小胞体とは? わかりやすく解説

しょうほう‐たい〔セウハウ‐〕【小胞体】


小胞体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/11 20:19 UTC 版)

小胞体(しょうほうたい、英語: endoplasmic reticulum)とは真核生物細胞小器官の一つであり、一重の生体膜に囲まれた板状あるいは網状の膜系。核膜の外膜とつながっている。電子顕微鏡による観察でその存在が明確に認識された。




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小胞体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 15:26 UTC 版)

細胞内膜系」の記事における「小胞体」の解説

詳細は「小胞体」を参照 小胞体は、膜に囲まれ合成と輸送のための細胞小器官である。核膜連続性があり、核膜拡張されたものと見なすともできる。小胞体膜は核膜連結されているため、細胞質間の物受け渡しの場ともなっている。 真核細胞においては、膜の総量半分以上が小胞体のものである。小胞体は扁平な嚢と分枝した小管から構成されている。これらは相互に連結されており、小胞体の膜は単一内部空間閉じ連続的なシートとなっていると考えられている。この高度に畳み込まれ空間は小胞体内腔 (ER lumen または ER cisternal space) と呼ばれる細胞の種類にもよるものの、小胞体内腔細胞総体積の約10%占めとされる。小胞体膜は物質の小胞体内腔細胞質との間の選択的透過行っている。 小胞体は、細胞内外利用される化合物産生加工輸送中心的な役割を果たす。小胞体膜は全ての膜貫通タンパク質合成部位であり、小胞体自身ゴルジ装置リソソームエンドソームミトコンドリアペルオキシソーム分泌小胞、そして細胞膜を含む細胞小器官脂質のほとんどを合成している。さらに、細胞外へ出るタンパク質のほとんど全てと、小胞体内腔ゴルジ装置リソソーム送られるタンパク質は、最初に小胞体内腔輸送される。したがって、小胞体内腔に見つかるタンパク質多くは、他の部位輸送される途上一時的に存在しているだけである。しかし、一部タンパク質は常に内腔留まり、それらは小胞体タンパク質 (ER resident protein) として知られる。これらの特別なタンパク質は、特定のアミノ酸配列構成される小胞体保留シグナル (ER retention signal) によって小胞体に保持される小胞体タンパク質の重要な例はBiPとして知られるシャペロンタンパク質で、不適切組み立て加工受けたタンパク質特定し、それらが最終目的地送られるのを防いでいる。 小胞体は翻訳共役したタンパク質の選別関与している。小胞体シグナル配列を含むポリペプチドシグナル認識粒子 (signal recognition particleSRP) によって認識されタンパク質の合成停止されるSRPポリペプチドを小胞体膜へ輸送しポリペプチドは膜孔内へ放出され翻訳再開される。 小胞体には滑面小胞体 (smooth ER) と粗面小胞体 (rough ER) という2つ領域存在する。これらは構造と機能異なるが、連結されている。粗面小胞体細胞質側の表面リボソーム覆われており、電子顕微鏡観察する細胞質表面凹凸あるよう見えるため、その名が付けられた。これに対して滑面小胞体細胞質表面にはリボソーム存在せず滑らかな見た目をしている。

※この「小胞体」の解説は、「細胞内膜系」の解説の一部です。
「小胞体」を含む「細胞内膜系」の記事については、「細胞内膜系」の概要を参照ください。

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