ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜
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ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜 | |
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桜田濠側から望む警視庁 (足抜けコールの場所が設定された部分が見える) | |
ジャンル | テレビドラマ |
脚本 | 櫻井武晴 |
演出 |
堤幸彦 加藤新 坪井敏雄 白石達也 |
出演者 |
大島優子 北村一輝 勝地涼 本田翼 名取裕子 遠藤憲一 |
ナレーター | 小高三良[注 1] |
オープニング | 武内享「いかした彼女」[注 2] |
エンディング |
Thinking Dogs 「世界は終わらない」 |
製作 | |
プロデューサー |
植田博樹 伊藤雄介 楠千亜紀(オフィスクレッシェンド) |
制作 | TBSテレビ |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2015年4月16日 - 6月18日[2] |
放送時間 | 木曜21:00 - 21:54 |
放送枠 | 木曜ドラマ9 |
放送分 | 54分 |
回数 | 10 |
公式サイト |
櫻井武晴によるオリジナル脚本、堤幸彦がメイン演出を手掛ける警察ドラマ。日本の警察に現実に存在する、暴力団(ヤクザ)からの離脱希望者を支援する組織犯罪対策部(マルボウ)内の「暴力団離脱者相談電話」(通称・足抜けコール)[4][注 3] を題材とした、バディものスタイルの刑事ドラマである[5]。第85回ザテレビジョンドラマアカデミー賞では2部門を受賞した[6]。
櫻井の脚本、関口太郎の作画による漫画化作品が『ヤングエース』 (KADOKAWA) で連載された[7]。
企画・制作
演出の堤は『ケイゾク』(TBS)、『トリック』(テレビ朝日)、『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(TBS)など、「名コンビ」と評される男女一対のバディによるテレビドラマを過去にいくつも手掛けており[5][8]、本作品はそれらに続くバディもの刑事ドラマとして企画された[8]。正式発表前のタイトルは『任侠刑事・麦秋』と報道されていた[9][10]。
本作品では主演の大島が屈強な男たちを相手に演じるアクションシーンを売り物の1つとしており、大島はスタントダブルを使わず、ヒール靴のまま自分自身で演じている[11]。また、無情で冷静沈着な主人公、麦秋の役作りの参考として、プロデューサーの植田は大島に『ニキータ』『緋牡丹博徒』『攻殻機動隊』『ブシドーマン』を観るようにと指示している[12]。
演出面では、最終回に裏番組『アイムホーム』のキーアイテムだった仮面などが登場する[13]。
撮影・ロケ地
クランクインは2015年3月10日に行われ[14]、6月13日に終盤近くの神社ロケシーンをもってクランクアップした[15]。
メインとなる「足抜けコール」はスタジオセットで撮影されたほか[16]、主要ロケ地として福生市民会館(東京都福生市、第3話)[注 4]、大森ベルポート屋上(東京都品川区)[17]、オンワード総合研究所(神奈川県横浜市、最終話ほか)[注 5]、伊豆美神社(東京都狛江市、最終話)[注 5]ほかでロケ撮影も行われた。
オープニングタイトルバックの撮影は、麦秋と翔が、ヤクザたちが花見をする芝生の広場に踏み込むというコンセプトで制作され、桜の花びらやテーブルの小道具、ジャンプするヤクザ、離脱承諾書などが宙を舞い、花火が爆発する数十秒ほどの時間が、ハイスピードカメラによるスローモーションの場面として撮影された[18]。
放送
初回は3分繰り上げ・18分拡大(20:57 - 22:09)。第2話は10分拡大(21:00 - 22:04)。第7話は『女子サッカー キリンチャレンジカップ2015 日本×イタリア』放送のため20分繰り下げされた(21:20-22:14)。
本作品はTBSオンデマンドにて放送後1週間無料配信されたあと、有料で配信された[19]。
放送中の同年5月27日に行われたTBSテレビの定例記者会見では、記者からも脚本について好評を得ていたが、それが視聴率に結び付いていないことについて、社長(放送当時)の武田信二と取締役の津村昭夫は、裏番組である木村拓哉主演の『アイムホーム』(テレビ朝日)との対抗で苦戦しているとの分析を明らかにした[20]。
注釈
- ^ a b 第3話以降、冒頭のみ[1]。このほか劇中で三ヶ島翔(北村一輝)による関西弁のナレーションや、石山博文(田中哲司)のナレーション調の台詞が登場する。
- ^ 『ヤメゴク オリジナルサウンドトラック』参照。
- ^ ただし2015年6月現在、警視庁ではこの通称をウェブサイト上で使用してはおらず、同様の相談は暴力団に関する困り事全般のひとつとして受け付けている。暴力団に関する困り事相談、警視庁、2015年6月26日閲覧。
- ^ a b 第3話撮影協力クレジット。
- ^ a b 最終話撮影協力クレジット。
- ^ 第8話撮影協力クレジット。
- ^ a b c d e f 第1話ストーリーより。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 第7話ストーリーより。
- ^ a b c d e f 第2話ストーリーより。
- ^ ただし、基本的には自分から戦闘を仕掛けることはせず、相手が自分の腕などを掴むのを待ってから、「よかったです。先に手を出していただけて」「公務執行妨害で逮捕します」と言ったあとに戦闘を開始する。
- ^ a b c d e f g h 第5話ストーリーより。
- ^ a b c d e f 第3話ストーリーより。
- ^ a b c d e f g h i j k 最終話ストーリーより。
- ^ a b c d 第4話ストーリーより。
- ^ a b c d e f g h i 第8話ストーリーより。
- ^ a b c d e f g h i 第9話ストーリーより。
- ^ a b c d e f g h 第6話ストーリーより。
出典
- ^ 小高三良 ドラマ「ヤメゴク」ナレーションを担当、プロダクション・タンク、2015年5月29日閲覧。
- ^ TVガイド2015年5月23日−29日 p.82 - 84
- ^ “大島優子、念願の連ドラ初主演「“いよいよ来たか”と思いました」”. スポニチアネックス (2015年2月17日). 2015年2月17日閲覧。
- ^ “第126回国会 地方行政委員会暴力団員不当行為防止法及び風俗営業等に関する小委員会 第1号”. 国会会議録検索システム (1993年2月12日). 2015年2月16日閲覧。
- ^ a b “大島優子“笑わぬ警官”で連ドラ初主演!「ケイゾク」堤幸彦氏演出”. サンケイスポーツ (2015年2月17日). 2015年5月31日閲覧。
- ^ a b 「第85回ドラマアカデミー賞 受賞結果発表!」『週刊ザテレビジョン関西版』33(2015年8月15日 - 8月31日)号、KADOKAWA、83-87頁、 オリジナルの2015年12月2日時点におけるアーカイブ、2015年8月13日閲覧。
- ^ “ヤメゴク : 大島優子主演のドラマがコミカライズ”. まんたんウェブ. 毎日新聞デジタル (2015年3月4日). 2015年3月3日閲覧。
- ^ a b c 4月スタート!! 木曜ドラマ劇場『ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜』主演・大島優子×演出・堤幸彦×脚本・櫻井武晴 『SPEC』『ケイゾク』などを超える新たな警察ドラマが誕生!!、TBSホット情報、TBSテレビ、2015年2月17日閲覧。
- ^ 坂本太郎 (2015年2月7日). “主演映画、連続ドラマが決まった大島優子 女優としての真価問われる”. リアルライブ. 2015年2月23日閲覧。
- ^ 「テレビ改編「春の嵐」8連発」『週刊文春』2015年2月12日号、文藝春秋、2015年、38頁。
- ^ a b 「現場に台本を持ち込まない大島優子、木村拓哉の影響か」『週刊女性』2015年6月2日号、主婦と生活社、2015年5月21日、2015年5月31日閲覧。
- ^ “大島優子さんインタビュー”. 『ヤメゴク』公式サイト. TBSテレビ. 2015年5月31日閲覧。
- ^ a b さらにヤヤコシくなった『アイムホーム』と『ヤメゴク』 “堤流・ダブリ演出”さく裂(2015年7月1日)、ZAKZAK、2015年7月2日閲覧。
- ^ 【1】公式サイトへようこそ〜ご挨拶〜、『ヤメゴク』公式サイト、2015年6月16日閲覧。
- ^ 【46】祝オールアップコメント!、『ヤメゴク』公式サイト、2015年6月21日閲覧。
- ^ a b c 角川マガジンズ 2015, pp. 64–65.
- ^ 堤幸彦 (2015年6月10日). “大森”. 堤幸彦の2015日記. 2015年6月21日閲覧。
- ^ 角川マガジンズ 2015, p. 63.
- ^ TBSオンデマンド|ドラマ|ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜、2015年5月22日閲覧。
- ^ “TBS 「ヤメゴク」低迷の理由は「まぁ、裏局が強いんですね」”. (2015年5月27日) 2015年6月21日閲覧。
- ^ 大島優子×北村一輝で堤作品の新コンビ(2015年3月8日)、デイリースポーツ、2015年3月7日閲覧。
- ^ “出演者”. 『ヤメゴク』公式サイト. TBSテレビ. 2015年3月16日閲覧。
- ^ “相関図”. 『ヤメゴク』公式サイト. TBSテレビ. 2015年5月5日閲覧。
- ^ a b c 角川マガジンズ 2015, pp. 54–55.
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- ^ a b c 角川マガジンズ 2015, pp. 58–59.
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- ^ a b c 角川マガジンズ 2015, p. 60.
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- ^ a b 東条 剣:登場人物キャラクター紹介、『ヤメゴク』公式サイト、2015年5月22日閲覧。
- ^ 石山博文:登場人物キャラクター紹介、『ヤメゴク』公式サイト、2015年5月30日閲覧。
- ^ a b 水原公樹:登場人物キャラクター紹介、『ヤメゴク』公式サイト、2015年5月5日閲覧。
- ^ 谷川永徳・永光さくら・鷲頭健介、『ヤメゴク』公式サイト、2015年6月21日閲覧。
- ^ 【16】永光家シーン!、『ヤメゴク』公式サイト、2015年6月10日閲覧。
- ^ ドラマ「ヤメゴク」第6話 出演(2015年5月22日)、廣瀬剛オフィシャルブログ、2015年5月22日閲覧。
- ^ a b 水田千一:登場人物、『ヤメゴク』公式サイト、2015年5月29日閲覧。
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- ^ “#16 6月6日(土)「演技力対決」第一補欠! 東李苑の「ヤメゴク」撮影舞台裏”. SKE48 ZERO POSITION 〜チームスパルタ!能力別アンダーバトル〜. TBSチャンネル. 2015年6月25日閲覧。
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- ^ [新番組]4/16(木)スタート『ヤメゴク』を楽しむための「極意」を紹介します! 【TBS】 (YouTube). TBS公式YouTuboo. 15 April 2015. 該当時間: 27:45. 2015年5月31日閲覧。
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- ^ 【29】ムルキンチョ!、『ヤメゴク』公式サイト、2015年5月29日閲覧。
- ^ 【43】ムルキンチョは船盛りではなく……、『ヤメゴク』公式サイト、2015年6月12日閲覧。
- ^ スタッフ、『ヤメゴク』公式サイト、TBSテレビ、2015年4月20日閲覧。
- ^ fox capture plan、大島優子ドラマ「ヤメゴク」劇伴担当&タワレコ1日店長、音楽ナタリー、2015年4月5日閲覧。
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- ^ ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜 Sponichi Annex 芸能、2015年6月23日参照。
- ^ “大島優子 連ドラ初主演「ヤメゴク」最終回は6・2%”. スポニチアネックス (2015年6月19日). 2015年6月21日閲覧。
- ^ 『ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜』スペシャルイベント開催決定!、『ヤメゴク』公式サイト、2015年11月26日閲覧。
- ^ fox capture plan 2015年4月30日、fox capture plan公式facebook、2012年6月22日閲覧。
- ^ fox capture plan 2015年5月28日、fox capture plan公式facebook、2012年6月22日閲覧。
- ^ “ヤングエース4月号予告” (PDF). KADOKAWA (2015年2月). 2015年2月17日閲覧。
- ^ ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜1、KADOKAWA、2015年6月14日閲覧。
- ^ ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜2、KADOKAWA、2015年11月26日閲覧。
- ^ ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜3、KADOKAWA、2015年11月26日閲覧。
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