戦略爆撃機とは? わかりやすく解説

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せんりゃく‐ばくげきき【戦略爆撃機】

読み方:せんりゃくばくげきき

戦略攻撃目的とした爆撃機敵国主要都市産業・軍施設など直接攻撃するため、通常の爆撃機よりも航続距離長く大量兵器搭載するB29など。→戦略兵器


【戦略爆撃機】(せんりゃくばくげきき)

戦略爆撃をおこなうために設計・開発された爆撃機

戦略爆撃とは、敵の正面兵力よりも、むしろ兵站後方施設生産設備ライフライン都市機能などを破壊し、敵の戦争継続能力打撃与えるための爆撃である。
これを実行するため、敵地領内奥深く到達できる長距離侵攻能力や、NBC兵器または大量通常爆弾運用する能力求められる

しかし、冷戦時代途中からNBC兵器運用主体航空機から弾道ミサイル巡航ミサイルへと移行しまた、戦略爆撃そのもの非人道的無差別性を持つことから非難対象になったため、現在ではその存在意義大きく揺らいでいる。

米ソ冷戦終了後の現在、アメリカ保有する戦略爆撃機は誘導爆弾運用能力求められており、長い航続距離大量ペイロード活かし一度出撃複数標的ピンポイント爆撃する運用が行われている。
対空能力乏しく自衛必要性に薄い地域標的攻撃するには、マルチロールファイター複数投入するよりはるかに効率的であり、2001年以降アフガニスタンイラクでの航空作戦において、誘導爆弾の殆どはB-52,B-1,B-2といった戦略爆撃機により投下されている。
このため重要性日々増しており、皮肉にも米ソ冷戦の頃とは全く方向性異なった戦術爆撃能力の高さを買われ冷戦終結後不要となりモスボール化されていた一部B-1B現役復帰している。

主な機体


戦略爆撃機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 00:29 UTC 版)

戦略爆撃機(せんりゃくばくげきき)は、両戦力が直接衝突する前線(交戦区域)から離れた、敵国領土占領地などを目標にし、工場油田などの生産施設、住宅地商業地を破壊して敵国民士気[1]、さらには生産力そのものである国民の殲滅(戦略爆撃)を目的とする重爆撃機で、初期の大量破壊兵器といえる。


注釈

  1. ^ 後に核運用能力を除去し新START条約において重爆撃機から除外
  2. ^ 後に完全退役

出典

  1. ^ 三浦俊彦『戦争論理学 あの原爆投下を考える62問』二見書房21頁
  2. ^ 青木謙知『ミリタリー選書1現代軍用機入門 (軍用機知識の基礎から応用まで)』イカロス出版14頁
  3. ^ STARTⅠにおける重爆撃機の定義
  4. ^ 長距離核空中発射巡航ミサイルの定義
  5. ^ SALTⅡに基づく重爆撃機の具体例
  6. ^ STARTⅠに基づく重爆撃機の具体例


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