ファイナルファンタジー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 16:27 UTC 版)
登場人物
主人公
- 光の戦士(ひかりのせんし / Warriors of Light)
- 本作のプレイヤーキャラクター。コーネリアに現れた4人の人物。それぞれがクリスタルを持っている。後のFFシリーズのプレイヤーキャラクターたちと違い、彼らには基本的にセリフがなく、彼らが何者であるのかについてはEDで明らかにされる。
- 歴代FFシリーズのクロスオーバー作品『ディシディア ファイナルファンタジー』(2008年)と『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー』(2011年)では、この4人の一人らしい、本作のOPとパッケージに描かれている鎧の戦士「ウォーリア オブ ライト」という名の人物(声 - 関俊彦)が登場するが、本作のゲーム中でこの姿を見ることはない。
- 漫画版では光の戦士として独自のキャラクターが登場している(後述)。
コーネリア関連
- セーラ・コーネリア(Sara Cornelia)
- コーネリアの王女。ガーランドに誘拐され、カオス神殿に幽閉される。光の戦士達の活躍でガーランドから解放された後に、礼として代々伝わるリュートを渡す。以降は彼らの事を気にするようになる。
- コーネリア王(コーネリアおう / King of Cornelia)
- セーラの父親でジェーンの夫。本名不明。古来から伝わるクリスタルの予言を信じて、セーラ救出を光の戦士達に依頼する。セーラが救出された後は、感謝の印としてコーネリアの北にある橋を修復させた。
- ジェーン・コーネリア(Jeen Cornelia)
- コーネリア王の妻であり、セーラの母親。
- ガーランド(Garland)
- 本作最初のボス。かつてはコーネリアで一番のナイトであったが、セーラを強引に我がものとすべく(リメイク版ではコーネリアの王の座を要求するための人質として)誘拐してカオス神殿に潜んでいた。駆けつけた光の戦士と戦い、呆気なく敗北する。光の戦士たちとは元々面識があったことがEDで語られている。
- 『ディシディア ファイナルファンタジー』にも、ウォーリア オブ ライトの好敵手として登場する(声 - 内海賢二→石井康嗣)。(→ディシディア ファイナルファンタジーシリーズの登場人物#ガーランド)
- カオス(Chaos)
- 本作の最終ボス。この世を闇に包んだ元凶であり、時を超えた憎悪の源。その正体は、蘇ったガーランドである。現代の世界で光の戦士たちに討たれた後、死の直前に分身である『土』『火』『水』『風』の属性を持つ4体のカオスの力がガーランドをタイムトリップさせ、過去の世界で闇の存在「カオス」として復活。2000年前のカオス神殿で光の戦士たちを待ち受け、彼らを葬って過去の世界に君臨し、力が衰え始めると200年毎に4体のカオスを『土』『火』『水』『風』の順に未来へ派遣してクリスタルの力を奪い、その力で過去の世界で復活するという永遠のループを続けていた。
- 元を辿れば、ガーランドの憎しみは王女セーラへの愛が受け入れられなかった(リメイク版では力に溺れ、コーネリアの王の座を欲した)ことに端を発する。その憎悪が時を超えて増幅され、閉じられた時の輪の中で巡り続けていた。だが、その永久のループも過去世界の最終決戦で光の戦士たちに敗れたことで遂に断ち切られ、世界は本来あるべき姿に戻り、ガーランドがカオスとして悪事を行なっていた事実も記憶も完全に失われた。EDでは、光の戦士達のよく知る本来のガーランドに戻り、帰還した彼らと再会することが語られている。
敵
- カオス(Chaos)
- 詳細は「#カオス」を参照
- 4体のカオス(4たいのカオス / Four Fiends of Chaos)
- 土のリッチ(Lich of Earth)、火のマリリス(Marilith of Fire)、水のクラーケン(Kraken of Water)、風のティアマット(Tiamat of Wind)のこと。土、火、水、風の4つのクリスタルの力を奪い、世界を荒廃させていた4体の魔物。その正体は、時を超えて巡るカオスことガーランドの憎悪が土、火、水、風の4つの力に増幅されたことによって生まれた分身体で、過去世界のカオスによって送り込まれ、奪ったクリスタルの力をカオスに送り届けていた。いずれも光の戦士達に一度倒された後、2000年前のカオス神殿で再び光の戦士達と戦うが敗れる。
- 『ファイナルファンタジーIX』(2000年)、『ファイナルファンタジータクティクスアドバンス』(2003年)にも登場する。
- リッチ
- バンパイアを配下に置き、洞窟の最深部から大地を腐敗させていた土のカオス。4体のカオスの中で最初に戦うカオスで、4体の中では最も弱いが、ラストダンジョンでは強化され、出会い頭にフレアを使って来る。弱点は火。
- マリリス
- 多数の6つの腕に6本の剣を武器にし、蛇のような下半身を持ち世界を焼き尽くす火のカオス。4体のカオスの内の紅一点。土のカオスの異変を察知し、予定よりも200年早く目覚めた。弱点は眠り、麻痺、沈黙の状態異常系で、氷には耐性を持つ。
- クラーケン
- 海底神殿の奥深い場所から水の力を支配し、海の光を奪う水のカオス。イカの化け物と言った容姿で、海を汚染し光を弱めている。片言で喋る。弱点は雷。
- ティアマット
- 浮遊城に住み、風のクリスタルの力を遮る風のカオス。4体のカオスの中では最強であり弱点も特に無い(攻略本には毒と石化が弱点と書かれているが、いずれも確率系で、しかも効く確率は低い)。4つの竜の首(リメイク版では6つ)に2本の腕と1本の尻尾がある。400年前に現れて古代天空人が作った北の文明を破壊し、その後も力を蓄え続けている。
- アストス(Astos)
- ダークエルフの王。エルフの王子に呪いを掛け、マトーヤから水晶の目を盗んだ張本人。妖精王の座を狙っており、その野望に必要なクラウンを手に入れるため、西の城の王に成りすまして光の戦士たちを利用しようとする。
- バンパイア(Vampire)
- 洞窟の奥深くに巣くう吸血鬼。メルモンドの町を襲い、壊滅状態にした魔物。大地を腐らせている元凶として人々に恐れられていたが、光の戦士たちに退治される。しかし本当の黒幕である土のカオス・リッチの僕に過ぎなかった。
- ビッケ(Bikke)
- 港町プラボカを占領していた海賊。粗暴な性格で光の戦士たちが楯突いてきた時は9人の手下に襲いかからせるが、全員倒されると急に弱腰になり、光の戦士たちに船を譲って詫びを入れた。その後は改心して「全うに働いている」と語っている。
その他の人物
- マトーヤ(Matoya)
- 少し偏屈な魔女。薬づくりの名人でもある。大事な水晶の目を盗まれて困っている。言葉を話すホウキと暮らしている。
- ウネ(Unne)
- メルモンドの町に住む学者。ロゼッタ石を渡すと主人公たちにもルフェイン語を教えてくれる。
- スミス(Smith)
- ドワーフの鍛冶屋。アダマンタイトを渡すとエクスカリバーを作ってくれる。
- バハムート(Bahamut)
- ドラゴンの王。光の戦士たちに称号を与えるべく、試練を課す。
注釈
- ^ ちなみにMSX2のグラフィックチップには横スクロール機能は搭載されていない。
- ^ シリーズの他の作品の敵キャラクターをシチュエーションそのままにゲスト出演させる演出は、のちの『ファイナルファンタジーIV THE AFTER 月の帰還』とも共通点がある。
- ^ 当時のファミコンソフトは独自の生産委託システムを取っており、ソフトを生産する時点で前金として任天堂に多額のロイヤリティを払わなければならなかった。
- ^ スクウェア創業メンバー。後に社長。
- ^ 一小節ほど短くメンデルスゾーンの結婚行進曲のコード進行がわずかに見えるシーン(メインテーマの7小節目でドッペルドミナントが用いられるため確認は容易。)があり、ドラクエが古典以前を参照しているのに対して、FFは初期ロマン派以降の様式模倣を巧みに用いている。
- ^ 直截な編曲は「白鳥の湖」を用いる『FFII』から。
- ^ プレリュードはカール・タウジッヒの「毎日の練習」から第一巻の42番(Edition Steingraeber)が部分的に引用されている。原曲にもみられるホルン五度で動く特徴は2016年現在のリメイク版の制作ですら守られる。FFはその後近代和声を巧みに用いて、ドラクエとの差別化を意図的に図っている。
- ^ ただし、シリーズ作品中でも一部のタイトルにはこのイントロは使用されていない。初めてイントロが変更された作品は『FFVII』であるが、作曲者の植松によれば『ファイナルファンタジーVII解体新書』内のインタビューにおいて「イントロからのメロディの展開が限られやすくマンネリになりがちだったため、イントロを廃したかった」と理由を述べている。
出典
- ^ a b c d e f 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、122 - 123頁。
- ^ a b Final Fantasy for Nintendo Entertainment System
- ^ 株式会社インプレス (2021年12月18日). “今なお続くシリーズの原点。初代「ファイナルファンタジー」は発売34周年 最新作「FFXVI」は開発中”. GAME Watch. 2022年11月1日閲覧。
- ^ https://www.youtube.com/watch?v=pZjoN_BX8ok&t=1486s
- ^ 電撃オンライン『FINAL FANTASY I・II ADVANCE』インタビュー
- ^ 『週刊ファミコン通信 第2巻 第26号 通巻39号 特別付録 ファイナルファンタジー攻略マニュアル』株式会社アスキー、1987年12月25日、3頁。
- ^ “バンダイ、カラー対応の携帯ゲーム機『ワンダースワンカラー』を6800円で12月上旬発売――ファイナルファンタジー同梱版は9999円”. ascii (2000年8月30日). 2020年5月1日閲覧。
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- ^ 後藤祥子 (2004年2月26日). “FFプリインストールの「P900i」、2月29日発売” (日本語). ITmedia Moblie. アイティメディア. 2019年10月13日閲覧。
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- ^ 関口聖 (2004年8月2日). “スクウェア・エニックス、EZweb向け「ドラクエ」「FF」を19日配信” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年10月12日閲覧。
- ^ “ボーダフォン3G端末向けに『ドラクエ』、『FF』のサイトが開設される!” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2006年6月14日). 2019年10月13日閲覧。
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- ^ “ファイナルファンタジー ピクセルリマスター公式サイト” (日本語). スクウェア・エニックス. スクウェア・エニックス. 2021年7月26日閲覧。
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- ^ 『ファミ通 No.822』エンターブレイン、2004年9月17日、206,207,頁。
- ^ 文・志田英邦/写真・松井友生『ゲーム・マエストロVOL.1プロデューサー/ディレクター編(1)』(株式会社毎日コミュニケーションズ、2000年)167頁(坂口博信発言)。
- ^ a b 滝田誠一郎『ゲーム大国ニッポン神々の興亡』(青春出版社、2000年)p.215
- ^ 文・志田英邦/写真・松井友生『ゲーム・マエストロVOL.1プロデューサー/ディレクター編(1)』(株式会社毎日コミュニケーションズ、2000年)171頁(坂口博信発言)その4人のうち3人は、坂口本人とナーシャ・ジベリ、石井浩一であったという(同書172頁)。
- ^ 『ファイナルファンタジー』が発売した頃、社内の人間に「坂口ちゃーん、初めていいもん作ったじゃん」と言われたという(文・志田英邦/写真・松井友生『ゲーム・マエストロVOL.1プロデューサー/ディレクター編(1)』(株式会社毎日コミュニケーションズ、2000年)172頁(坂口博信発言))。
- ^ “「いまこれからできることを、手加減なくやり尽くすのが『ファイナルファンタジー』」。坂口博信氏がKYOTO CMEXイベントで語った、飛躍への過程とは(1/2)”. 令和4年4月23日閲覧。 “僕が文庫本を読み漁っていた高校時代に『グイン・サーガ』や『吸血鬼ハンターD』のイラストを天野先生が描かれていたので、自分の中のファンタジーストーリーとすごく重なっているところがあって。世界観を構築していくために、天野先生にお願いしました。”
- ^ “"運命のようなもの"が働いていた?……坂口博信が自作ゲームからFINAL FANTASYに辿り着くまで:ゲームアツマール: ゲームアツマールch(ゲームアツマール) - ニコニコチャンネル:ゲーム”. 令和4年4月23日閲覧。 “坂口:誰かいいイメージイラストを描いてくれる画家はいないかなとスタッフ皆で探していたら、石井が「それなら、天野さんがいいと思いますよ」と言ったんです。 でも、『グイン・サーガ』は読んでいたのに、なぜか名前を認識していなかったんだね。「誰だよ、その人。知らないぞ!」なんて言って却下してしまいました。ところが、自分でパラパラと本を開いて探していたら、すごい絵を見つけたんです。さっそく石井に「これだよ!」と言ったら、「あの……坂口さん、それが天野さんです」と言われた(笑)。”
- ^ “FFXI(ファイナル・ファンタジー11) 20周年カウントダウンサイト WE ARE VANA'DIEL| SQUARE ENIX”. 令和4年4月23日閲覧。 “そして坂口さんに『魔天』を見せて、「この人の絵が『FFI』にぴったりです!」と力説したんですが、その時点ではあまりピンと来ない様子でした。ところが、それから1週間後くらいに今度は坂口さんのほうから、「石井、いい絵描きを見つけたんだけど、これはどうだ?」と言ってきたんです。そして坂口さんからイラストを見せてもらうと、それが天野さんの絵で(笑)。”
- ^ 文・吉田直子/写真・松井友生『ゲーム・マエストロVOL.3コンポーザー編(1)』(株式会社毎日コミュニケーションズ、2001年)73頁(植松発言)、『WEEKLYファミ通』993号(エンターブレイン、2007年)93頁(植松発言)も同旨。なお、当時の社長は、松任谷由実やサザンオールスターズに作曲を依頼するつもりだったとのことである(前掲『ファミ通』同頁)。
- ^ 徳間書店『ファミリーコンピュータマガジン』1989年No.4 119頁
- ^ 【FFピクセルリマスター】発表会動画
- ^ a b 『WEEKLYファミ通』993号(エンターブレイン、2007年)93頁(植松発言)
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- ^ a b 「6月16日増刊号特別付録 クロスレビュー優良ソフトパーフェクトカタログ 上巻」『ファミ通』、エンターブレイン、2005年6月16日、9頁。
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