「三波さん、あなたが神様です」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 19:26 UTC 版)
「三波春夫」の記事における「「三波さん、あなたが神様です」」の解説
永六輔が語ったエピソードである。 永は全国各地の老人ホームへの慰問活動に力を注いでおり、ある時、奈良県のとある老人ホームに出向く際に三波を誘ったところ、三波も「是非行きましょう」と快諾した。現地に着くと、施設長から「ずっと歌を歌い続けているおばあちゃんがいるんです。どんなところでもずっと歌を歌い続けるんですが、そのおばあちゃんも三波さんのところへ連れて行っても大丈夫でしょうか?」と尋ねられた。そこで、永は三波に相談したところ、三波は「全然構いません。気にせず歌います」と話した。会場に入るとその女性が既に『一番はじめは一の宮』など、童謡や手遊び歌を歌いながら待っている。三波はその様子を目のあたりにすると、真っ先にその女性へ近づき、自分の持ち歌などそっちのけで女性が歌っている歌を一緒に歌っていく。すると、歌声は次第に観衆全体に広がっていった。三波に同行し、その光景を傍で見ていた妻・ゆきは永に、「永さん、三波はいい歌手になりました…」と話したという。慰問の後、三波は永に「永さん、私は今日は反省しなければなりません。驕っていました。私は、皆さんに私の歌(持ち歌)を聴いていただこうと思っていました。しかし、皆さんそれぞれにご自分の好きな歌があるじゃないですか。それに対し、思い上がっていた私が恥ずかしいです」と語った。永はその話に感動、「お客様は神様です」になぞらえ「三波さん、あなたが神様です…」と心から思ったと語っている。
※この「「三波さん、あなたが神様です」」の解説は、「三波春夫」の解説の一部です。
「「三波さん、あなたが神様です」」を含む「三波春夫」の記事については、「三波春夫」の概要を参照ください。
- 「三波さん、あなたが神様です」のページへのリンク