すいさつ

実用日本語表現辞典

推察

読み方：すいさつ

推察（すいさつ）とは、不確かな情報や限られた手がかりから、ある事象や情報について合理的な結論を導き出す思考プロセスである。具体的には、観察された現象や証拠に基づき、その背後にある原因や真実を推測する行為を指す。このプロセスは、科学的研究、推理小説の解読、日常生活での意思決定など、多様な分野で用いられる。 推察は、直接的な証拠が不足している場合に特に重要となる。例えば、歴史学者が古文書の断片からその時代の社会状況を推察する、または刑事が限られた証拠から犯罪の動機や手口を推察するなど、推察は論理的思考と創造的想像力を組み合わせたプロセスである。重要なのは、推察においては、可能な限り論理的であり、かつ、利用可能な情報に基づいている必要がある点である。

（2024年3月8日更新）

デジタル大辞泉

すい‐さつ【推察】

読み方：すいさつ

［名］(スル)他人の事情や心中を思いやること。おしはかること。推量。「おおよその—がつく」「複雑な事情と—する」

[用法] 推察・推量・推測——「愛児を失った親の胸中を推測（推量・推察）する」など、思いやるの意では相通じて用いられる。◇「推察」は事情や他人の心情などを思いやること。「お喜びのこととご推察申し上げます」◇「推量」はそうなるだろうと想像すること。「当て推量(ずいりょう)」という言い方があるように根拠の有無は問わない。◇「推測」は現在までにわかっていることがらをもとにして、他人の心情や事情などをおしはかること。「原因といっても、それは現段階での推測に過ぎない」