上小田井駅 歴史

上小田井駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/19 23:13 UTC 版)

歴史

名鉄が西春日井郡西春町(現北名古屋市)で営業していた平田橋駅(ひらたばしえき)が当駅の前身である。地下鉄鶴舞線の延伸・相互直通に先立って、1991年平成3年)に名古屋市西区へ移転し、上小田井駅として新たに開業し現在に至っている。

小田井総合駅構想

名古屋市は、当駅と国鉄瀬戸線(現在の東海交通事業城北線)の小田井駅を直結することで、市北西部の玄関口となる「小田井総合駅」を1992年度(平成4年度)までに整備することを検討していた[3]

これは、当駅の立体交差化および名鉄犬山線・地下鉄鶴舞線の相互直通運転実現に加え[4]、当駅と小田井駅の間(約300 m)を高架建築物で連絡し、ターミナル機能を充実させることで、両駅を金山総合駅と並ぶターミナル駅として機能させる構想だったが、1987年昭和62年)ごろから2年間にわたり瀬戸線(城北線)の工事が中断されていたことから、総合駅整備計画も中断していた[5]。その後、1989年12月に瀬戸線(城北線)の建設再開が決まったことから、名古屋市は「これで小田井総合駅の整備計画具体化にはずみがつく」と期待を寄せていた[3]

公益財団法人名古屋まちづくり公社(2010年)は「1993年度の駅前広場の整備完了をもって、総合駅の整備は完了した」と述べている[4]。また、名古屋市の公式ウェブサイトでは山田学区(西区)の紹介ページにて、「1993年に上小田井総合駅が完成」と言及されている[6]が、当駅と小田井駅の高架建築物による連絡[5]2023年令和5年)時点でも実現していない。

年表

  • 1912年大正元年)8月6日西春日井郡西春村加島新田に平田橋駅として開業。当時は相対式2面2線の地上駅で、普通列車のみ停車していた。
  • 1991年平成3年)10月27日:高架化完成に伴い、約330 m中小田井駅寄り、新川南側の名古屋市西区に移転し、上小田井駅に改称。当時は仮改札口だった。
  • 1993年(平成5年)
    • 7月:名古屋市営地下鉄鶴舞線と相互直通可能な配線に変更[7]。現在の改札口が供用開始。
    • 8月12日:鶴舞線の当駅 - 庄内緑地公園駅間が開業。名鉄犬山線との相互直通運転開始。ただし、当駅の折り返し設備が未整備だったため、鶴舞線は犬山線直通列車のみ発着。線内列車は庄内緑地公園駅で折り返しとした。この時にエレベーター・エスカレーターの使用も開始された。
  • 1994年(平成6年)
    • 1月:折り返し設備完成[7]
    • 3月30日:折り返し設備供用開始、鶴舞線のほぼ全列車が当駅まで運転開始。また、犬山線急行の一部(朝の上りと夕方以降の下り)が停車。
  • 1999年(平成11年)5月10日:ダイヤ改正により、朝と夕方以降の上下急行の停車駅となる。
  • 2001年(平成13年)10月1日:犬山線の急行停車駅となり、すべての急行が停車。
  • 2003年(平成15年)3月27日:地下鉄にトランパス導入。
  • 2004年(平成16年)2月15日:名鉄にもトランパス導入。
  • 2005年(平成17年)1月29日:ダイヤ改正による6種別体制の実施で快速急行停車駅になる。
  • 2011年(平成23年)2月11日:ICカード乗車券「manaca」供用開始。
  • 2012年(平成24年)2月29日:トランパス供用終了。

  1. ^ 令和4年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2023年7月1日閲覧。
  2. ^ 交通広告メディアガイド2021年版” (PDF). 名古屋市交通局. 2021年4月4日閲覧。
  3. ^ a b 中日新聞』1989年12月2日朝刊愛知県内総合版17頁「【愛知県】JR瀬戸線工事施行認可申請 手放しでは喜べぬ 春日井市 勝川駅前再開発に“課題” 小田井総合駅具体化へ弾み 名古屋市は歓迎」(中日新聞社
  4. ^ a b 名古屋プロジェクト診断2010〜名古屋のまちづくりを振り返る〜』(PDF)財団法人 名古屋都市センター 日本:愛知県名古屋市中区金山町一丁目1番1号、2010年3月。 オリジナルの2020年11月22日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201122142215/https://www.nup.or.jp/nui/user/media/document/investigation/h21/project.pdf2020年11月22日閲覧 
  5. ^ a b 『中日新聞』1989年11月9日夕刊一面1頁「地下鉄鶴舞線、名鉄犬山線、JR瀬戸線 小田井総合駅実現へ動く JRも参加 名古屋市が調査委発足」(中日新聞社)
  6. ^ 山田学区(西区)の紹介”. 名古屋市公式ウェブサイト. 名古屋市 (2020年4月27日). 2020年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月22日閲覧。 “平成5年(1993年)、上小田井総合駅が完成し、”
  7. ^ a b 『鉄道ピクトリアル No.624 1996年7月号臨時増刊』 鉄道図書刊行会、p.26
  8. ^ a b 上小田井(IY03)(かみおたい) 路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  9. ^ a b 上小田井|各駅情報|地下鉄|名古屋市交通局、2018年2月25日閲覧
  10. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第816号 2009年3月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」
  11. ^ 名古屋鉄道公式ホームページ - 路線図・停車駅 上小田井駅(外部リンク参照)
  12. ^ 令和4年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2023年7月1日閲覧。
  13. ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。 
  14. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。 
  15. ^ 交通局事業概要(令和2年度)” (PDF). 名古屋市交通局. p. 40. 2021年4月6日閲覧。
  16. ^ 毎年の統計データ(名古屋市統計年鑑) - 名古屋市






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