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COBE

名称:COBE(Cosmic background explorer )
小分類:科学衛星
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
打上げ年月日:1989年11月9日
運用停止年月日:1993年12月23日
打上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打上げロケット:デルタ
打上げ場所:ゴダード宇宙飛行センター
国際標識番号:1989089A解説:COBEは、宇宙が誕生した頃の状態を知るための手がかりになる「背景輻射」(赤外線とマイクロ波の放射)を観測するために、NASA(アメリカ航空宇宙局)がはじめて打ち上げた人工衛星です。
現在では、宇宙のはじまりとされるビッグバン(大爆発)の名残である、約2.7度Kという温度の背景輻射が観測されます。COBEは、地上では不可能な背景輻射の正確な温度調査を行ない、約2.726度Kと測定しました。また背景輻射の温度に宇宙のあちこちでばらつきがあることを確認し、銀河団や超銀河団などの生成に関しての重要なヒントをもたらすなど、数多くの観測成果を残しています。
COBEをよく知るためのアラカルト
どんな形をして、どんな性能を持っているの?
どんな目的に使用されるの?
宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
どのように地球を回るの?
分類:人工衛星COBEをよく知るためのアラカルト
どんな形をして、どんな性能を持っているの?
どんな目的に使用されるの?
宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
どのように地球を回るの?1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
太陽電池パネルを閉じた状態で全長5.49m、パネルを開くと8.53mになります。総重量は2.27トンです。直径2.44mのお椀のように開いた観測装置を持ち、機体そのものからの赤外線放射を極力抑えるために、マイナス270度の液体ヘリウムを650リットル積み、冷却する処置がとられていました。
2.どんな目的に使用されるの?
COBEの目的は、宇宙の背景輻射を精密に観測し、宇宙の初期状態を観測することです。そのため、遠赤外線による背景輻射を測定する「DIRBE」、1.25〜250ミクロン波まで10の帯域のマイクロ波を測定して精密な背景輻射の分布図を作る「DMR」、マイクロ波による背景輻射のスペクトル分析を行なう「FIRAS」の3つの観測機器が搭載されました。
3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
DIRBEによる温度測定では、背景輻射が約2.726度Kであることを0.01度の精度で確認しました。また、DMRは背景輻射の温度分布図を全天にわたって作成し、場所により温度のばらつきがあることを確認しました。この事実は、原始宇宙の塊に高温の場所と低温の場所があることを示唆し、銀河分布の偏りを説明する上での重要な資料となります。
多くの成果を挙げたCOBEは、約1年で装置冷却用の液体ヘリウムを使い果たし、その使命を終えました。
4.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
赤外線を観測する衛星としては、アメリカ・イギリス・オランダが共同開発し、1983年1月25日に打ち上げられた「IRAS」があります。IRASは口径60cmの赤外線望遠鏡を搭載し、宇宙の掃天観測を行ないました。
5.どのように地球を回るの?
地球上空約900kmの上空を1周約103分で周回し、定期的に同じ時刻に同じ地点の上空を通る「太陽同期軌道」をとっていました。
ウィキペディア |
COBE
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/11/26 03:58 UTC 版)
| 基本情報 | |
|---|---|
| NSSDC ID | 1989-089A |
| 所属 | NASA |
| 主製造業者 | ゴダード宇宙飛行センター |
| 打上げ日時 | 1989年11月18日 |
| 打上げ機 | デルタロケット |
| ミッション期間 | 約4年 |
| 質量 | 2,270 kg |
| 軌道 | 離心率:0.0006 - 0.0012 軌道傾斜角:99.3° 昇交点赤経:270° |
| 軌道高度 | 900.2 km |
| 軌道周期 | 103分 |
| 所在地 | 地球周回軌道 |
| 観測装置 | |
| DIRBE | 赤外線ボロメータ |
| FIRAS | 遠赤外絶対分光測光計 |
| DMR | 差分マイクロ波ラジオメータ |
| 公式サイト | LAMBDA - Cosmic Background Explorer |
COBE(Cosmic Background Explorer、宇宙背景放射探査機、コービー)は宇宙論的観測を目的として初めて打ち上げられた人工衛星である。Explorer 66 という別名も持つ。COBE の目標は宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) を観測し、我々の宇宙の形状を理解する助けとなるような測定データを得ることであった。
目次 |
歴史
1974年、NASA は小型・中型の探査機を用いた天文学ミッションの公募を行った。集まった121件の提案のうち3件が宇宙背景放射に関する研究を行うというものであった。これらの提案は最終的には赤外線天文衛星 (IRAS) に取って代わられる結果になったが、この時の複数の提案から、NASA は宇宙背景放射の研究を検討に値するものであると認識することとなった。1976年、NASA は1974年の3件の提案チームそれぞれからメンバーを選んで一つにまとめ、各案を統合した衛星の企画を提案した。1年後、このチームによって、デルタロケットまたはスペースシャトルで極軌道に衛星を打ち上げるという計画が提出され、この衛星は COBE と呼ばれた。COBE には以下の実験装置が搭載されることになった (Leverington, 2000)。
- 差分マイクロ波ラジオメータ (Differential microwave radiometer, DMR) : CMB のマッピング観測を行い、CMB に含まれる非等方性を検出する。主任研究者はジョージ・スムート。
- 遠赤外絶対分光測光計 (Far-infrared absolute spectrophotometer, FIRAS) : CMB のスペクトルを測定し、黒体放射との違いがあるかどうかを調べる。主任研究者はジョン・C・マザー。
- 拡散赤外背景放射実験装置 (Diffuse Infrared background experiment, DIRBE) : 宇宙初期の赤外銀河を検出する。主任研究者はマイク・ハウザー。
NASA は打ち上げとデータ解析を除いて費用を3000万ドル以内に抑えるという条件でこの提案を受け入れた。IRAS によって探査計画全体の費用が予算をオーバーしていたため、ゴダード宇宙飛行センター (GSFC) での COBE の開発作業の開始は1981年までずれこんだ。コストを抑えるため、COBE は IRAS で使われたのと同型の赤外線検出器と液体ヘリウムデュワーを使うことになった。
若干の遅れがあった後、COBE は1989年11月18日にデルタロケットによって太陽同期軌道に打ち上げられた。1992年4月23日に研究者グループは、COBE の観測データから宇宙初期の構造形成の「種」(CMB の非等方性)が発見されたと報告した。この報告は科学分野の基本的発見として世界中を駆けめぐり、ニューヨーク・タイムズ紙の一面を飾った。
COBE 探査機
前述の通り、COBE は IRAS から技術の多くを流用した中・小型 (Explorer class) の衛星である。この衛星にはいくつかのユニークな特徴がある。
COBE では系統誤差の源を完全に制御し測定する必要があったため、厳密で総合的な設計・制御のコンセプトを必要とした。必要な科学データを得るために、COBE では最低でも6ヶ月間活動を行い、地球や太陽、月からだけでなく、地上や COBE 自身、また他の衛星からの輻射の干渉量を抑える必要があった (Boggess, 1992)。観測装置自身も、温度が安定していること、また迷光の侵入や微粒子からの熱放射を減らして高い利得と高レベルの清浄性を保つことが求められた。
CMB の非等方性の測定に含まれる系統誤差を把握し、また後に銀河系のモデリングに用いられることになる黄道帯雲の測定データを異なる離角で得るために、衛星は毎分0.8回の割合で自転していた (Boggess, 1992)。自転軸は衛星の軌道速度ベクトルに対して後ろに傾いていた。これは大気ガスの残りが光学系に堆積したり、高速の中性粒子が衛星の表面に超音速でぶつかって赤外線を放射するのを防ぐためであった。
衛星の回転をなるべくゆっくり行い、また3軸姿勢制御を行うために、COBE には2個のヨー方向のモーメンタムホイールが自転軸と同じ軸方向に取り付けられていた (Boggess, 1992)。これらのホイールは衛星全体の回転と逆方向の角運動量を生んで正味の角運動量を0にするために用いられた。
当初から、衛星の軌道はミッションの仕様に基づいて決めるべきであることが明らかになっていた。最も重要な点は、全天をカバーすること、観測機器からの迷光を抑えること、デュワーや観測機器の熱安定性を保つことであった。これらの要求を全て満たす軌道として太陽同期円軌道が選ばれた。スペースシャトルとデルタロケットどちらでの打ち上げにも適した軌道として、高度900km、軌道傾斜角99度の軌道が選ばれた(シャトルで打ち上げる場合には補助推進ロケットを COBE に取り付ける必要がある)。この高度は地球からの放射を避け、より高い高度のヴァン・アレン帯からの荷電粒子も防ぐちょうど良いものだった。一年を通じて地球の昼と夜の境界付近に位置するように、軌道の昇交点は午後6時の位置に設定された。
この軌道と衛星の自転軸によって、衛星から見た地球と太陽の位置は常に衛星のシールド面の下側に保たれ、6ヶ月ごとに全天をスキャンすることが可能になった。
COBE ミッションでの残り二つの重要な部品として、デュワーと太陽・地球シールドが挙げられる。デュワーは650リットルの超流動ヘリウムのクライオスタットで、ミッション中に FIRAS と DIRBE の装置を冷却するために設計された。このデュワーは IRAS で使用したものと同じ設計に基づいており、気化したヘリウムを通信アレイ近くの自転軸に沿って排気することができた。円錐状の太陽・地球シールドは、太陽や地球の地表からの直射光や、地球や COBE の送信アンテナの電波干渉から観測装置を守るものである。シールドは多層の断熱材でできており、デュワーを熱的に隔離する働きを持っていた (Boggess, 1992)。
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