本場所
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本場所(ほんばしょ)は、公益財団法人日本相撲協会によって定期的に行われる大相撲の興行。力士にとっては技量審査の性質があり、本場所での結果に基づき番付の昇降や力士褒賞金の加算が行われる。本場所における取組は公式戦とされ、通算の成績などは本場所のものを採用している。
注釈
- ^ 1958年(昭和33年)に制定された内規によると、大相撲の本場所の名称は、それぞれの場所が開催される月の名で表したものを正式名称としている。これに元号による開催年を冠して、例えば「昭和五十六年一月場所」「平成二十年七月場所」などのようにする(数字も正式には漢字表記)。実際に、協会が発行する番付や・取組表・星取表などはすべてこの「〜月場所」という表記方で書かれている。 新聞やテレビなどの媒体では、近年民放を中心に内規通りの名称を用いているところがあるが、「春場所」「夏場所」など四季名や、「名古屋場所」「九州場所」など開催地名での通称が広く用いられており、NHKの大相撲中継では、「大相撲夏場所三日目」「大相撲九州場所千秋楽」などとタイトルテロップが用いられている。
- ^ 当時は遠隔地向けの新聞は、現在のような通信衛星やインターネット中継の技術がなく、地方の印刷工場も皆無であり、大抵は翌朝に家庭に届けるには、貨物列車での輸送の関係上夕方の早い段階で締め切りとなるため、その結果は翌日の夕刊、または翌々日の朝刊で伝えざるを得なかった。
出典
- ^ “大阪場所 観戦案内”. 日本相撲協会. 2018年7月25日閲覧。
- ^ “名古屋場所 観戦案内”. 日本相撲協会. 2018年7月25日閲覧。
- ^ 例として、“優勝の御嶽海が2敗目 名古屋場所千秋楽”. 日本経済新聞. (2018年7月22日) 2018年7月25日閲覧。、“優勝の御嶽海が2敗目 名古屋場所千秋楽”. 時事通信. (2018年7月22日) 2018年7月25日閲覧。
- ^ 例として、“初優勝の御嶽海、豊山に敗れ2敗…豪栄道10勝”. 読売新聞. (2018年7月22日) 2018年7月25日閲覧。。なお、読売新聞は紙面ではウェブサイトと異なり両名称を併記する場合がある。
- ^ 例として、“【大相撲名古屋場所】優勝の御嶽海は13勝2敗 来場所、大関へ挑戦”. 産経新聞. (2018年7月22日) 2018年7月25日閲覧。
- ^ “◎25年本場所日程を発表=大相撲”. 時事通信ニュース. 2023年8月30日閲覧。
- ^ 白鵬、鶴竜は休みすぎ? 歴代横綱の休場率を調べてみた(3/3ページ) 日刊SPA! 2020年11月20日 (2021年1月8日閲覧)
- ^ “本場所の年間日程表”. 財団法人日本相撲協会. 2017年3月3日閲覧。
- ^ 『大相撲ジャーナル』2017年12月号p40
- ^ 田中亮『全部わかる大相撲』(2019年11月20日発行、成美堂出版)p.8
- ^ 「荒れる大阪場所」のルーツ 大相撲コラム集(大相撲あんなこと・こんなこと) - goo 大相撲
- ^ “日米首脳、大相撲を観戦=トランプ氏が大統領杯授与”. 時事通信(2019年5月26日作成). 2019年6月2日閲覧。
- ^ “来年以降の夏場所も米大統領杯授与へ 力士に大きな励み”. スポーツニッポン(2019年5月27日作成). 2019年6月2日閲覧。
- ^ a b 『理事会発表事項』(プレスリリース)公益財団法人日本相撲協会、2020年5月4日 。2020年5月4日閲覧。
- ^ a b “夏場所中止、7月の名古屋場所は東京で無観客開催へ 日本相撲協会”. 産経新聞. (2020年5月4日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ a b 『大相撲ジャーナル』2017年8月号 p41
- ^ 例外として、2002年〜2004年、2013年、2019年は第1日曜日から始まっている。また、2020年も東京オリンピックに配慮して第1日曜日から始める予定であった。
- ^ 19日に大相撲7月場所初日 名古屋から離れても… - 中日新聞、2020年7月19日 5時00分配信、5時01分更新。
- ^ 大相撲コロナ休場続出の異常事態 番付に影響、運営に課題も - 共同通信、2022年8月1日 8時22分配信、10時26分更新。
- ^ a b 1場所限りのナイター興行 大相撲コラム集(大相撲あんなこと・こんなこと) - goo 大相撲
- ^ “【伝説の8番】昭和の名勝負、輪島と長浜(後の豊山)…1970年秋場所から≪その1≫”. スポーツ報知. (2023年9月7日) 2023年9月7日閲覧。
- ^ a b 『大相撲ジャーナル』2017年12月号p39
- ^ 田中亮『全部わかる大相撲』(2019年11月20日発行、成美堂出版)p.130
- ^ 九州場所ではネット局であるテレビ西日本との共同で懸賞幕を製作した。
- ^ 不入りが続く九州場所。その打開策はあるのか?~販売力改善と、土俵内の充実を~-2015年1月14日閲覧。
- ^ a b “大相撲準本場所”. sumohima.web.fc2.com. 2021年2月4日閲覧。
- ^ 田中亮『全部わかる大相撲』(2019年11月20日発行、成美堂出版)p.18
- 1 本場所とは
- 2 本場所の概要
- 3 電光掲示板について
- 4 準場所
5月場所(夏場所)
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1946年の夏場所は戦争によって被災した国技館の修理が工事の遅延によって完了しなかったため、戦後初の開催中止となった(番付は発表されなかった)。 2001年、首相就任直後の小泉純一郎が内閣総理大臣杯の授与を行い前日の負傷を押して出場し22回目の幕内最高優勝を勝ち取った横綱貴乃花に対して「痛みに耐えてよく頑張った! 感動したっ! おめでとう!」との賛辞を送った。小泉の「感動したっ!」は流行語ともなった。なおこの負傷が原因となり、貴乃花はこの優勝を最後として2003年に現役を引退し、貴乃花親方を経て2018年に日本相撲協会を退職した。 2011年は前場所の開催中止に引き続き八百長問題の影響で、通常の興行としてではなく技量審査場所として開催された(成績は正式記録として残る)。この場所は無料公開され、NHKはこの場所の生中継を行わず、総合テレビと衛星放送でのダイジェスト放送も行わない(ニュースでの報道は行う)。優勝額もなし。一方でニコニコ生放送・ひかりTV等のネット配信で、前相撲から結びの一番まで完全生放送が行われた(詳しくは技量審査場所を参照)。 2012年は、関脇鶴竜の大関昇進で1横綱6大関時代と話題になったが、前頭7枚目の旭天鵬が同4枚目栃煌山との史上初の平幕同士の優勝決定戦を制すると同時に初優勝の最年長記録を更新した。 令和最初の大相撲開催となった2019年は千秋楽に国賓として来日していたアメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプが国技館に来場し、メラニア・トランプ夫人や安倍晋三内閣総理大臣、安倍昭恵夫人と共に相撲を観戦。幕内優勝力士となった朝乃山に特別杯「アメリカ合衆国大統領杯」を贈呈した。なお、この大統領杯は来年以降も夏場所の幕内最高優勝力士に贈呈する予定となっている。 2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため当初は日程を2週間遅らせることとして、その日程で番付も発表されたが、その後緊急事態宣言の延長を受けて開催中止を決定。本場所の中止は1946年(昭和21年)夏場所、2011年(平成23年)春場所に続き3回目。 名勝負 1936年9日目 横綱玉錦 - 関脇双葉山 ともに全勝で迎えたこの一番で双葉山は寄り倒しで玉錦に初勝利。双葉山はこの場所を11戦全勝で初優勝しその後5連覇を達成、この一番は覇者交代の一番と言われた。 1938年千秋楽 横綱双葉山 - 横綱玉錦 ここまで65連勝中の双葉山に対し玉錦が執念を見せ水入りの熱戦となるが、最後は双葉山が寄り倒した。玉錦はこの年の12月に急逝し、これが現役最後の一番となった。 1942年14日目 横綱双葉山 - 大関照國 当時東西対抗戦が行われていた中、前の場所に出羽一門中心の陣営の総帥・横綱男女ノ川が引退し、戦力の均衡を図るためもう片方の方屋である双葉山中心の陣営から照國が移籍。初顔合わせとなったこの日の対戦で照國は下手投げで双葉山を破り、優勝は逃したもののこの1勝が決め手となり、照國は大関在位2場所で場所後横綱に昇進。 1961年4日目 十両筆頭清ノ森 - 前頭13枚目佐田の山 入幕3場所目で初優勝を飾った佐田の山だが、4日目にこの場所十両優勝の清ノ森に敗れており、十両に負けた力士が幕内優勝という珍しい例となった。 1971年5日目 小結貴ノ花 - 横綱大鵬 貴ノ花に寄り倒された大鵬はこの一番を最後に現役を引退した。 1975年8日目 小結麒麟児 - 前頭筆頭富士櫻 天覧相撲に組まれたこの一番で、両者は27秒に渡り計54発の突っ張り合いを展開した。 1988年初日 前頭7枚目霧島 - 前頭8枚目水戸泉 いずれもうっちゃりで3度も取り直しとなり、最後は水戸泉がまたもうっちゃりを狙う霧島を寄り倒し、4回目で決着が付いた。 1991年初日 前頭筆頭貴花田 - 横綱千代の富士 1980年代、昭和最後の大横綱・千代の富士と後に貴乃花として平成の名横綱になる貴花田の初顔合わせの一番。この一番で、千代の富士は寄り切られて完敗。貴花田は初金星を獲得。一方、千代の富士は2日後に現役引退。力士の世代交代の時を世間に知らしめた一番となった。
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