三菱ふそう・キャンター
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3代目 T200型(1973年-1978年)
三菱ふそう・キャンター(3代目) T200型 | |
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概要 | |
販売期間 | 1973年5月 - 1978年11月 |
ボディ | |
ボディタイプ | 2ドアキャブオーバー型トラック |
パワートレイン | |
エンジン |
2700ccディーゼルエンジン 2.0Lガソリンエンジン 4G52型 |
最高出力 | 80ps |
1973年5月に登場。T90型後期をベースに各部を大幅にメジャーチェンジ。2.5t積、3t積が展開され、80psの2700ccディーゼルエンジンを搭載し、最高速度や登坂能力で機動力を発揮した。通称「Vキャンター」。T210CH型はフジミ模型でモデル化された。
1975年1月に2.0Lガソリンエンジンがギャランと同じ4G52型(アストロン80)に変更され、昭和50年排出ガス規制に適合。
1976年7月に2t積ディーゼル車に超低床車を設定。後輪に小径ダブルタイヤが装着された。
1978年11月に生産・販売終了。
また、お台場旧車天国2017にてT210C型が展示された。
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1976年式T200型
4代目 FE1・2型(1978年-1985年)
三菱ふそう・キャンター(4代目) FE1・2型 | |
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概要 | |
販売期間 | 1978年11月 - 1985年 |
1978年11月登場。リアコンビネーションランプのデザインをT90型前期と同じ、3連に戻した。基本色は黄土色。このため、モデルチェンジ当初のキャッチフレーズは「黄金の足」。通称「黄金キャンター」。モデルチェンジ当初は、『007』シリーズのパロディのようなテレビCMを放映していた。 当初のエンブレムは、ワンクラス上のFKシリーズやFシリーズがスリーダイヤだった中、本モデルはM字を採用した。 このモデルからワイドキャブ及び3t積車が設定され、標準キャブはキャンター20、キャンター30、ワイドキャブはフロアシフトでキャンターワイド20、キャンターワイド30と言う名前で発売された。
1980年2月 マイナーチェンジ。ワイドキャブ全車にパワーステアリングをオプション設定。
1980年11月 新たに1.5積車として、キャンター15を発売。
1980年12月 3.5積車、キャンター35ワイドを発売。
1982年11月一部改良。MMCマークでフロントグリルに「CANTER」のエンブレムが入る。また、ディーゼル車に直接噴射式エンジン(NA100PS、ターボ120PS)を追加。
1983年12月 キャンター15をベースにしたウォークスルーバン「キャンターウォークスルー」を発売。
三菱自動車工業がスポンサーの一社であったテレビドラマ『3年B組金八先生』の第1シリーズで、金八先生の引越しシーンで使われた。
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キャンター20(1985年式)
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キャンター20 MMCマーク入り
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4代目キャンター後期型(欧州仕様)
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4代目キャンター後期型(コルトディーゼル・インドネシア仕様)
5代目 FE3・4型(1985年-1993年)
三菱ふそう・キャンター(5代目) FE3・4型 | |
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後期型4WD 高床シングルキャブ、ダブルタイヤ仕様 | |
概要 | |
販売期間 | 1985年10月 - 1993年 |
1985年10月登場。丸形4灯ライトからザ・グレート、ファイターに準じた異形角形2灯ライトに変更される。ただし、北米など国によって異なるが輸出仕様はこの代まで丸形4灯ライトを採用していた。フロントのMMCエンブレムもスリーダイヤに変更され、MMCエンブレムは助手席ドアに装着された。
フロントディスクブレーキの一部採用もこの代から設定された。シフトレバーもコラムシフトからフロアシフトに変更された。シフトは当初床からの長いロッドだったが、運転席と中央席の間に移されてロッドが短くなった。 カスタム仕様車にはメッキコーナーベンとパワーウインドーが装備されていた。
デビュー当時のキャッチコピーは「MY NEW STAGE」「僕の動きを、見て欲しい」「いま、未来を積んだトラック」。
1986年7月 キャンター20、キャンター30に4WD車を追加。
1987年1月 キャンター15をキャンターガッツに名称変更。
1989年11月 マイナーチェンジ。平成元年排出ガス規制適合、フロントグリルの形状変更。
1991年6月、クラス初のABSをオプション設定。パワーウインドーを全車に標準装備。
インドのアイシャー・モーターズでは現在も生産されており、フロントパネルが大幅に変更されている他、日本には無いベッド付きキャブも存在する。
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キャンター20 前期型
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キャンター20 前期型
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キャンター20 後期型
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5代目キャンター前期型(欧州仕様)
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5代目キャンター前期型(台湾仕様)
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5代目キャンター後期型(台湾仕様)
注釈
- ^ 1963年から1970年までは三菱重工業、1970年から2002年までは三菱自動車工業が製造・販売していた。
- ^ これらフロントグリルにCANTERと表記されていない場合はフロントガラス下部に表記される。
- ^ 後に同クラスのいすゞ・エルフや日野・デュトロにも総輪ディスクブレーキが採用されている(いずれも4WD車を除く)。
- ^ 総輪ディスクブレーキの全車種への採用は小型トラッククラス初[注釈 3]。ただし、後に追加された4WDワイドキャブ車に限り車両総重量の関係上、これまで通り総輪ドラムブレーキが採用される。
- ^ いすゞ・エルフ100、UDコンドル CARGO 1.15t〜1.5t級とも兄弟車なため、4メーカーが同一車種を扱うという、異例の事態が発生。ただし、2013年夏をもってコンドルの1.15t〜1.5t級は廃止されたためキャンターのカゼットとしての供給開始の時点においては3メーカーに減少した。
出典
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- ^ 【世界を走る日本のトラック】ダイムラーのお家事情!? 米国の名門フレイトライナーとして販売されるメキシコのキャンターとインド製FUSO車fullroad 2022年6月19日
- ^ “小型トラック「キャンター」誕生から60周年”. asia.daimlertruck.com. 2024年5月14日閲覧。
- ^ キャンターにCNG/LPGエンジン搭載車を新発売 三菱自動車プレスリリース(2002年11月21日)
- ^ 「新型キャンター」のイメージキャラクターに「矢沢永吉」を起用 三菱自動車プレスリリース(2002年6月18日)
- ^ 世界初の小型商用車用の6速ATを開発 アイシン精機プレスリリース(2004年8月2日)
- ^ a b 『新型「NT450アトラス ATLAS」を新発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2012年11月8日 。2012年11月9日閲覧。
- ^ a b 『小型トラック 新型「キャンターガッツ」を発売』(プレスリリース)三菱ふそうトラック・バス株式会社、2012年11月8日 。2012年11月9日閲覧。
- ^ 『ハイブリッド用モーター内蔵デュアルクラッチ式トランスミッションが「2013年次RJCカーオブザイヤー特別賞」を受賞』(プレスリリース)三菱ふそうトラック・バス株式会社、2012年11月14日 。2013年5月7日閲覧。
- ^ 『新型「キャンター エコ ハイブリッド」がアイルランド「Irish Green Commercial of the Year 2013」を受賞』(プレスリリース)三菱ふそうトラック・バス株式会社、2013年1月25日 。2013年5月7日閲覧。
- ^ 『新型「キャンター エコ ハイブリッド」が「第3回かながわ地球温暖化対策大賞」を受賞』(プレスリリース)三菱ふそうトラック・バス株式会社、2013年2月5日 。2013年5月7日閲覧。
- ^ 『新型「キャンター エコ ハイブリッド」をオーストラリアで発表』(プレスリリース)三菱ふそうトラック・バス株式会社、2013年2月7日 。2013年5月7日閲覧。
- ^ 『新型「キャンター エコ ハイブリッド」が「Best Energy Efficient Product Award」を受賞』(プレスリリース)三菱ふそうトラック・バス株式会社、2013年4月19日 。2013年5月7日閲覧。
- ^ 『UDトラックス、新小型トラック「カゼット」を発売』(プレスリリース)UDトラックス株式会社、2014年9月11日 。2014年10月2日閲覧。
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- ^ 『UDトラックスの新小型トラック「カゼット」、三菱ふそうから供給開始 ~記念式典を三菱ふそう・川崎工場で開催~』(プレスリリース)UDトラックス株式会社、2014年10月1日 。2014年10月2日閲覧。
- ^ 『新型トラック「キャンター EX」を開発』(プレスリリース)三菱ふそうトラック・バス株式会社、2014年11月28日 。
- ^ 『「カゼットRK」を発売 ~小型をベースに中型の積載容量を実現した、新カテゴリーのトラックを投入~』(プレスリリース)UDトラックス株式会社、2015年1月21日 。2017年7月30日閲覧。
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- ^ “小型トラック「キャンター」、サウジアラビア初のKD生産開始…三菱ふそう”. レスポンス(Response.jp). 2022年12月17日閲覧。
- ^ “サウジアラビアで小型トラック「キャンター」のKD生産を開始”. Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corporation. 2022年12月17日閲覧。
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- ^ 『小型トラック「キャンター」1.5t積載クラスに 「マニュアルトランスミッション(MT)」モデルを新たに追加』(プレスリリース)三菱ふそうトラック・バス株式会社、2021年11月1日 。
- ^ “三菱ふそう、「キャンター」1.5t積載クラスに10年ぶり5速MTモデル復活”. Car Watch. 2021年11月2日閲覧。
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- ^ 『NT450アトラスの一部仕様向上を発表』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2019年7月2日 。
- ^ “独ダイムラー・トラック、米で中型EVトラックブランド立ち上げ”. 2023年4月28日閲覧。
- ^ 梁美甜 (2008年10月6日). “轆Book:5噸露筍寸得起” (中国語). 蘋果日報(香港). 2021年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月14日閲覧。
固有名詞の分類
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