日本のデジタルテレビ放送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/11 07:08 UTC 版)
特徴
デジタルテレビ放送ではアナログ放送と同じ電波帯域でより多くの情報量を送信できるため、デジタル化によって「多チャンネル化」又は「高精細化」(ハイビジョン)が可能となる。
また、データ放送など便利な機能も利用できるようになる。
デジタル信号ではアナログ放送で発生するスノーノイズやゴーストや雑音などの現象は起こらない。その代わりに伝送レートが不足しているとMPEG圧縮時にブロックノイズやモスキートノイズが発生する。また雷雨や集中豪雨、大雪などによって電波の受信状態が悪くなる(降雨減衰)とベリノイズや白色点が現れたり全く映らなくなる場合がある。
デジタル化によって縦横比率(アスペクト)が4対3(ノーマル)に加え、16対9(ワイド)が加わる。
アナログテレビ放送(地上波・BS・CS)の場合はそれぞれの放送で定められている使用周波数(地上波では6MHz幅)に応じたチャンネル番号(物理番号)と機器のチャンネル番号が一致しているが、デジタルテレビ放送(地上波・BS・CS)の場合は放送で使用している物理チャンネル番号と機器側で操作設定するチャンネル番号は異なったものになっている。
デジタル放送では当該地域で放送業務として承認された放送信号にはリモコンキーIDが設定され、それに応じて機器側でのチャンネル番号が決定される(特殊な放送のケースではリモコンキーIDを持たない信号もありえるが、その場合は手動により設定する)。
またデジタル放送の場合は、アナログ放送と異なり1つの物理チャンネル分の周波数帯域で複数の放送が利用されている。デジタル放送がアナログ放送より多チャンネル化が容易(周波数の有効利用が可能)なのは、この様な理由に因るものである。
- ^ 受信機のリモコン操作でのチャンネル番号(リモコンキーIDにより決定される)ではなく、その放送が使用している周波数帯域に放送法上で定義されている番号。
- ^ 三カ国語以上の放送は技術的には可能な仕様になっているが、日本における実際の放送サービスとして運用されている実績は2013年現在ではまだ無い。
- ^ テレビ東京は2000年12月1日開局の系列BSデジタル放送局・BSジャパンでもハイビジョンでニュース番組など生放送番組を同時放送で行っていたのでスタジオ設備やカメラは既にハイビジョン対応化されていた(在京キー局の中ではいち早く1999年から2000年にかけて全スタジオのハイビジョン対応化を完了させた)。
- ^ 但し、単体チューナーに従来の4:3テレビをつないで使用する場合は表示映像の画面変換制御はあくまでチューナー側の機能。
- ^ NHKでも地上・BSアナログ放送や国際放送のNHKワールドTV、NHKワールド・プレミアムでもこれと同じ方式が採られている。
- ^ TBS・テレビ東京系列局とSUNを除く独立U局各局。RCCは日本テレビ系列と同じ。BSSは非表示。IBCでは一時期「HV ハイビジョン制作」を囲み表示していた。
- ^ 日本テレビ系列局。但し、CTV(一部を除く)とSTVの自社製作番組及び時差ネット放送分とRAB・TVI・MMT・KRY・FBS・TOS・UMKはTBS・テレビ東京系列と同じ。RNCは表示されていない。KNBでは自社制作番組のみ「KNBハイビジョン」を表示。HTVは文字色が白で縁取りなしである。JRTは自社制作番組のみただ単に「ハイビジョン制作」と表示。
- ^ フジテレビ系列局。但しNST・ITC・OHK・TOS・UMK及びOTVの自社制作番組はTBS・テレビ東京系列局と同じ。AKTの一部自社制作・他系列・フジ系遅れネットの番組ではフジテレビ系列とフォントは同じだが「ハイビジョン制作」の黒の塗りつぶしがなく、フジテレビより大きめの表示。TSSはフォントが異なった。OXは自社制作番組がフォント自体フジと同じだが若干薄めの表示。TSKは局のマスコットキャラクターと一緒に表示。
- ^ テレビ朝日系列局。但し、ABCなど一部系列局ではHI-VISIONの英字表記がない。SUNもこの形態に近い。HAB・KSB・HOME(一部自社制作番組のみ)・KBCはTBS・テレビ東京系列局と同じ(かつてはAABでも使用していた(スタイルは若干異なる)が、後にテレ朝と同じものに変更)。
- ^ 画面比4:3にダウンコンバートされた地上アナログ放送でも右上〈番組により左上や左下〉に同様の表示を出していた。また、一部BSデジタル放送やCS放送でも表示される場合があった。
- ^ 19~23時台の番組のみ。
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