PDP-11とは? わかりやすく解説

PDP-11

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/05 07:01 UTC 版)

PDP-11 は、ディジタル・イクイップメント・コーポレーション(DEC)が1970年代から1980年代に販売した16ビットミニコンピュータシリーズ[1][2]。PDP-11 は DECのPDPシリーズPDP-8コンピュータの主にリアルタイムシステムの後継であるが、両シリーズは10年間以上並存した。革新的機能をいくつか持ち、従来よりもプログラミングが容易になっていた。ミッドレンジのミニコンピュータとしての後継は32ビットVAXである。


  1. ^ What We Learned From the PDP-11”. microsoft.com. p. 139 (1975年). 2008年9月10日閲覧。
  2. ^ a b c 16-bit Timeline”. microsoft.com. 2008年9月閲覧。
  3. ^ Ceruzzi, Paul (2003), A History of Modern Computing, MIT Press, p. 238, ISBN 978-0-262-53203-7, https://books.google.co.jp/books?id=x1YESXanrgQC&lpg=PA238&dq=pdp-11+%22cp/m%22&pg=PA238&redir_esc=y&hl=ja#v=onepagef=false 2010年8月5日閲覧。 
  4. ^ Conner, Doug. “Father of DOS Still Having Fun at Microsoft”. Micronews. 2010年8月5日閲覧。
  5. ^ a b Bakyo, John. "DEC PDP-11, benchmark for the first 16/32 bit generation. (1970)" in Great Microprocessors of the Past and Present (V 13.4.0), Section Three, Part I. Accessed 2011-03-04
  6. ^ "The Development of the C Language" in section More History, by Dennis M. Ritchie. Accessed August 5, 2011.
  7. ^ PDP-11は何台売れたのか
  8. ^ Dennis M. Ritchie (March 1993). “The Development of the C Language”. ACM SIGPLAN Notices 28 (3): 201–208. doi:10.1145/155360.155580. http://cm.bell-labs.com/cm/cs/who/dmr/chist.html. "People often guess that they were created to use the auto-increment and auto-decrement address modes provided by the DEC PDP-11 on which C and Unix first became popular. This is historically impossible, since there was no PDP-11 when B was developed. The PDP-7, however, did have a few `auto-increment' memory cells, with the property that an indirect memory reference through them incremented the cell. This feature probably suggested such operators to Thompson; the generalization to make them both prefix and postfix was his own. Indeed, the auto-increment cells were not used directly in implementation of the operators, and a stronger motivation for the innovation was probably his observation that the translation of ++x was smaller than that of x=x+1." 
  9. ^ Press Release re transfer of Operating Systems
  10. ^ PDP-11/70 CPU core and SoC :: Overview。2014年8月15日閲覧。
  11. ^ : Kevin Murrell
  12. ^ kpun.mac
  13. ^ : Farba Research
  14. ^ : en
  15. ^ : James O'Loughlin
  16. ^ : Bob Armstrong
  17. ^ Development Project Report
  18. ^ Bruce Mitchell, Brian S. McCarthy (2005年). “Multiprocessor FAQ”. Machine Intelligence. 2011年5月21日閲覧。[リンク切れ]
  19. ^ Binary Dinosaurs - Digital MINC-11
  20. ^ TPA-1140
  21. ^ TPA-1148
  22. ^ TPA-11/440
  23. ^ CalData_brochure
  24. ^ a b c http://www.village.org/pdp11/faq.pages/pdpOSes.html
  25. ^ Brinch Hansen, Per (1976), The Solo Operating System: A Concurrent Pascal Program, http://brinch-hansen.net/papers/1976b.pdf 2011年6月22日閲覧。 
  26. ^ Leveson, Nancy G., and Clark S. Turner. "An Investigation of the Therac-25 Accidents." Computer July 1993: 18-41.
  27. ^ Claremont, Bruce (2008年2月). “PDP-11 Replacement Keeps the Navy’s MSDD Spinning”. 2012年5月閲覧。



PDP-11

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:47 UTC 版)

ディジタル・イクイップメント・コーポレーション」の記事における「PDP-11」の解説

詳細は「PDP-11」を参照 1968年DECではそれまでの6ビット文字ではなく8ビットバイト基づいたPDPマシン開発していた。"PDP-X" と名付けられたこのプロジェクト中止されたため、一部チームメンバー退職して1968年5月データゼネラル創業すぐさま16ビットミニコンピュータNova発売したこのため8ビットバイトという業界潮流DEC一時乗り遅れることになった16ビットコンピュータPDP-11は、ハロルド・マクファーランド、ゴードン・ベル、ロジャー・キャディらが突貫計画設計した。このプロジェクトカーネギーメロン大学16ビット設計研究していたハロルド・マクファーランドが入ったことで進捗加速された。経営陣最初の提案行った際あまり好印象ではなくあやうくキャンセルされそうになったものの、より単純な設計がPDP-11となった。 特にその新設計はアドレッシングモードがあまり豊富ではなくDECの他のマシンCISC設計全般広く採用されていた豊富なアドレッシングモードによってプログラム小さくするという技法使えないのだった。それはメモリアクセスにより時間がかかり、システム低速になることを意味していた。しかし、同時に多数汎用レジスタ備えるという考え方採用していたため、プログラミング自由度向上し性能問題はそれである程度カバーされるようになっていた。 PDP-11の主要な改良点として、メモリマップドI/Oによって全周機器サポートするUnibusがある。それにより、通常バックプレーンハードウェアインタフェース挿入しメモリマッピングされたインタフェース読み書きするソフトウェアインストールするだけで新規機器容易に追加することが可能となった。そのためPDP-11には、サードパーティによる巨大な周辺機器市場出現し、それがPDP-11自体をさらに便利なものにするという相乗効果生じたそうした技術革新によってPDP-11アーキテクチャ他社圧倒して業界リーダーとなり、DEC復権寄与した。さらにページング方式メモリ保護機構追加されることで、マルチタスクタイムシェアリング容易になっていった一部機種では命令とデータ空間分離して128kBの仮想アドレス空間使えるようにし、物理メモリ容量最大4MBまで拡張している。後に、PDP-11はLSI化されCPU採用して小型化し、後継VAX-11発売されるまで好調な販売維持した。 PDP-11にはいくつかのオペレーティングシステムがあった。ベル研究所UNIXオペレーティングシステムDECRSX-11RT-11RSTS/Eなどである。初期のPDP-11用アプリケーションは紙テープユーティリティを使って開発された。最初ディスクオペレーティングシステムとしてDOS-11が登場したが、間もなくもっと高機能OSに取って代わられた。RSX-11汎用マルチタスク環境であり、各種プログラミング言語動作したIASタイムシェアリング機能追加したRSX-11である。RSTSとUNIXタイムシェアリングシステムで、教育機関無料(または低価格)で使うことができ、PDP-11は当時技術者情報工学者様々なことを試す道具となった1970年代には通信工場制御などでも広く使われている。AT&TDEC最大顧客となったRT-11小さメモリ容量動作する実用的なリアルタイムオペレーティングシステムであり、DEC組み込みシステム向けのコンピュータ供給業者としても事業展開した歴史的には、当時PDP-11で経験積んだプログラマ多くそういった意味でRT-11マイクロコンピュータOSにも影響与えている。例えCP/Mコマンド構文RT-11のそれと似ており、データコピー用プログラム PIP模倣している。また、DECコマンド行オプションスイッチ)に "/" を使っており、それがMS-DOSパス名に "\" を使うことに繋がっている(UNIXでは '/' が使われる)。 競合他社はPDP-11風の様々なシステム生み出したCOMECON諸国でもPDP-11のクローン生み出され多数生産された。

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PDPシリーズ」の記事における「PDP-11」の解説

ミニコンピュータ典型16ビット機で、16ビット命令セットとしては史上最も優れている考えられ大きな成功収めたここから発展として、組み込みシステム向けの LSI-11 と、32ビットVAXシリーズがある。初期VAXにはPDP-11互換モードがあった。PDP-11の命令セットは、モトローラMC68000ルネサスのH8、TIのMSP430(英語版)などに影響与えている。直交性の高い汎用レジスタ指向命令セット豊富なアドレッシングモード特徴とする。PDP-11ファミリテクノロジー実装異な様々な機種開発され20年ほど続いた

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