A300 ZERO-G
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 02:29 UTC 版)
「エアバスA300」の記事における「A300 ZERO-G」の解説
A300 ZERO-Gの外観(上)とキャビン内(下2枚)。 フランスのノヴァスペース(フランス語版)社が提供している航空機実験サービスにA300が使用された。この機体はA300 ZERO-Gと名付けられ、放物線飛行を行うことで微少重力環境をつくり出す。A300 ZERO-GはA300B2の通算3号機を改造したもので、放物線飛行に必要な操縦を行えるコックピット、飛行状況を記録する計測装置類、そして実験機器を搭載できるキャビンを備える。1回の放物線飛行で作り出せる微少重力状態は20秒間ないし25秒間で、重力加速度は-0.02Gから0.02Gである。放物線飛行の前後では各20秒間1.8Gの加重がかかる。1回の飛行で最大40回まで放物線飛行を行え、最大ペイロードは12トンである。A300 ZERO-Gは1997年から運用を開始し、18年間に13,000回以上の放物線飛行を行った。構造に高負荷のかかる飛行を繰り返すことから、年々それに耐えるための整備が難しくなり、A310をベースとした新しい「ZERO-G」に後を引き継ぎ、2014年10月に引退した。
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