「動きの遅いもの」としての亀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 04:57 UTC 版)
「カメ」の記事における「「動きの遅いもの」としての亀」の解説
地中海文明および西欧文明においては、『イソップ寓話』中の一話「ウサギとカメ」が有名である。ここでの亀は鈍重で一見無能と思われながら、歩みは遅くとも着実に真っ直ぐ進む、いわゆる「勤勉さ」の象徴として描かれている。 古代ギリシアの無限に関する哲学的パラドックスとして有名な「アキレスと亀のパラドックス」では、俊足で知られる英雄アキレスに対して、歩みの遅いものの象徴として亀が用いられている。「先行する亀にアキレスが永遠に追いつけない」という常識的に受け入れがたい結論を導くパラドックスであり、アキレスに比べ亀が遅いものであるとの共通認識が無ければそもそもパラドックスとして成り立たない。 日本海軍においては潜水艦を水上艦船と比較して、「どん亀」と揶揄する表現があった。 サン=サーンス作曲の動物の謝肉祭の中の第4曲「亀」は、オッフェンバック作曲の天国と地獄のメロディを遅いテンポにして演奏したものである。 変速機構においてHi-Loの意味でウサギとカメの絵が描かれる例は多く存在する。例えば建設機械の変速機構操作にはJIS規格としてウサギとカメの絵が描かれているほか、ミシンの速度調節としてもウサギとカメが用いられている。
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