超サイヤ人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 07:01 UTC 版)
サイヤ人が戦闘力上昇のために変身した姿。「スーパーサイヤ人」とも表記される。体格が極端に大きくなったり獣のようになる変身ではなく、大猿化とは異なり満月を見る必要性もない。大猿化同様に変身時の戦闘力は通常時と比べて格段に上昇する。超サイヤ人は一定の壁を超えることで、超サイヤ人2、超サイヤ人3へと段階的に発展するが、それに比例するように気の消費が激しくなっていくため、状況に応じて使い分けている。また、老界王神により、体に負担がかかりすぎて寿命を縮める要素も指摘されている。アニメでは『GT』で超サイヤ人4へ覚醒したことより、それらの弱点は全て解消された。 エイジ762以降に悟空たちが超サイヤ人に次々と覚醒するまでは、一千年に一人現れると伝えられていた。どんな天才戦士も越えられない壁を越え、あらゆる種族の戦闘力を超越するサイヤ人という伝説がサイヤ人の間で浸透しており、悟空対リクーム戦でベジータも同様の発言をしていた。ギニューは、血と戦闘を好む全宇宙最強の戦士と発言したが、関連書籍でそれは強力なパワーアップの代償として理性を失い、戦闘本能のみで生きることになるゆえのことで、ただし体を慣らせば理性を維持できるようになると解説されている。 『ドラゴンボール大全集』では、変身に必要とされる条件は一定以上の戦闘能力と穏やかで純粋な心、あるいは純粋な悪の心を兼ね備え、極端な危機感や強い怒り、悲しみに苛まれていることとされている。また、超サイヤ人が多発したのは、サイヤ人の個体数が少数化したことにより、種そのものが絶滅の危機にあることも関係していると説明されている。『ドラゴンボール大全集』では「一定水準以上の高い戦闘力を持ったサイヤ人であれば誰でも超サイヤ人になれる」と解説されている。第6宇宙のサイヤ人は特に絶滅の危機にも陥っていないが、キャベは通常状態のベジータと互角程度の力を持っていたため、ベジータに対する怒りで超サイヤ人に覚醒している。第6宇宙では超サイヤ人の存在は知られていないらしく、超サイヤ人に変身した悟空を見てシャンパやキャベが驚いていた。鳥山明は「誰でも超サイヤ人になれるわけではなく、条件として体の中のS細胞というものが必要であり、このS細胞がある量に達したとき、怒りなどをきっかけにして爆発的にS細胞を増やして体に変化をもたらせたのが超サイヤ人」「悟空やベジータの子供が比較的簡単に超サイヤ人になれたのは、あるていどまで多くのS細胞をすでに受け継いでいるため」「S細胞はほとんどのサイヤ人も持っているが数は多くない。一番多くS細胞を増やす手段は穏やかな精神だが、ほとんどのサイヤ人は苦手なことなので、それが永く超サイヤ人が現れず伝説化した理由だと思う」と答えている。 アニメ『超』では、怒りをきっかけとした超サイヤ人への覚醒と共に、技術的なコツも存在することが語られており、背中の中心 に力を集中する といった覚醒へのコツがあることも判明した。この設定は原作者の鳥山明によるもの。ただし、それでも容易にできることではないらしく、キャベに教えられてすぐに超サイヤ人に覚醒できたカリフラは、彼に「天才」と称された。 原作で超サイヤ人になれるのは、孫悟空、孫悟飯(現代、未来)、ベジータ、トランクス(現代、未来)、孫悟天の5人。地球人との混血のサイヤ人は生まれながら高い才能を持っていることが多く、純血のサイヤ人で超サイヤ人になれるのは原作では悟空とベジータの2人だけで、純血の超サイヤ人は非常に希少な存在であり、『超』のブロリーを含めても第7宇宙の純血の超サイヤ人は3人のみ。作品の後半、トランクスと悟天が簡単に超サイヤ人になったのを知って、ベジータが「超サイヤ人のバーゲンセール」と評した。原作以外の登場人物としてはブロリー、『GT』に登場した孫悟空の子孫の孫悟空Jrやベジータの子孫、『ネコマジンZ』に登場するオニオが覚醒しているほか、スピンオフ作品ではバーダックも覚醒している。ブロリーは超サイヤ人になった時、コントロール装置が付けられた劇場版『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』では髪の色が青色だったが、2回目の登場である劇場版『危険なふたり!超戦士はねむれない』および劇場版『ブロリー』では金髪になっている。『超』で第6宇宙のサイヤ人であるキャベ、カリフラ、ケールも覚醒している。 地球襲来前のナッパは、サイヤ人と地球人との血が混じり合った強力なパワーを持つ雑種のことを「スーパーサイヤ人…ってとこか」と表現していた。また、アニメ『Z』ではフリーザが「超(ちょう)サイヤ人」と呼んだこともある。 超サイヤ人のように、戦う時に変身するというアイデアは、鳥山が当時子供と一緒に見ていた特撮テレビ番組からヒントを得たもの。
※この「超サイヤ人」の解説は、「サイヤ人」の解説の一部です。
「超サイヤ人」を含む「サイヤ人」の記事については、「サイヤ人」の概要を参照ください。
- 超サイヤ人のページへのリンク