『南嶋探験』の後世への影響
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「笹森儀助」の記事における「『南嶋探験』の後世への影響」の解説
笹森はいくつかの著書を残しているが、その中で最も後世への影響が大きかったのは『南嶋探験』である。その影響の例を挙げると、例えば鳥居龍蔵は同書の刊行直後(なお、この頃鳥居はまだ東京帝国大学(現・東京大学)人類学教室の標本整理係であった)、笹森に面会を求めている。また、柳田國男は『笹森儀助翁伝』(横山武夫著。今泉書店、1934年)の序文において、『南嶋探験』の影響で南島談話会(柳田、折口信夫らによる南島の研究会)が発足したと語っている。 笹森は民俗学を修めた人間ではなかったが、その著書の内容は後に言うフィールドワークの先駆的なものであり、これが柳田ら後の民俗学者に注目されるような理由であった。柳田はこの点から笹森を「その成果が予想外の方面で利用され、近代科学の先駆となった」という意味で「錬金術師」とたとえている。
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