蒲蒲線
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本計画の課題
本計画実現には以下に挙げるような課題がある。今後、計画具体化するまでにこれらの課題解消が必要となる。
- 短い路線のため、既存の補助制度では単独線としての事業採算性が期待できないことや、整備事業者と他の事業者との調整が困難[31]。ただし、大田区は都市鉄道等利便増進法の制定でこれらの問題が解決されたとしている[32]。
- 地上が建物密集地のために全線地下線とせざるを得ず、建設費が高額になる[31]。
- 2011年の大田区長選挙では、羽田空港の再国際化が地元活性化に繋がっていない、または蒲田は単なる通過点だとして、蒲蒲線計画中止を公約に掲げた候補者が現れた[33]。
- 東京都は、羽田空港のアクセス路線として東日本旅客鉄道(JR東日本)が計画している羽田空港アクセス線(田町駅付近・大井町駅付近・東京テレポート駅 - 羽田空港)をより高く評価し、2015年7月10日に公表された『広域交通ネットワーク計画について≪交通政策審議会答申に向けた検討のまとめ≫』[16]において、「整備について優先的に検討すべき路線」としている。羽田空港アクセス線と新空港線(蒲蒲線)の両方を整備した場合、蒲蒲線の収支採算性の確保に課題があるという試算結果を出している。2017年3月の協議会でも答申された[14]。ただし、2018年に蒲田駅 - 京急蒲田駅間について事業化を検討する対象路線に挙げている。
- 京急は「東京都がどう判断するかを待ちたい」と、静観の構えだが、蒲蒲線開通で京急本線の乗客を減らすと見ており、建設促進に積極的な東急と一線を画している。京急蒲田駅周辺で約1892億円(うち国と都、区が約1534億円出資)をかけて高架工事を進めていた2012年には、「まずは目の前の工事で手いっぱい。先のことを考える余裕はない」としていた[34]。
- 従来の矢口渡駅 - 京急大鳥居駅間の総事業費が1080億円と試算されていたが、2017年3月の試算では矢口渡駅 - 京急蒲田駅間に限って行ったものの資材価格・人件費の上昇で事業費が上方修正された。さらに事業費が膨らめば「費用便益比」がさらに低下する可能性があり、国や鉄道事業者を含めた関係者との合意にも影響する[14]。
注釈
- ^ 東急の駅がある渋谷のほか、東京メトロ線経由で直通列車がある新宿・池袋エリア、さらには東武東上線や西武池袋線でと結ばれた埼玉県の川越・所沢などと羽田空港のアクセス性向上が期待されている。
- ^ 東急蒲田地下駅からは現在の東急蒲田駅への連絡通路が設けられる計画。これによりJR蒲田駅西口へも通じる。しかしJR蒲田駅東口への連絡通路の計画については現状不明。
- ^ 当線以外は2015年の「広域交通ネットワーク計画について≪交通政策審議会答申に向けた検討のまとめ≫」[16]で「整備について優先的に検討すべき路線」とした5路線(羽田空港アクセス線、東京メトロ有楽町線の豊洲駅 - 住吉駅間延伸、都営地下鉄大江戸線の光が丘駅 - 大泉学園町までの延伸、多摩都市モノレール線の上北台駅 - 箱根ケ崎駅間および多摩センター駅 - 町田駅間延伸)。
- ^ 全体の3分の1。残りは国と第3セクターがそれぞれ3分の1を負担。
出典
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- ^ “蒲蒲線開通なるか やる気の東急、静観の京急、都は難色”. asahi.com (朝日新聞社). (2012年1月13日)
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