ペクチン ペクチンの概要

ペクチン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/21 07:50 UTC 版)

食品添加物として使用され、冷やすと甘味が増す。

構造

天然では以下の構造の異なる3つのドメインから構成される。

ホモガラクツロナン

ホモガラクツロナン (Homogalacturonan, HG) は最も主となる構造。ガラクツロン酸のみの連続したα-1,4-結合。ガラクツロン酸のカルボキシル基へのメチルエステル化や水酸基へのアセチル化が存在し、構造に変化をもたらしている。エステル化されていないガラクツロン酸のカルボキシル基がカルシウムイオンと結合してゲル化するため、メチルエステル化の頻度が強度を決める要因となる。

ラムノガラクツロナン‐I

ラムノガラクツロナン‐I (Rhamnogalacturonan-I, RG-I) は、ガラクツロン酸とラムノースのα-1,4/1,2-結合の繰り返し構造である。ラムノースからは、1,4-ガラクタン、1,3-アラビナンの側鎖が分岐している。

ラムノガラクツロナン‐II

ラムノガラクツロナン‐II (Rhamnogalacturonan-II, RG-II) は、約30の糖からなる複雑な構造である。ガラクツロン酸、ラムノース、の他、アピオースメトキシ化したグルクロン酸フコースなどを含む。

食品添加物としてのペクチン

食品工業においては増粘安定剤(増粘多糖類)として使われており、サトウダイコンヒマワリ、アマダイダイ(オレンジ)、グレープフルーツライムレモン、またはリンゴなどから酸抽出される。ペクチンは酸性の食品にも使用できることから、ジャムゼリーなどのゲル化剤やヨーグルト飲料などの乳タンパク安定剤として使用される。カルシウムとのゲル化作用を直接利用する、フルーチェのような食品もある。また、食品添加物のペクチンは食品用に精製されたものであり、ミカンやオレンジなどペクチンを含む果物を牛乳と直接混ぜ合わせても凝固しない。

人体への作用

脚注

関連項目


  1. ^ Braconnot, Henri. Keppler, Frank et al. Methane emissions from terrestrial plants under aerobic conditions. Nature 439, 187-190


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