「実年」との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/19 16:55 UTC 版)
厚生省は1985年に「中高年齢層に関する新名称公募委員会」(委員長・本田宗一郎国民健康会議座長)を編成し、国民から公募した約31万通の意見から選考をおこない、50歳代・60歳代を指す言葉として「実年」を採用した。 この公募の意見で最も多かったのは「熟年」であった(1万2145通)。しかし、「広告代理店業者による造語」「熟したあとは腐って落ちるイメージがある」という二つの理由で選考委員に支持されなかった。このため、「熟年」は最終候補そのものから外されて、次点(6055通)の「実年」が「人生で一番充実する時代というイメージや実りのときという意味があって五十、六十歳代にふさわしい。左右対称の字に落ち着きがある」「字の意味がふさわしく、読み書きが容易で、語感がよく、少、青、壮、老と並べて使うのに適当」といった選考委員の支持を得て、金賞に選ばれて採用された(ちなみに銀賞は人生の充実を意味する「充年」(4615通で第3位)であった)。 だが、最終的には官庁主導で決められた「実年」は普及せず、役所などの一部で使用されるにとどまった。
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