ざおう‐さん〔ザワウ‐〕【蔵王山】
蔵王山(山形県・宮城県)
1840m 北緯38度08分37秒 東経140度26分22秒 (熊野岳)(三角点) ※座標は世界測地系による
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概要
玄武岩~安山岩(SiO2 49~64%)の成層火山群で、山体の上部を形成する熊野岳(最高峰)・刈田岳(かっただけ)などが噴出した後、山頂部に直径2km程度のカルデラが生じた。五色岳はその中に生じた後カルデラ火砕丘で、火口湖御釜(直径360m、別名五色沼)をもつ。蔵王火山の噴火活動は、少なくとも約70万年前には始まっていたと考えられ、現在までに4つのステージがあったとされている。有史後もしきりに活動をしてきたが、被害を伴った噴火は御釜の内外で発生。泥流を生じやすい。数地域に噴気孔。
別名、刈田岳、熊野岳。
最近1万年間の活動
2万年位前までに続いていた五色岳の活動の後、やや火山活動の静穏な時期があったが、2000~3000年前頃に五色岳の東部が大規模に崩壊した。今から約1000年前には、五色岳西端で御釜の活動が始まっている(井村:1999)。
記録に残る火山活動
※「概要」及び「最近1万年の活動」については日本活火山総覧(第3版)(気象庁編、2005)、「記録に残る火山活動」については前述の活火山総覧及び最近の観測成果による。火山活動解説資料
気象庁が実施した火山観測データの解析結果や、火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回、上旬に公表します。
2005年に蔵王山の調査観測を実施し、この結果を掲載しました。蔵王山の最新号(2005年9月の火山活動解説資料(pdf:752kb)
蔵王山
蔵王山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 15:37 UTC 版)
宮城県と山形県との県境にある日本百名山の蔵王連峰(蔵王山)は、古くは刈田嶺(かったみね、かったね、かりだのみね)、または、不忘山(わすれずのやま)と呼ばれていた山岳信仰および歌枕の山であったが、吉野から蔵王権現が勧請され、平安時代には修験者が修行するようになったため蔵王山とも呼ばれるようになったとされる。 江戸時代になると、刈田岳にある「蔵王大権現社」(現・宮城県刈田郡七ヶ宿町)に参詣する庶民で賑わうようになり、積雪のため参詣出来ない冬季には東麓の「蔵王大権現御旅宮」(宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉)に季節遷座するようになった。 明治維新期の廃仏毀釈の中、「蔵王大権現社」および「蔵王大権現御旅宮」はそれぞれ刈田嶺神社(奥宮)および刈田嶺神社(里宮)となり、遷座する祭神も「蔵王大権現」から「天水分神」および「国水分神」の2柱となってしまったが、参詣の風習は昭和初期まで続いた。このように修験者から庶民へと信者の主体が変化したことで、「蔵王山」という名称が刈田嶺や不忘山を凌駕して定着した。 他方、蔵王連峰の現・山形県側では熊野信仰が盛んであり、蔵王連峰の主峰・熊野岳(現・山形県山形市)にあった熊野神社を中心に西麓の2社と合わせて三社一宮で信仰を集めた。 新日本観光地百選により蔵王山が観光地として注目されたため、山形県側では様々なものを「蔵王」に改称することが流行り、熊野神社も1952年(昭和27年)に蔵王山神社に改称した(参照)。
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