵の『八丈実記』は伝えている。八丈島のイモ焼酎はオオムギの麹を使い、ムギ焼酎の特徴もあわせ持っている。
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