核の冬とは? わかりやすく解説

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かく‐の‐ふゆ【核の冬】

読み方:かくのふゆ

全面核戦争の後に起こるとされる全地球的気温低下現象都市への核攻撃による大火災生じ大量煤煙(ばいえん)・粉塵(ふんじん)で太陽光遮られ地表氷点下の状態になるというもの。


【核の冬】(かくのふゆ)

地球規模核戦争引き起こされ場合起きると想定される大規模な環境破壊

核兵器炸裂によって大量粉塵水蒸気発生し上空停滞して陽光を遮る。
これによって地上気温低下し規模によっては人為的な氷河期さえ発生し得る。

「核の冬」というネーミングは、上記のような現象起きうるという仮定からの命名なのだが、別の説では「寒冷化したとしても一時的なものであり、最終的に平均気温上昇して灼熱の砂漠になる」という説もある。

また、核爆発によって発生した水蒸気はやがて冷えて雨雲となり、漂う粉塵混ざったとなって地上降り注ぐ
それらは必然致死的な放射能を持つ放射性物質である。
即ち、土壌放射性物質によって汚染され植生生態系壊滅的な打撃与え事となる。

このように急激な気候変化放射能汚染により、人類を含む数多生物絶滅危機瀕する推定される
そのことから、相互確証破壊理論軍拡政策対す有力な批判・反論材料みなされている。


核の冬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 01:23 UTC 版)

核の冬かくのふゆ: nuclear winter)は、大気学者のリチャード・ターコ英語版や宇宙物理学者カール・セーガンらにより1983年に提唱された理論で、「核戦争によって地球上に大規模な環境変動が起きて人為的に氷期が発生する」というもの。


  1. ^ “恐竜絶滅に新説「小惑星衝突後、数時間で全滅」”. WIRED. (2004年5月28日). https://wired.jp/2004/05/28/%E6%81%90%E7%AB%9C%E7%B5%B6%E6%BB%85%E3%81%AB%E6%96%B0%E8%AA%AC%E3%80%8C%E5%B0%8F%E6%83%91%E6%98%9F%E8%A1%9D%E7%AA%81%E5%BE%8C%E3%80%81%E6%95%B0%E6%99%82%E9%96%93%E3%81%A7%E5%85%A8%E6%BB%85%E3%80%8D/ 2022年8月19日閲覧。 
  2. ^ “もしも世界に存在する核兵器を全部同時に爆発させたらどうなるのか?”. カラパイア. (2022年3月2日). https://karapaia.com/archives/52310611.html 2022年8月19日閲覧。 
  3. ^ Turco, R.P.; Toon, O.B.; Ackerman, T.P.; Pollack, J.B.; Sagan, C. (1983-12-23). “Nuclear Winter: Global Consequences of Multiple Nuclear Explosions”. Science 222 (4630): 1283–92. Bibcode1983Sci...222.1283T. doi:10.1126/science.222.4630.1283. PMID 17773320. 
  4. ^ Kaiho, K.: Extinction magnitude of animals in the near future. Sci. Rep. 12, 19593(2022)
  5. ^ 「印パ核戦争」なら死者1億人に すすが地球寒冷化誘発 研究”. AFP通信 (2019年10月3日). 2019年10月5日閲覧。
  6. ^ Coupe, Joshua; Bardeen, Charles G.; Robock, Alan; Toon, Owen B. (2019-08-16). “Nuclear Winter Responses to Nuclear War Between the United States and Russia in the Whole Atmosphere Community Climate Model Version 4 and the Goddard Institute for Space Studies ModelE” (英語). Journal of Geophysical Research: Atmospheres 124 (15): 8522–8543. doi:10.1029/2019JD030509. ISSN 2169-897X. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1029/2019JD030509. 
  7. ^ Xia, Lili; Robock, Alan; Scherrer, Kim; Harrison, Cheryl S.; Bodirsky, Benjamin Leon; Weindl, Isabelle; Jägermeyr, Jonas; Bardeen, Charles G.; Toon, Owen B.; Heneghan, Ryan(August 15, 2022). "Global food insecurity and famine from reduced crop, marine fishery and livestock production due to climate disruption from nuclear war soot injection". Nature Food. 3(8): 586–596. doi:10.1038/s43016-022-00573-0. ISSN 2662-1355. PMID 37118594. S2CID 251601831.
  8. ^ オレグ・エゴロフ (2019年4月22日). “「核の冬」のシナリオは本当か:核戦争→気候大変動→地球の冷却→生物の死滅…”. jp.rbth.com. 2019年5月12日閲覧。
  9. ^ [1]
  10. ^ [2]



核の冬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 19:13 UTC 版)

核兵器」の記事における「核の冬」の解説

核兵器大量使用の後には、地表放射性物質汚染され、また放射性物質を含む灰(放射性降下物)が降ることになる。巻き上がった灰によって日光遮られ地表気温低下し植物枯れ人間生存できない環境になることが指摘された。このような状態は核の冬と呼ばれる。この核の冬を生き延びるための手段は用意されなかった。爆心からある程度離れた地点で、核爆発時の熱、爆風放射線逃れ核爆発後の放射能減衰を待つための核シェルター呼ばれる地下施設考案されたのみである。このように核兵器使用すること自体人類の絶滅直結するため、核兵器使用につながる戦争抑止できるとされる核兵器恐怖核戦争リスク放射線による殺傷残酷さなどは知識人作家政治家政治活動家一般市民など多く人々関心呼んだ。そのため反核運動生まれた一方で核兵器廃絶することで通常兵器による戦争誘発されるため、平和のために核抑止力維持すべきとの主張みられる

※この「核の冬」の解説は、「核兵器」の解説の一部です。
「核の冬」を含む「核兵器」の記事については、「核兵器」の概要を参照ください。

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