イスラエル(いすらえる)
【古代パレスチナ】
およそ2000年前、パレスチナにはユダヤ人が住んでいた。ところが、紀元2世紀頃、当時の強国だったローマ帝国が、パレスチナに進出してきた。このため、ユダヤ人はパレスチナから追い出されてしまった。
その後、ユダヤ人は家なき民としてヨーロッパを転々とした。一方、ユダヤ人がいなくなったパレスチナには、アラブ人が入ってきた。その後約2000年にわたって、パレスチナにはアラブ民族が居住しつづけた。
【訪れた転機】
パレスチナに転機が訪れるのが、20世紀はじめころだ。アラブ人しかいなかったパレスチナに、イギリスやアメリカが進出してく。これによってパレスチナの勢力地図は大きく変わることになった。
まず、イギリスがユダヤ人の利用を思いついた。ユダヤ人の中にはロスチャイルド家のような大金持ちがった。イギリスは、ユダヤの資本を利用したいと考えたのだ。
イギリスは、そのころ大英帝国として力をふるっていた。しかし第一次世界大戦などの戦争のため、戦争費用がかさんでいた。ユダヤの資本を利用すれば、第一次世界大戦を有利に進めることができる。
第一次世界大戦のさなか、イギリスは、ロスチャイルド家あての手紙の中でひそかに約束をした。これは、「戦争に協力してほしい。そのかわり、戦後はユダヤ人国家を建設してあげる」という内容だった。
【イスラエル建国】
第二次世界大戦後、イギリスはユダヤとの約束を実行した。イギリスとアメリカは相談して、ユダヤ人の国イスラエルを建国することにしたのだ。イギリス・アメリカはアラブ社会に介入し、強制的に土地の一部を分割した。
その後、イスラエルには、ぞくぞくとユダヤ人が入植した。イスラエルはユダヤ人の土地となったのだ。
しかし、イスラエルは、アラブ人からはこころよく思われなかった。アラブ人にとってみれば、成立の過程からして「大事な聖地がイスラエルに奪われた」という思いが強いのだ。このため、イスラエル対アラブ諸国のあいだで、何回も戦争が起きている。
(2000.10.24掲載)
Weblioに収録されているすべての辞書からいすらえるを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。

- いすらえるのページへのリンク