リソソーム
リソソーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/11 20:10 UTC 版)
リソソーム(lysosome; ライソソーム)は、真核生物が持つ細胞小器官の一つである。リソゾーム、ライソソーム、ライソゾームまたは水解小体(すいかいしょうたい)とも呼ばれる。語源は、“lysis(分解)”+“some(〜体)”に由来する。生体膜につつまれた構造体で細胞内消化の場である。内部に加水分解酵素を持ち、エンドサイトーシスやオートファジーによって膜内に取り込まれた生体高分子はここで加水分解される。分解された物体のうち有用なものは、細胞質に吸収される。不用物はエキソサイトーシスによって細胞外に廃棄されるか、残余小体(residual body)として細胞内に留まる。単細胞生物においては、リソソームが消化器として働いている。また植物細胞では液胞がリソソームに相当する細胞内器官である。
- 1 リソソームとは
- 2 リソソームの概要
- 3 関連項目
リソソーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 15:26 UTC 版)
詳細は「リソソーム」を参照 リソソームは、細胞内消化に用いられる、加水分解酵素を含む細胞小器官である。リソソームの主要な機能は、細胞内に取り込まれた分子を加工することと、細胞の老化部分をリサイクルすることである。リソソーム内の酵素は酸性加水分解酵素であり、その至適pHは一般的な細胞の細胞質のpHである中性付近ではなく、加水分解反応を効率良く触媒するためには酸性環境を必要とする。リソソーム内部のpHは5.0に保たれており、最適な環境が提供されている。仮にリソソームが破裂したとしても、細胞質のpHは中性であるため、放出された酵素は高い活性を持たないため、無秩序に細胞質を構成する物質が加水分解されるようなことは起こりにくい。ただ、それでも多数のリソソームからの酵素の漏出があれば、細胞は自己消化によって破壊され得る。 リソソームは食作用と呼ばれる細胞内消化過程に関与する。リソソームは液胞と融合し、酵素を液胞内へ放出する。酵素によって分解されて生じた、糖やアミノ酸、他の単量体は、細胞質へ拡散し細胞の栄養素となる。また、リソソームは加水分解酵素を利用して、老化した細胞小器官を分解することで、分解産物を細胞小器官の材料などとしてリサイクルする。この過程はオートファジーと呼ばれる。リソソームは他の細胞小器官を飲み込み、その酵素を使って取り込んだ物質の分解を行う。リソソームの最後の機能は、細胞自体を分解する自己分解 (autolysis) である。
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