『新曲』
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「御匣殿 (西園寺公顕女)」の記事における「『新曲』」の解説
軍記物語『太平記』で著名になった御匣殿と尊良親王の恋愛譚は、室町時代から江戸時代初期にかけて流行した幸若舞の題材にも採られ、『新曲』という作品が制作された。『新曲』という名は、最も遅く追加された作品であることと、幸若舞の中では最も最後の時代を描いた作品であることに由来する。史実や『太平記』では、尊良は武将としても名を為した人物であるが、『新曲』では尊良の戦闘描写は省かれ、純粋に王朝物語的な恋愛伝説として描かれた。ただ、この改変が逆に災いして、武家文化である幸若舞の中では、あまり人気はなかった。 江戸時代前期には、『新曲』の押絵入りの絵本も制作され、2017年時点で、明星大学所蔵の奈良絵本『新曲』など5点が現存している。 また、江戸時代前期、狩野派と見られる絵師が『新曲』を題材にした扇を制作している。
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