ニュートンの『自然哲学の数学的諸原理』とは? わかりやすく解説

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ニュートンの『自然哲学の数学的諸原理』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:03 UTC 版)

天体力学」の記事における「ニュートンの『自然哲学の数学的諸原理』」の解説

エドモンド・ハレー (1656-1742) の勧めもあり、1687年アイザック・ニュートン (1642-1727) は『自然哲学の数学的諸原理』(プリンキピア、羅: Philosophiæ Naturalis Principia Mathematica)を出版しニュートン力学および天体力学基礎築いた。なおニュートンプリンキピア書き上げるにあたってロバート・フック (1635-1703) やジョン・フラムスティード (1646-1719) ら同時代研究者業績大きく影響受けている。 まず第1巻ニュートン質量 (quantity of matter) および運動量 (quantity of motion) を定義し、力 (force) について論じている。続いて運動の法則定式化し、中心力場のもとでは面積速度一定であること(そして逆に面積速度一定であるならば中心力働いていること)、円錐曲線描いて運動する物体には距離の二乗反比例する中心力作用していること、その場合に楕円軌道を描く物体周期楕円長半径1.5乗に比例することを示した。 さらにニュートン互いに引力を及ぼす二体問題についても論じ、その重心まわりの運動帰着できること示し逆二乗則場合には重心まわりの軌道円錐曲線となることを主張した(ただし逆二乗則から楕円軌道導かれることの証明プリンキピア初版では与えず、後の版では証明の概略のみを著述している)。また、ニュートンその理論月の運動適用し三体問題一般解求めようしたもの見出すことができず、プリンキピアでは近似解についてのみ記述している。 プリンキピア第2巻空気抵抗などの抵抗力のもとでの物体運動扱っている。The System of the World題され第3巻は前2巻とは異なり自然哲学扱ったもので、ニュートンそれまでの巻で展開した数学理論天界物体運動適用した木星の衛星土星の衛星、そして惑星いずれもケプラーの法則(第2法則第3法則)を満たすことから、天体間には逆二乗則引力働いていること、そして地球-月間に働くこの引力地球上物体地球中心に向かって落下しようとする力(重力)と同じものである論じている。そしてこのことからすべての物体間に重力作用すること(万有引力の法則)を主張した。さらに第3巻では自転する球体(すなわち地球)は扁平な形に変形すること、潮汐が月の引力よるものであること、月の運動(ただしこの議論成功しているとは言い難い)、月と太陽重力による地球歳差計算彗星軌道といった内容扱われている。 1693年ハレー古代バビロニアおよび中世アラブ界の月食記録当時の記録比較し、月の永年加速指摘した1749年en:Richard Dunthorne は永年加速大きさを1平方世紀あたり10秒と求めた

※この「ニュートンの『自然哲学の数学的諸原理』」の解説は、「天体力学」の解説の一部です。
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