We are 解説

We are

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/11 21:15 UTC 版)

解説

8月から始まったアルバム制作は、9月末にすべての録音を終え、アメリカでミックスダウンを行った。ミキサーとして依頼したビル・シュネーは、TOTOボズ・スキャッグススティーリー・ダンなど多くのミュージシャンのプロデュースやミキシングを手掛けたエンジニアだった。きっかけは、小田がツアー中のある地方でパチンコをしたときにパチンコ玉と交換したレコードがボズ・スキャッグスの『ミドル・マン』で、良い音なのでジャケットを見たらエンジニアとしてクレジットされていたのがビル・シュネーだった。早速、小田が連絡をとったところ、他にも候補を立てた中でビルが最初に返事をしたからだという。

ビル・シュネーの仕事振りには驚かされることが多く、その音楽的センス、手際のよさ、大胆さ。微妙な感覚に多くを学び、『We are』は満足の出来となった。このアルバムについて武藤敏史は「ミキサーというのは、最終的に音楽をまとめる、いわばコンダクターでしょう。今まではどちらかというと、電機家とかエンジニアだった。彼らが、もっとこういう風にしたいなと思っても、いつも電機との闘いで、エンジニアはもうひとつ彼らの思うように表現できていなかった。それをはじめて可能にしたのがビル・シュネーだったんだよね。彼もまたアーティストだったから。彼らの思うように表現してくれる人だった。だから彼らも満足しているんじゃないかな」と語っていた。

5人のオフコースなのだから、権利も責任も5等分にすると小田は考えた。それを明確に示すため、ジャケットの表にはローマ字のタイプで5人の名前が並べられた[注釈 1]。裏側も5人の写真が、同じ大きさで並べられた。

A-3「おまえもひとり」のギターソロは歌の裏およびエンディングが鈴木、間奏が松尾の演奏。コンサートでも同じ振り分けで、鈴木は複雑なフレーズを正面を向いて歌いながら弾いている。

A-5「いくつもの星の下で」は、なかなか曲が出来なかったときにやっと作り上げたものの、自分でも判断がつかず、スタジオで初めて音を出したとき、メンバーの一人に「イイ曲だよこれ!」と言われてホッとしたことを覚えていると、鈴木が後に『BeSide[注釈 2]のセルフライナーで書いている。

B-2「せつなくて」はクレジット上は大間と松尾の作品だが、松尾によれば実際には、特にサビの部分は小田に相当手伝ってもらったという。詞の内容は、松尾の過去の恋愛事情がモデルになっており、Aメロにある「君の好きな街」とは代々木のことである。大間はこうした背景を情報共有した上で松尾と共同作詞したという。[1]この曲は後に松尾がシングル「せつなくて[注釈 3]にてセルフ・カヴァーしているが、そこでは小田がオフコース解散後初となる元メンバーとのコラボレーションとして、ピアノ&ピアノ編曲で参加している。

B-3「Yes-No」はシングルではイントロに収録されていた富樫要のフリューゲルホーンが省略され、後半部に大間によるカウベルが加えられている。

B-4「私の願い」は小田のプロデュースで鈴木雅之によってカヴァーされ、アルバム『Dear Tears[注釈 4]に収録、後にシングルカットされた[注釈 5]2005年の小田のコンサートツアーに先立ち、ピアノ弾き語りで歌って欲しい曲のアンケートを取ったところ、最もリクエストの多かった曲。

B-5「きかせて」はコンサート・ツアー“We are”でも本編の最後を締める曲として使われ、曲の後半ではニューヨークの夜景の映像が使われた。大間によればこの曲のドラムは「自分でもよくぞここまでと思う」というほど一切の無駄を省いた究極のドラミングだという。


注釈

  1. ^ 順序は生年月日順。
  2. ^ 鈴木康博BeSide1996年10月23日発売 ZIG ZAG ⁄ BMG VICTOR CD:BVCR-772
  3. ^ 松尾一彦せつなくて2010年10月20日発売 Still Life Records CD:CVOV-10002
  4. ^ 鈴木雅之Dear Tears1989年9月21日発売 EPIC/SONY CD:32・8H 5117
  5. ^ 鈴木雅之「私の願い」 1989年12月1日発売 EPIC/SONY SCD:ESDB 3045

出典

  1. ^ 2022年12月29日 ABS秋田放送「賀内隆弘の年末も名曲~秋田県人が支えたオフコース」
  2. ^ 【CD】We are<初回生産限定盤>” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード株式会社. 2017年2月3日閲覧。
  3. ^ 【SHM-CD】We are<完全生産限定盤>” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード株式会社. 2017年2月3日閲覧。



WE ARE.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/15 03:45 UTC 版)

WE ARE.」(ウイ・アー)は、2006年5月24日Sony Recordsからリリースされた松田聖子(PawPaw名義)の67枚目のシングル[1]


  1. ^ WE ARE.” (日本語). PawPaw | ソニーミュージックオフィシャルサイト. 2022年10月15日閲覧。


「WE ARE.」の続きの解説一覧

WE aRE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/11 05:52 UTC 版)

WE aRE」(ウィー・アー)は、abingdon boys schoolの9枚目のシングル2012年9月5日エピックレコードから発売された。






「WE aRE」の続きの解説一覧

We Are*

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/21 00:06 UTC 版)

We Are*』(ウィ アー)は、2006年7月27日木曜日)に日本コンピュータゲームブランドKIDより発売されたPlayStation 2ゲームソフト。タイトルロゴの下部には"We Are Asterisk."と書かれているが実際には記号*(アスタリスク)は発音しない。メディアワークス刊の月刊漫画雑誌月刊電撃コミックガオ!」にて漫画版『We Are -Cruel Angel's-』を連載。


  1. ^ アドベンチャーゲームサイド』Vol.0、マイクロマガジン社、2013年4月、pp.40 - 41。ISBN 978-4-89637-426-1


「We Are*」の続きの解説一覧

We are.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/06 08:10 UTC 版)

We are.」(ウィー・アー)は、日本ロックバンドDo As Infinityの6作目のシングル


注釈

  1. ^ 作品として今作を含む『NEW WORLD』にも参加している。
  2. ^ Do The A-side』のライナーノーツに記載されている。
  3. ^ Do The A-side』のライナーノーツに記載されている。

出典



「We are.」の続きの解説一覧

ウィーアー

(We are から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 20:31 UTC 版)

ウィーアー (We Are)。英字では We Are だが仮名表記は正式にはウィーアーでないものも記す。




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