奴隷商人湾
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エッソスの東の奴隷商人湾において、デナーリス・ターガリエンはミーリーン内外の敵と疫病に苦しむ。三頭のドラゴンたちは成熟しかけて危険になり、デナーリスは渋々ドラゴンを閉じ込めるよう命じるが、ドロゴンは逃れて飛び去る。傭兵隊長ダーリオ・ナハーリスと関係を持つが、暗殺を止めさせ、ユンカイとヴォランティスからの攻撃を避けるために、ミーリーンの高貴なる一族であるヒズダール・ゾ・ロラクと結婚する。避難民の間に疫病が蔓延する中、ヒズダールの強い求めによって、闘技場が再開される。闘技場の貴賓席でデナーリスは毒殺されようとする。ドロゴンが血の匂いに魅かれて闘技場を襲い、デナーリスを乗せて飛び去る。ドロゴンは200人以上を殺した後、デナーリスを乗せてドスラクの海の寝ぐらへ向かう。デナーリスの不在中、バリスタン・セルミーは、デナーリスに忠実な〈穢れなき軍団〉(〈無垢軍団〉)とミーリーン人の助けを得て、デナーリスを毒殺しようとしたヒズダールを権力の座から引きずり下ろす。ドーンのプリンスであるクェンティン・マーテルは世界を横断してデナーリスに求婚しに来たが断られ、絶望のあまりドラゴンを盗み出そうとする。だがクェンティンは火傷を負って死に、残る二頭のドラゴンも逃げだす。デナーリスとドロゴンは、カール・ドロゴを裏切った血縁騎手カール・ジャークォの率いるドスラク人の一団と出会う。 一方、ヴィクタリオン・グレイジョイに率いられた鉄人の艦隊は奴隷商人湾の外の島々の間を通り抜け、ミーリーンに向かっている。嵐で船の半ばを失うが、〈杉の島〉で艦列を整える。ヴィクタリオンは、ミーリーンを包囲中の艦隊を攻撃してデナーリスを救おうと計画する。そしてデナーリスと結婚し、ドラゴンを使って兄のユーロン王を玉座から追い、ウェスタロス本土への無謀な攻撃を止めさせるつもりである。
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奴隷商人湾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 10:08 UTC 版)
奴隷商人湾はドスラクの海の南、ラザールの西、自由都市の数千リーグ東に位置し、〈夏の海〉に面する。気候は過酷なほど暑い。 ユンカイ、ミーリーン(ミイリーン)、アスタポア(アスタポール)と呼ばれる三つの港湾都市国家がある。これらの都市は、『氷と炎の歌』の出来事の数千年前にヴァリリアの好敵手であったが、のちに滅ぼされた古代ギスカル帝国の瓦礫の中から、建設された。現在の湾岸の住民は訛りのあるヴァリリア語を話す混血である。その経済は奴隷労働と奴隷貿易に大きく依存する。奴隷はしばしば酷い扱いを受けるが、市民は贅沢に暮らしている。 3都市全てにおいて、職業兵士は奇怪な装いと髪型をしており、戦闘の効率は犠牲にされている。実際の戦闘においては、3都市は奴隷および傭兵の別軍に大きく依存している。 アスタポア 3都市の中で最も富貴であり、アスタポアは〈穢れなき軍団〉を購入出来る、世界で唯一の場所である。これらの奴隷兵士たちは膨大な投資を呼びこみ、〈善良なる親方〉と呼ばれる奴隷商人達に極めて大きな利益をもたらす。都市そのものは古く荒廃しており、もはや衛兵もいない崩れた赤レンガの巨大な壁に囲まれている。市の主要な建造物は、湾の水辺にある巨大なレンガのピラミッドと、青空の下での奴隷市場、〈穢れ無き軍団〉の整列場所、そして住民の集合場所として使われる〈誇りの広場〉である。〈誇りの広場〉には古代ギスカル帝国の象徴であるハーピーの像がおかれる。アスタポアの栄光の時代ははるか以前に過ぎ去ってはいるが、数えきれないほどの奴隷、巨大な闘技場、そして剣闘士と〈穢れ無き軍団〉の奴隷の訓練場を抱える、富貴で強力な貿易の中心地である。〈穢れ無き軍団〉は去勢された歩兵の軍団であり、頂に棘のついた青銅の兜をかぶり、死を賭しても命令に従う。おのれの無用さを思い知らせるため、毎日新しい奴隷の名前を与えられる。市が攻撃された時には、〈穢れ無き軍団〉が城壁を守る。 デナーリス・ターガリエンは〈穢れ無き軍団〉を手に入れ、成人したすべての奴隷商人と兵士を殺せと命令する。市を離れる時に、解放された奴隷の民会に権力を与えるが、数千人の解放された奴隷はデナーリスに従ってユンカイに来る。かつて肉屋であったクレオンは、権力を取り戻そうとする親方たちの計画を潰し、その功でアスタポアの王となる。 ユンカイ 奴隷商人湾の3都市の中では最小であり、〈穢れなき軍団〉の取引は行わないが、ミーリーンと同様に、どちらも奴隷を多く必要とする闘技場と売春宿で知られる。建築様式はアスタポアに似ているが、規模は小さく、赤煉瓦の代わりに黄色の煉瓦を用いる。ユンカイの奴隷商人たちは〈賢明なる親方〉として知られる。市には〈穢れなき軍団〉がいないため、約4000人の職業兵士と奴隷の混じった軍と、少なくとも1000人の傭兵に防衛を頼る。ギスカル人にはよくあることだが、ユンカイの兵士も非実用的な服装をし、その髪には油を塗って風変わりな形にまとめており、戦闘能力を損ねている。 ミーリーン 奴隷商人の3都市の中では最大であり、ミーリーンの人口はアスタポアとユンカイの合計に匹敵する。建物は他の2都市と同様の建築様式であるが、さまざまな色の煉瓦が使われている。目立つ建物は大ピラミッドと呼ばれる巨大なピラミッドと、黄金のドームを頂上部にいだく〈美の三女神〉の神殿である。ギスカル人の都市には珍しく、多くの寺院がある。ミーリーンの奴隷商人は〈偉大なる親方〉として知られている。銅の小片のついた豪華なギスカル人の伝統的軍装をし、14フィート(4.2メートル)もある槍を持った槍兵の軍を備える。
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