三省堂 大辞林 |
ウィキペディア |
ローマ数字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/27 01:42 UTC 版)
| この項目には、一部のコンピュータや閲覧ソフトで表示できない文字が含まれています。 |
ローマ数字(ローマすうじ)は、数を表す記号の一種である。ラテン文字の一部を用い、例えば I, II, III, X, XV のように並べて表現する。I, V, X, L, C, D, M がそれぞれ 1, 5, 10, 50, 100, 500, 1000 を表す。i, v, x などと小文字で書くこともある。現代の一般的な表記法では、1 以上 3999 以下の数を表すことができる。
ローマ数字のことをギリシャ数字と呼ぶ例が見られるが、これは誤りである。
目次 |
表記法
現代の表記
ヴィクトリア朝時代に成立し、現代まで一般的に用いられている表記法では、まず「I」が 1、「V」が 5、「X」が 10、「L」が 50、「C」が 100、「D」が 500、「M」が 1000 を意味する。これ以外の数は基本的にこれらの加算で表現され、加算すべき数を、できるだけ使う文字数が少なくなるように選び、左から大きい順に並べて書く。例えば 3 は「III」、7 は「VII」、20 は「XX」、23 は「XXIII」となる。
ただし、同じ文字を4つ以上連続で並べることはできない。そのため、例えば 4 は「IIII」、9は「VIIII」とは表現できない。この場合は小さい数を大きい数の左に書き、右から左を減ずることを意味する。これを減算則という。よって4は「IV」、9 は「IX」と書く。なお、減算則が認めらるのは同じ文字を4つ以上連続で並べるのを避けるためだけであり、それ以外で使うことは認められていない。また、減算則を使う場合でも認められているのはI を VまたはX の左に、X を LまたはC の左に、C を DまたはM の左に 1 つだけ置く6種類だけであり、それ以外の使い方は認められていない。また、V、L、Dは1つの数字の中で1回までしか使うことができないため、例えば9を「VIV」、90を「LXL」と表記することは認められていない。
以上を踏まえると、1〜9 およびその 10 倍と100 倍、1000、2000、3000は以下のような表記となる。なお、0 を表す表記は存在しない。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| I | II | III | IV | V | VI | VII | VIII | IX |
| 10 | 20 | 30 | 40 | 50 | 60 | 70 | 80 | 90 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| X | XX | XXX | XL | L | LX | LXX | LXXX | XC |
| 100 | 200 | 300 | 400 | 500 | 600 | 700 | 800 | 900 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| C | CC | CCC | CD | D | DC | DCC | DCCC | CM |
| 1000 | 2000 | 3000 |
|---|---|---|
| M | MM | MMM |
これを組み合わせることで、1〜3999 の値が表現できる。なお、4000以上の値は表現できない。
- 11 = XI
- 12 = XII
- 14 = XIV
- 18 = XVIII
- 24 = XXIV
- 43 = XLIII
- 99 = XCIX
- 495 = CDXCV
- 1888 = MDCCCLXXXVIII
- 1945 = MCMXLV
- 3999 = MMMCMXCIX
なお、手書きでは、大文字のローマ数字は上下のセリフをつなげて書くことが多い。「V」は上部のセリフをつなぎ、逆三角形(▽)のようになる。小文字ではセリフを書かない。
上記以外の表記法
ローマ数字はもともと厳密な規則が定義されたものではなく、特に減算則に関しては様々な異表記が見られる。当初は減算則が存在しなかったため、4 を「IIII」、9 を「VIIII」と書いていた。時代を下っても、例えば 14世紀の著名な英語の料理解説書 The Forme of Cury は 4 を「IIII」、9 を「IX」と表記している。一方で「IV」と表記した箇所もある(書かれた年代が 10 年ほど古い)。
時計の文字盤は伝統的に 4 時を「IIII」、9 時を「IX」で示すものが多い。その由来には下記のように様々な説が唱えられているが、定説はない。なお「IV」や「VIIII」で表示した時計も存在する。
- ローマ神話の最高神・ユピテル(IVPITER)の最初の 2 文字と重なるのを避けるため。
- 4 を「IV」と書くと「VI」と見分けにくいため。
- 「IIII」ならば「I」という刻印を 4 回押せば文字盤の文字が作れるが、「IV」だと専用の型が必要になる。
- 専用の文字を使うのは、ちょうど間が 4 時間おきになる V と X だけのほうがいい。
- 「IIII」にすれば左側の「VIII」と文字数が釣り合い、見栄えがよい。
- 特定の有力なローマの時計製造者が「IIII」と書いた時計を作ったため、他の製造者もそれに倣った。
- ルイ14世が、文字盤に「IV」を用いることを禁じた。
また、8 を「IIX」(減算の文字を複数並べる)、1606 を「MCCCCCCVI」(500 に「D」を使わない)、1495 を「MCCCCLXXXXV」(減算を行わない)とするような例もある。
先述の規則では「I」で減算できるのは「V」か「X」だけであったが、これでは例えば「999」は「CMXCIX」と複雑になるため、1000 から 1 を減じたものとして簡略に「IM」と表現することもある。Microsoft Excel の ROMAN 関数で「書式 4」を用いるとこのように変換される。
現代ではあまり使用されないが、1000 を表すのに「M」ではなく「ↀ」または「CIↃ」を用いる場合もある。5000 を「ↁ」または「IↃↃ」、10000 を「ↂ」または「CCIↃↃ」で表した例もある。同様にして 50000 は「IↃↃↃ」、100000 は「CCCIↃↃↃ」となる。また、1/2を「S」、1/12を「•」などとする分数の記号もあった。
ほかに、80 を「R」、2000 を「Z」とする異表記もある。
用途
現在、ローマ数字は「エリザベス II 世」などのように順序や番号、文章の脚注番号に使うことが多い。特に英文では節番号を小文字ローマ数字で表すことが多い。
イギリスでは、大学の学年表記の他、BBCが番組の製作年を表すのにローマ数字を使っており、エンドクレジットの最後で下部分に「MMX(2010)」などと表示される。
1980年代頃までは映画の著作権表示の制作年にローマ数字が使われることが多かった。例えば、1983年に発売されたタイトーの業務用ゲーム『エレベーターアクション』の著作権表記は「© TAITO CORP. MCMLXXXIII」となっている。
音楽理論では、音階の中での音の位置を表すのにローマ数字用いる。最もよく用いられるのは和音の調の中での位置を表す時である。大文字と小文字は場合によって様々な意味で使い分けられる。手書きでは「i」の点を打たないのが普通である。
- 1 ローマ数字の概要
- 2 ローマ数字の歴史
- 3 その他
- 4 関連項目
ローマ数字と同じ種類の言葉
ローマ数字に関係した商品