「ピントゥラス」グループ(複合)
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「サン・バルトロ」の記事における「「ピントゥラス」グループ(複合)」の解説
「ピントゥラス」グループは、「ラス・ベンタナス」から500mほど東側に位置し、地表から高さ25m以上に達する「ラス・ピントゥラス」と名付けられた神殿の周りを囲んでいる建築グループである。グループの名称の由来は、神殿の基壇部分から紀元前100年ごろの下層1号(「ピントゥラス」下層1号)神殿の壁画が発見されたことに由来する。この神殿は紀元前600年ころにはじめて建てられて以来、6期にわたって元の神殿を被せるように建て替えが行われた。最も新しい建物は、紀元前50年から紀元1世紀ごろであるがそれ以前に、5段階にわたってピラミッドが建てられ、新しい順に下層Ⅱ号~下層Ⅵ号とされ、下層Ⅱ号と下層Ⅲ号については、年代サンプルのデータがないため時期不明であるが、下層Ⅱ号が下層1号と同時か古く、紀元前300年から同200年と考えられる下層Ⅳ号よりも下層Ⅲ号が新しいことから紀元前300年から同100年の間と推察されている。発掘調査にあたって、たまたま確認された盗掘者のトンネルを遺跡をなるべく破壊しないように利用し、土や瓦礫などの充填物を取り除いて断面を精査することによって確認された。「ラス・ピントゥラス」では、壁画で知られる下層1号神殿の部屋1よりも古い下層5号神殿で、2005年に、中央の部屋の出入り口の脇柱部分でトウモロコシ神の姿をはじめとして、極彩色に塗色された壁画が発見された。また下層5号の建物の一部(壁)をなしていたと考えられる塗色された石塊には、古い形のマヤ文字が「描かれ」ていた。 下層5号神殿は、底部は28m×12m、高さ約4m、三つの石造りの部屋をもつ。壁画については、研究者の間では、その類似性から、後の下層1号神殿部屋1号と同じように神話的場面の主人公としてトウモロコシ神が描かれていると考えている。
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