藤原実宗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/29 07:53 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動時代 | 平安時代後期 - 鎌倉時代初期 |
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生誕 | 久安元年(1145年) |
死没 | 建保元年12月9日(1214年1月21日) |
別名 | 坊城、大宮、五条、六条入道内大臣、正字:實宗 |
官位 | 正二位、内大臣 |
主君 | 鳥羽上皇→近衛天皇→後白河天皇→二条天皇→六条天皇→高倉天皇→安徳天皇→後鳥羽天皇→土御門天皇 |
氏族 | 藤原北家閑院流西園寺家 |
父母 | 父:藤原公通、母:藤原通基の娘 |
兄弟 | 実宗、実明、公性、藤原清通室 |
妻 | 藤原教良の娘、持明院基家の娘 |
子 | 三条公定、藤原定家室、西園寺公経、公修、公仲、公暁、藤原隆忠室、藤原公国室 |
経歴
久安4年(1148年)1月7日、叙爵。久寿2年(1155年)11月12日、従五位上に昇叙。保元2年(1157年)1月24日、侍従に任ぜられる。保元3年(1158年)8月10日、右少将に任ぜられる[1]。平治元年(1159年)1月3日、正五位下に昇叙され26日には備後介を兼ねる。応保元年(1161年)1月5日、従四位下に昇叙。10月19日、右中将に任ぜられる。長寛元年(1163年)1月5日、従四位上に昇叙され21日には伊予権介を兼ねる。永万元年(1165年)7月25日、正四位下に昇叙。仁安3年(1168年)1月11日、讃岐介を兼ねる。嘉応2年(1170年)12月30日、蔵人頭に補される。承安3年(1173年)4月8日、父の喪に服す。同年6月12日、復任する[2]。
安元2年(1176年)12月5日、参議に任ぜられる。同月8日には中将の兼官を許される。治承元年(1177年)1月24日、備前権守を兼ねる同年12月17日には従三位に叙される。治承3年(1179年)9月5日、正三位に昇叙。寿永元年(1182年)3月8日、備後権守を兼ねる。寿永2年(1183年)1月22日、権中納言に任ぜられる。同年2月18日、勅授帯剣を許される。元暦元年(1184年)7月24日、従二位に昇叙。文治元年(1185年)12月25日、正二位に昇叙。
文治5年(1189年)7月10日、権大納言に任ぜられる。建久2年(1191年)3月28日、大納言に転正。建久9年(1198年)4月23日、大嘗会検校に補されるが母の喪に服す。同年12月には復任した。元久2年(1205年)11月24日、内大臣に任ぜられる。建永元年(1206年)3月13日、内大臣を辞退した。同年11月27日、出家。建暦2年(1212年)10月29日、薨去。
西園寺家初の内大臣
後に西園寺家と称されることになる藤原通季の子孫の中で、実宗は初めて内大臣に任ぜられたのであるが、その過程には少なからず紆余曲折があった。元久2年(1205年)当時、藤原隆忠が右大臣に転任後の内大臣は空席となっていた。同年6月に実宗よりも席次が下であった源通資が内大臣に任ぜられる事を望んでいると実宗は耳にする[3]。同月19日には八条院が通資を内大臣に任ずるよう後鳥羽院に迫ったと実宗は伝え聞いたのだが、もし通資が実宗を越えて内大臣に任ぜられた場合にはどのようにすれば良いかと、実宗は娘婿であった藤原定家をわざわざ自邸に招いて相談したのである[4]。定家はそのようなことになった場合は籠居すれば良い、と返答している[5]。
結局、通資は内大臣に任ぜられることなく同年7月8日に薨去するが、実宗が内大臣に任ぜられたのは同年11月24日である。
- ^ 父・公通が権中納言を辞しての申任である。
- ^ 実宗の復任の日付からすると公通の薨去は『玉葉』にある通り4月ということになる。
- ^ 『明月記』元久2年6月17日の条。しかし通資は任内大臣を願い出たとたんに病になってしまった。
- ^ 『明月記』元久2年6月19日の条。
- ^ 前掲書。
- ^ 『圖書寮叢刊 伏見宮楽書集成一』、32ー33頁。
- ^ 『圖書寮叢刊 伏見宮楽書集成一』、65頁。
- ^ 『圖書寮叢刊 伏見宮楽書集成一』、65ー66頁。
- ^ 『文机談』巻第四、101-104頁。および『冷泉相国記』建長4年4月21日条。
- ^ 豊永聡美「二条定輔考」(初出:『東京音楽大学研究紀要』15(1991年)/改題所収:「藤原定輔」豊永『中世の天皇と音楽』(吉川弘文館、2006年) ISBN 4-642-02860-9 P229-252)
- ^ 村山修一、『藤原定家』、278ー288頁。ただし、実宗の時代にはまだ「西園寺家」は成立していないのである。
- ^ 『公卿補任』
- ^ 『尊卑分脈』
- 1 藤原実宗とは
- 2 藤原実宗の概要
- 3 琵琶の秘曲伝授に関わる
- 4 系譜
固有名詞の分類
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