気色ばむ

デジタル大辞泉

けしき‐ば・む【気色ばむ】

読み方：けしきばむ

［動マ五（四）］

１ 怒ったようすを表情に現す。むっとして顔色を変える。「—・んで席を立つ」

２ それらしいようすが現れる。

㋐花が咲きそうになる。

「梅の花のわづかに—・みはじめて」〈源・幻〉

㋑出産のきざしが現れる。

「この子生まるべくなりぬ。—・みて悩めば」〈宇津保・俊蔭〉

３ 意中をほのめかす。

「時々—・める事はあれど、知りて知らず顔なるにはあらむは」〈宇津保・嵯峨院〉

４ 意味ありげな態度を見せる。

「この童、隠れの方に—・みけるけはひを御覧じつけて」〈和泉式部日記〉

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

気色ばむ

出典:『Wiktionary』 (2021/10/12 15:42 UTC 版)

語源

古典日本語「気色ばむ」 < 「気色（けしき）」 + 接尾辞「ばむ」

動詞

気色ばむ（けしきばむ）

1. 荒立った心情を顕（あらわ）にする。（文語表現）怒る。
2. (古用法) 心中を垣間見せる。
3. (古用法) なにかありげな風をみせる。
4. (古用法) それらしい気配がする。

活用

語源

「気色（けしき）」 + 接尾辞「ばむ」

動詞

気色ばむ（けしきばむ）

1. 心情を顕（あらわ）にする。
2. 意味ありげな態度をする。
3. 気配を帯（お）びる。
4. 体裁をつくる。

活用

気色ば-む 動詞活用表（日本語の活用）

マ行四段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
気色ば	ま	み	む	む	め	め

諸言語への影響

• 現代日本語: 気色ばむ