『華僑工作実施要領』
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「華僑強制献金」の記事における「『華僑工作実施要領』」の解説
1942年4月8日付で軍政部次長から軍政部長に昇進した渡辺は、同月19日付で、それまでに何度か発出されていた献金指令と華僑対策の統一見解として、マレー・スマトラ各州の長官あてに、極秘通達『華僑工作実施要領』を発出した。同通達は、それまでの「誘引工作」による華僑対策を転換し、占領地域で日本軍に協力しない華僑には「断固その生存を認めざるものと」し、シンガポール等主要都市の有力華僑全体に「最低5,000万ドルの資金調達を命」じ、これに協力しない者には財産の没収、一族の追放など「極めて峻厳なる処断を持って処理」し、「反抗の徒に対しては極刑を以て之に答え」る、という強硬な内容だった。 同月20日に集金情況の点検が行われたが、献金額は目標額に遠く及ばなかった。高瀬は再度各州の華僑協会の代表をシンガポールの吾廬倶楽部に集め、目標額の集金に失敗したと各州の代表を詰った。締切は6月25日に再度延期された。
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