「Elliott Smith」と「Either/Or」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 15:47 UTC 版)
「エリオット・スミス」の記事における「「Elliott Smith」と「Either/Or」」の解説
1995年、「Elliott Smith」をKill Rock Starsからリリース。セルフタイトルであるが、スミス本人は同作を「名前のないアルバム」と表現していた。大部分はスミスが一人でレコーディングしたが、旧友のニール・ガストが「Single File」の、ザ・スピネインズのレベッカ・ゲイツが「St. Ides Heaven」の演奏に参加した。前作の作風を踏襲しつつ、さらに発展させた内容となっている。ドラッグとアルコール中毒を想起させる曲が多いが、スミスによればそれは表面的な解釈にすぎないという。後年、スミスはこのアルバムによって彼自身が「本当に暗くて落ち込んだ人間」だというイメージを世間に与えてしまったと振り返り、その後は意識して違った雰囲気の曲も書くようにしたと語っている。 1996年、ジェム・コーエンがスミスにフォーカスをあてたショートフィルム「Lucky Three」を撮影。この中で披露された2曲は、1997年にKill Rock Starsからリリースされたサード・アルバム「Either/Or」に収録された。このアルバムではベース、ドラム、キーボード、エレクトリックギターなど、前作と比べて多種多様な楽器が用いられた。なお、すべての楽器をスミス自身が演奏している。アルバムのタイトルはデンマークの哲学者キェルケゴールの同名の著書(「あれか、これか」: 実存的な絶望、恐怖、死、および神といったテーマを扱っている )から名付けられた。前作から一転、暖かみを増した本作はインディーズ時代の代表作とされている。この時期、スミスはすでに重度の飲酒癖を抱えていたが、それに加えて抗うつ薬を服用するようになる。また、ポートランドを離れ、ブルックリンに引っ越している。
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