「戦列に踏みとどまって敵を防ぎ、逃げようとしないこと」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/04 00:17 UTC 版)
「ラケス (対話篇)」の記事における「「戦列に踏みとどまって敵を防ぎ、逃げようとしないこと」」の解説
17. ラケスは、「戦列に踏みとどまって敵を防ぎ、逃げようとしないこと」が「勇気」だと述べる。ソクラテスは、スキュティア人の騎馬兵は逃げながら戦うこともあるし、ホメロスは『イーリアス』でアイネイアスの戦車を引く馬が逃げる様を称えていることを指摘。ラケスは、ホメロスは戦車の場合について述べており、スキュティア人は騎馬兵なのだから、ここで自分が話している重装歩兵の場合とは違うと述べる。ソクラテスは、ラケダイモン(スパルタ)の重装歩兵がペルシアにプラタイアイの戦いで勝利した際には、一旦逃走したことを指摘。ラケスも認める。 18. ソクラテスは、自分の質問が悪かったと述べる。自分が聞きたかったのは、そうした個別具体的な話ではなく、あらゆる種類の戦い、更には、あらゆる営みに共通して当てはまる「勇気・勇敢」であると。ラケスはよく理解できない。 19. ソクラテスは、例えば「迅速」であれば、走る場合も、キタラを弾く場合も、しゃべる場合も、理解する場合も、その他様々な行為の中にもそれは潜在しているし、我々はそれを「短い時間に多くのことを仕上げる能力」と表現することができると述べる。ラケスも同意する。ソクラテスは、「勇気」についてもこのように述べてほしいと言う。
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