中間地精製
【英】: refining at entrepot center
産油国と消費国の中間地点で行われる石油精製をいい、その製油所(entrepot refinery)が所在する地域の需給調整機能を持つことから、スウィング・リファイナリー(swing refinery)と呼ばれることがある。消費国が原油を輸入して製品化する消費地精製と、産油国で製品化して製品の形で輸出する現地精製を折衷した石油供給方式である。中間地精製の利点としては、(1) 当該地域に所在する各国の製品需給調整機能を持つことができる、(2) 現地精製に比べ製品の輸送コストが安い、(3) 中間地における原油処理規模の増大によるスケール・メリットによって地元に供給する製品コストが低減でき、同時に、地元の経済発展や外貨節約に役立つ、ことなどが挙げられる。中間地精製地としては、シンガポール、イタリア地中海沿岸地域、オランダ・ロッテルダム、カリブ海地域がある。これらの中間地精製は、これまでそれぞれの地域において重要な機能を果たしてきているが、消費国における製品需要構造の変化、設備の高度化、さらに産油国の輸出製油所の操業開始などにより、新たな対応に迫られている。 |

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