タトネフチ
【英】: tatneft
ロシアヴォルガ=ウラル地域のタタールスタン共和国の石油企業。 石油生産子会社タトネフチ、2002年12月に本格的な稼動を開始したニジュネカムスク製油所(精製子会社)、400軒のサービスステーション(販売子会社)で構成される地方石油企業であり、同共和国が実質的に支配している。 タトネフチの原油生産量は、1997年以降2,400万トン/年台前後で推移しており、2005年では、ルクオイル、ロスネフチ、TNK-BP、スルグトネフチェガス、シブネフチに次いで第6位である。また原油輸出量も、1997年の597万トンから2003年の1,048万トンへと75.5%増加させた。生産油田としては地域最大のロマシュキノ油田がある。ただし、生産井1本あたりの原油生産量は1997年の4.30トン/日から次第に減少傾向にあり、2003年は3.78トン/日であった。稼動中の生産井数が増加している割に生産量が伸びていないのが現状である。加えて、タタールスタン共和国の油田は含水率の高く、生産される原油は硫黄分が高い。 タトネフチは、同社の生産基盤であるヴォルガ=ウラル地域以外での油田開発プロジェクトの推進を進めている他、精製部門でも、チェコおよびトルコの国営製油所の支配株式を取得する動きに乗り出している。 (中島 敬史、2007年3月) |

- タトネフチのページへのリンク