グレッグ・ボーン グレッグ・ボーンの概要

グレッグ・ボーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 08:38 UTC 版)

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グレッグ・ボーン
Greg Vaughn
ボーン(左)とトニー・グウィン(右)
(2006年8月5日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州サクラメント
生年月日 (1965-07-03) 1965年7月3日(56歳)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 1986年 ドラフト1巡目
初出場 1989年8月10日
最終出場 2003年7月10日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ジェリー・ロイスターモー・ボーンは従兄弟にあたる。

経歴

プロ入り - ブルワーズ時代 (1986 - 1996)

プロ入りまでに4度ドラフトで指名され、5度目の指名でプロ入りした[1]。まず1984年には、1月17日セントルイス・カーディナルスからドラフト5巡目、次いで6月4日ミルウォーキー・ブルワーズから二次ドラフト4巡目で指名されたが、いずれも契約せず[1]。そして翌1985年は、1月3日ピッツバーグ・パイレーツから1巡目 (全体19位) 、6月3日カリフォルニア・エンゼルスから二次ドラフト3巡目で指名されたが、この年も契約しなかった[1]

そして、1986年6月2日にブルワーズから二次ドラフト1巡目 (全体4位) で指名され、6月13日に契約を結んだ[1]。プロ入り後、マイナーリーグのルーキー級のヘレナ・ゴールドソックス英語版に配属され、66試合に出場。打撃面では、打率.291・16本塁打・54打点・23盗塁・OPS0.905という成績を残した。また、守備面では外野手として63試合で守りに就き、3失策守備率.972という成績だった。

1987年は、A級のベロイト・ブルワーズ英語版に昇格し、139試合に出場。打率.305・33本塁打・105打点・36盗塁・OPS1.018という成績を残し、本塁打は同年のミッドウェストリーグで最多だった[2]。守備面では、135試合の外野守備で10失策・守備率.963だった。

1988年は、AA級のエルパソ・ディアブロスで131試合に出場し、打率.301・28本塁打・105打点・22盗塁・OPS0.932という打撃成績を記録。2年連続で打率.300・25本塁打・100打点・20盗塁のラインを、全てクリアした。守備では115試合で外野守備に就いて、7失策・守備率.970だった。

1989年8月10日クリーブランド・インディアンス戦で、メジャーデビューを果たした[1]。デビュー戦では代走として出場し、バッターボックスに入る機会はなかった[3]。この年は最終的に38試合に出場し、打率.265・5本塁打・23打点・4盗塁・OPS0.761という成績を残した。守備では23試合でレフトを守り、2失策・守備率.946という成績を残した。また、マイナーではAAA級のデンバー・ゼファーズ英語版で110試合に出場し、打率.276・26本塁打・92打点・20盗塁・OPS0.923という成績を残した。

1990年は、120試合に出場して打率.220・17本塁打・61打点・7盗塁・OPS0.712という打撃成績を記録。守備面では、106試合でレフトを守り、7失策・守備率.966という成績を残した。

1991年は、145試合の出場で打率.244・27本塁打・98打点・2盗塁・OPS0.774という成績を残した。また、守備面では、135試合でレフトを守って2失策・守備率.994を記録したほか、メジャーで初めてライトの守備にも就いた (1試合) 。

1992年は141試合に出場し、打率.228・23本塁打・78打点・15盗塁・OPS0.723という成績を記録。メジャーでのシーズンで初めて2ケタ盗塁を決めたが、一方で盗塁死も15あり、成功率は50%だった。守備では、レフトを131試合で守って3失策・守備率.990という成績を残した。

1993年は、前半戦で打率.308・19本塁打・68打点・8盗塁・OPS0.940という成績を記録[4]。初めてオールスターに選出され、ヒットを1本放った[5]。同年、最終的には154試合に出場し、打率.267・30本塁打・97打点・10盗塁・OPS0.850という成績を残した。守備面では、94試合でレフトを守り、3失策・守備率.986という成績を記録。また、指名打者としても58試合に出場した。

1994年は、95試合の出場で打率.254・19本塁打・55打点・9盗塁・OPS0.824という打撃成績を記録。守備では81試合でレフトを守った以外に、1試合だけセンターの守りにも就いた。

1995年は108試合に出場し、打率.224・17本塁打・59打点・10盗塁・OPS0.725という成績を残した。また、メジャーデビュー後では初めて守備に就く機会がなかった。前年と同年は、右の故障に見舞われたことで、成績が低下した[6]

1996年は、3年ぶり2度目のオールスターに選出されたが、試合には出場しなかった[7]。同年は7月末までに102試合に出場し、打率.280・31本塁打・95打点・5盗塁・OPS0.948という成績を残していた[8]

パドレス時代 (1996 - 1998)

1996年7月31日に、ブライス・フロリー英語版マーク・ニューフィールド英語版ロン・ビローンとのトレードで、ジェリー・パレント (後日指名) とサンディエゴ・パドレスへ移籍した[1]。ボーンがトレードされたことは、試合中にスコアボードでも知らせられた[9]。パドレス加入後はスランプに陥り[6]、43試合の出場で打率.206・10本塁打・22打点・4盗塁・OPS0.783という成績に終わった。通年では、145試合の出場で打率.260・41本塁打・117打点・9盗塁・OPS0.903だった。守備面では、レフトを計137試合で守って6失策・守備率.978だった (ブルワーズではセンターも守った) 。この年、パドレスは地区優勝した為、ボーンはキャリア初のポストシーズンを経験。カーディナルスとのNLDSでは、いずれも代打として3試合に出場したが、無安打に終わった[10]10月28日FAとなったが、12月19日にパドレスと再契約した[1]

1997年は120試合に出場し、打率.216・18本塁打・57打点・7盗塁・OPS0.716という打撃成績を記録。これら5部門は、いずれも前年の通算成績を下回り、特に本塁打と打点は半分以下の数字だった。守備面では94試合でレフトを守り、1失策・守備率.994という成績だった。

1998年は、2年ぶり3度目のオールスターに選出された。代打で出場したボーンはヒットを1本放ち、2打点を記録した[11]。この年は、自己最高となる158試合に出場し、打率.272・50本塁打・119打点・11盗塁・OPS0.960という成績を記録。2020年2月時点で、本塁打はパドレスの球団記録であり、打点も球団歴代3位の記録である[12]。パドレスが地区優勝したことで、ボーンは2年ぶりにポストシーズンに出場。ヒューストン・アストロズとのNLDSでは、初戦でランディ・ジョンソンからホームランを放った[13]。チームはリーグ優勝し、ワールドシリーズにも出場したボーンは、第1戦でデービッド・ウェルズから2本塁打を記録[14]。オフの表彰では、自身初のシルバースラッガー賞に選出された[1]ほか、MVP投票でも4位にランクインした[15]

レッズ時代 (1999)

1999年2月2日に、ジョシュ・ハリス、ダミアン・ジャクソン英語版レジー・サンダースとのトレードで、マーク・スウィーニー英語版と共にシンシナティ・レッズへ移籍した[1]。なお、当時のレッズはを禁止する方針を打ち出していた為、ボーンもキャリアを通して生やしていたあご髭を剃ることになる可能性があったが、最終的には許容された[6]。レッズでは153試合に出場し、打撃面では打率.245・45本塁打・118打点・15盗塁・OPS0.881という成績を記録。また守備面では、144試合でレフトを守って4失策・守備率.986という成績を記録した。オフには、2年連続でMVP投票の4位にランクインした[16]。そして、10月28日にFAとなった。

デビルレイズ時代 (2000 - 2002)

1999年12月13日に、タンパベイ・デビルレイズと4年3400万ドルで契約[1][6]。デビルレイズ加入1年目の2000年は、127試合に出場して打率.254・28本塁打・74打点・8盗塁・OPS0.864という成績を残した。守備面では72試合でレフトの守りに就いたが、DHとしても52試合に出場した。

2001年は、自身4度目のオールスターに選ばれた[1]。シーズン成績は、136試合の出場で打率.233・24本塁打・82打点・11盗塁・OPS0.766だった。また、守備に就くよりもDHで出場する機会の方が増え、レフトを守ったのが57試合に対して、DHが76試合だった。

2002年は、の故障の影響もあり[6]、69試合の出場で打率.163・8本塁打・29打点・3盗塁・OPS0.601という成績に終わった。また、レフトの守備に就いたのは31試合で、1失策・守備率.987を記録した。

2003年3月22日に、解雇された[1]

ロッキーズ時代 - 引退 (2003)

2003年4月9日に、コロラド・ロッキーズと契約を結んだ[1]。ロッキーズでは22試合に出場し、打率.189・3本塁打・5盗塁・OPS0.840という成績を残した。また、この年は9年ぶりにマイナーでも試合に出場。AAA級のコロラドスプリングス・スカイソックスで35試合に出場し、打率.302・12本塁打・35打点・1盗塁・OPS1.078という成績だった。その後、7月13日にFAとなった[1]

2004年は、カーディナルスでスプリングトレーニングに参加したが、ひどい結果に終わり、現役引退を表明した[6]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
1989 MIL 38 128 113 18 30 3 0 5 48 23 4 1 0 2 13 0 0 23 0 .265 .336 .425 .761
1990 120 429 382 51 84 26 2 17 165 61 7 4 7 6 33 1 1 91 11 .220 .280 .432 .712
1991 145 614 542 81 132 24 5 27 247 98 2 2 2 7 62 2 1 125 5 .244 .319 .456 .775
1992 141 573 501 77 114 18 2 23 205 78 15 15 2 5 60 1 5 123 8 .228 .313 .409 .722
1993 154 667 569 97 152 28 2 30 274 97 10 7 0 4 89 14 5 118 6 .267 .369 .482 .851
1994 95 423 370 59 94 24 1 19 177 55 9 5 0 1 51 6 1 93 6 .254 .345 .478 .823
1995 108 451 392 67 88 19 1 17 160 59 10 4 0 4 55 3 0 89 10 .224 .317 .408 .725
1996 102 442 375 78 105 16 0 31 214 95 5 2 0 5 58 4 4 99 6 .280 .371 .578 .948
SD 43 167 141 20 29 3 1 10 64 22 4 1 0 0 24 2 2 31 1 .206 .329 .454 .783
'96計 145 609 516 98 134 19 1 41 278 117 9 3 0 5 82 6 6 130 7 .260 .365 .539 .904
1997 120 422 361 60 78 10 0 18 142 57 7 4 0 3 56 1 2 110 7 .216 .322 .393 .715
1998 158 661 573 112 156 28 4 50 342 119 11 4 0 4 79 6 5 121 7 .272 .363 .597 .960
1999 CIN 153 643 550 104 135 20 2 45 294 118 15 2 0 5 85 3 3 137 9 .245 .347 .535 .882
2000 TB 127 545 461 83 117 27 1 28 230 84 8 1 0 2 80 3 2 128 10 .254 .365 .499 .864
2001 136 562 485 74 113 25 0 24 210 82 11 5 0 3 71 7 3 130 10 .233 .333 .433 .766
2002 69 297 251 28 41 10 2 8 79 29 3 2 0 2 41 1 3 82 5 .163 .286 .315 .601
2003 COL 22 46 37 8 7 3 0 3 19 5 0 0 0 1 8 0 0 13 0 .189 .326 .514 .840
通算:15年 1731 7070 6103 1017 1475 284 23 355 2870 1072 121 59 11 54 865 54 37 1513 101 .242 .337 .470 .807

表彰


  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n Greg Vaughn - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  2. ^ 1987 Midwest League Batting Leaders - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  3. ^ August 10, 1989 MIL vs CLE - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  4. ^ Greg Vaughn 1993 Batting Game Logs - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  5. ^ 1993 All-Star Game Box Score, July 13 - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  6. ^ a b c d e f Adam Sanford (2015年5月19日). “Classic Rays player profile: Greg Vaughn” (英語). DRaysBay. 2020年2月14日閲覧。
  7. ^ 1996 All-Star Game Box Score, july 9 - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  8. ^ Greg Vaughn 1996 Batting Game Logs - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  9. ^ ADAM LINDEMER (2008年12月5日). “Do You Remember Greg Vaughn?” (英語). Bleacher Report. 2020年2月14日閲覧。
  10. ^ Greg Vaughn Postseason Batting Game Logs - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  11. ^ 1998 All-Star Game Box Score, July 7 - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  12. ^ San Diego Padres Top 10 Single-Season Batting Leaders - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  13. ^ 1998 NLDS Game 1 SDP vs HOU - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  14. ^ 1998 WS Game 1 SDP vs NYY - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  15. ^ 1998 Awards Voting - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。
  16. ^ 1999 Awards Voting - Baseball-Reference.com (英語). 2020年2月14日閲覧。


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固有名詞の分類

アメリカ合衆国の野球選手 エド・デラハンティ  ピート・ブコビッチ  グレッグ・ボーン  フランキー・フリッシュ  ポール・デード
シンシナティ・レッズの選手 ノーム・チャールトン  ジェリー・ロイス  グレッグ・ボーン  トム・ブラウニング  トニー・フェルナンデス
サンディエゴ・パドレスの選手 ウィリー・マッコビー  フェルナンド・バレンズエラ  グレッグ・ボーン  ポール・デード  トニー・フェルナンデス
ミルウォーキー・ブルワーズの選手 ピート・ブコビッチ  ホルヘ・フリオ  グレッグ・ボーン  トニー・フェルナンデス  ブライアン・ギブンス
コロラド・ロッキーズの選手 ホセ・メサ  ホルヘ・フリオ  グレッグ・ボーン  フアン・ピエール  マーク・クルーン
タンパベイ・レイズ及びタンパベイ・デビルレイズの選手 ディッキー・ゴンザレス  ノーム・チャールトン  グレッグ・ボーン  カルロス・ペーニャ  ホルヘ・カントゥ

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