実際の導入と方式とは? わかりやすく解説

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実際の導入と方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 14:26 UTC 版)

IPv6」の記事における「実際の導入と方式」の解説

実際にIPv6ネットワーク新たに導入する場合は、既存IPv4空間との通信併存両立させるために、ISPユーザー側の双方IPv6対応設備機器追加更新が必要となる。なお、端末サーバーOSアプリケーションなどの対応についてIPv6への対応を参照エンドユーザ向けのルーターなどのCPEについては、既存ルーター持っていることが多いIPv6ブリッジ機能だけでは対応できない方式多くCPE機器更新必要になる場合も多い。 なお、IPv6IPv4共存させる方式として、以下のようなものがある。ただし、どの方式によるかは接続するプロバイダ通信環境などに依存する部分が多い。 6rd方式、および、その派生方式 6rd (IPv6 rapid deployment) は、RFC 3056で標準化されているIPv6/IPv4トンネリング技術である6to4土台として設計され方式である。基本的に途中IPv4空間IPv6信号を流すためのトンネル設定する形である。2011年4月時点でのIPv6 over IPv4文脈上でIPv6接続サービス」として提供されているものは、この方式が多い。 流れとしてはエンドユーザ (v6) →6rd対応ルータv4トンネル入口)→v4網→リレールータ(v4トンネル出口)→v6網 となる 導入比較的容易であり、エンドユーザ側については、設定変更IPv6接続アプリケーション追加のみで対応できる。しかし、IPv4網内にIPv6信号トンネリングさせる関係上、各端末IPv4グローバルアドレス割り当てるため、使用するIPv4IPアドレスの数は減らずIPv4IPアドレス枯渇問題解決することにはならないISP用意しているIPv4IPアドレス在庫枯渇した時点で、新規にユーザ増やすことができなくなる。 類似の方式としては、 RFC 4380 で標準化されているTeredoがある。Teredoについては、Microsoftが、Windowsユーザ向けに無償提供しているIPv6接続サービスデフォルト使用できるようにしていることから、潜在的普及率は高い。ただし、Windows Vista以降による接続では、ホスト名アドレス解決においてホストリンク ローカル アドレスまたは Teredo アドレスしか割り当てられていない場合DNSクライアントサービスはIPv4用のAレコードに関するクエリだけを送信するためIPv6アドレス取得できず、URL直接IPv6アドレス指定したりしない限り指定した相手IPv6通信することはない。 IPv6IPv4デュアルスタック (DS) +NAT444方式、および、その派生方式 IPv6については、そのまま接続しIPv4については複数階層NAPT (NAT444 : (NAT444 with ISP Shared Address)) を経由する方式である。イメージとしては、現在のルータなどを使った複数端末IPv4接続使用しているNAPT複数行って接続使用するIPv4IPアドレス節約しようとするものであるIPv4についての流れエンドユーザv4プライベート)→ユーザNAPTv4グローバル共有)→ISPNAPT(v4グローバル単独)→v4網 となる 複数端末で、IPv4グローバルアドレス共有する関係上、端末当たりのセッション数が制限されアプリケーション正常に利用できない場合がある。また、プロバイダ側で管理する通信ログ扱い煩雑であり、負担大きい。IPv4による通信では、多段NATとなるため、エンドユーザー間でのP2Pによる直接通信不可能となる。 導入に関しては、比較的容易である。特に、IPv6ブリッジ機能があるルーター使用している場合には、エンドユーザ側については、設定変更IPv6接続アプリケーション追加のみで対応できる場合がある。 DS-Lite (Dual-stack lite) 方式や、SAM (Stateless Address Mapping) 方式、および、それらの派生方式 IPv4/IPv6トンネリング技術であるIPv4 over IPv6トンネル土台として設計され方式である。イメージ6rd方式とは逆に途中IPv6空間IPv4信号を流すためのトンネル設定する形である。大雑把には、ユーザ側で行うIPv4プライベート - グローバルアドレス変換ISP側に移し、さらにIPv6共存させる形になる。 DS-Lite場合IPv4についての流れエンドユーザv4プライベート)→ユーザ接続装置v6トンネル入口)→v6網→ISPNAPT(v6トンネル出口v4グローバル共有変換)→v4網 となる。 SAM場合IPv4についての流れエンドユーザv4プライベート)→ユーザ接続装置v6トンネル入口v4グローバル共有変換)→v6網→ISPNAPT(v6トンネル出口)→v4網 となる。 v4グローバル共有変換部分で、ユーザ単位使用可能なポート範囲制限することで、IPv4アドレス共有を行う。NAPT階層複数にする代わりに、単段のNAPT分割使用するイメージになる。そのため、エンドユーザ向けのルーターなどのCPE既存のものが使用できず、該当する方式対応したものに変更する必要がある前記DS+NAT444方式同様、複数端末で、IPv4グローバルアドレス共有するため、端末当たりのセッション数が制限されアプリケーション正常に利用できない場合がある。プロバイダ側で管理する通信ログ扱い煩雑であり、負担大きい。しかしながらIPv4による通信では、NAPTが単段であるため、通信相手制限があるが、UPnPなどを利用したP2Pによる直接通信可能になる

※この「実際の導入と方式」の解説は、「IPv6」の解説の一部です。
「実際の導入と方式」を含む「IPv6」の記事については、「IPv6」の概要を参照ください。

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