バーチャルYouTuber バーチャルYouTuberの概要

バーチャルYouTuber

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/23 02:00 UTC 版)

2016年12月に活動を開始したキズナアイYouTuber活動を行う際に自身を称した事に始まる語であり[4][11][12]、元々はキズナアイ自身を指す語だった[4][13][14]

概要

「バーチャルYouTuber」(VTuber)とは、2016年12月にキズナアイがYouTuber活動を行う際に名乗り、初めて使用された名称である[4][11][12][15]。知名度の拡大により一般的に使用されるまでは他のユーザー間でも広く使われていたというわけではなく、元々はキズナアイ自体を指す名称であった[4][13][14]。同時に、本人による「バーチャルYouTuber」というカテゴリーの中で[4][11][12][15]、自身を「世界初のバーチャルYouTuber」と位置付けてきた[16]。2017年末頃にバーチャルYouTuberという存在や文化が強い注目を受けたタイミングから、総称として使われるようになったとされ、キズナアイはこの時期を「なにかが弾けて一気に注目されたタイミング」と表現している[4]。もっとも、現在でも総称としての定義は人によって異なるなど一定しているわけではない[17][注釈 1]

2017年は主にユーザーが拡大し始めた黎明期と言える時期であり、中でも複数の書籍でも取り上げられることの多いユーザーとして「電脳少女シロ」、「ミライアカリ」、「バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん」、「輝夜月」があげられ、これを「バーチャルYouTuber四天王」(VTuber四天王)と呼ぶ場合がある[14]。ここにキズナアイを含め5名を四天王と呼ぶ場合もある[20][21]。「コミケplus」では四天王をバーチャルYouTuber黎明期の道標と表現している[14]

2017年末から2018年はバーチャルYouTuberの文化が急激に拡大した時期である[20][22]にじさんじホロライブなどが演者の募集をかけると同様に、他の企業の参入、演者の募集も相次ぎ、前者以外にも有閑喫茶あにまーれハニーストラップ(いずれも774株式会社が運営)、ゲーム部プロジェクトあおぎり高校ゲーム部(いずれもBrave groupが運営)などの各グループやupd8(キズナアイを生み出したActiv8株式会社が立ち上げたVTuber支援プロジェクト)、ENTUM(当時ミライアカリプロジェクトを運営していた株式会社ZIZAIが運営するVTuber事務所)などのプロジェクトの発足もあり、2018年の一年を通してバーチャルYouTuberの人口は10倍前後に拡大した[14]

また「MikuMikuDance」(MMD)と呼ばれる3Dアバターを制作していたモデラーや「Live2D」で使用可能なイラストを執筆できるクリエーターの参入等により、バーチャルYouTuberというカテゴリーはより活発なものとなっていった[14]

バーチャルYouTuberの大きな特徴として、人間の全身の動きを読み取るモーションキャプチャの利用をあげることができる[11]。モーションキャプチャは日本においてエンターテイメント分野では3Dモーションの作成を始めとして1990年代からゲーム開発等において用いられてきたものであるが[23]、この技術を利用することで、リアルタイムでキャラクターにリアクションを取らせ、生放送やゲーム実況を行わせることを可能にしている[11][5]。同じ2次元、もしくは3次元のキャラクターであっても、アニメやゲームと異なり直接に生放送での視聴者とのやりとりが可能なことなどから、人気が高まったと言える[11][5]

2021年10月の段階では、1万6000人を超えるバーチャルYouTuberが活動を行っており[24]、人気コンテンツと認知されている[25]

モーションキャプチャ

ハンドトラッキングを備えたVTuber

モーションキャプチャとは、動きのある物体に関するデータを取り込み、デジタル化するための手法のことを指す[26]。人が手や頭に専用の機器を装着し、例えば赤外線センサー等で動作を測定することによって取り込み、そのデータを利用することで、スポーツ分野、医療用のデータ、さらにゲームキャラクターや映画のコンピュータ・グラフィクスといったものに動きを付けてきた[26]。例えば、ゲーム開発では日本においては1990年代からその利用が見られ、1993年発売の『バーチャファイター』を一例としてあげることができる[23]。また、一般ユーザーがモーションキャプチャを手軽に使えるようになった初期のものとしては"Kinect"をあげることができる[27]。2010年末に"MikuMikuDance"が"Kinect"に対応したことにより、初音ミクを始めとした二次元キャラをモーションキャプチャで動かしての動画投稿が見られるようになった[27][28]

一方で、バーチャルYouTuberはこのモーションキャプチャの技術を利用し、生放送においてリアルタイムでキャラクターにリアクションを取らせることによって、ゲーム実況や視聴者との直接的なコミュニケーションを実現させていることに大きな特徴がある[29][11][5]。キャラクターの動作や声を担当する人の事を「魂」と表現することもある[30]

このようなモーションキャプチャを利用してのリアルタイムでの生放送という、現在のバーチャルYouTuberと同様の形式を取ったものとして、ウェザーニューズの"WEATHEROID TypeA Airi"をあげることができる[31]。2012年12月7日の「ソラトモパーティ」においてモーションキャプチャを利用した会場でのお披露目が行われ[32][33]、2013年2月4日から試験的な放送が行われ[32][34]、2014年4月10日にSOLiVEナイトから本格的な出演を開始[32][35]。2018年5月17日にYouTubeチャンネルを開設以降はバーチャルYouTuberとして活動している[36]

近年では、FaceRig[37]など、ウェブカメラを使って手軽にモデルを動かすことのできるサービスなども開発されており、バーチャルYouTuberになる手段の簡便化が進んでいる[38]


注釈

  1. ^ バーチャルYouTuberの主体を、二次元もしくは三次元で作成されたキャラクターに求める説[18][1][2][3]、キャラクターを裏側で操作している配信者自身に求める説[18][10][7][8][19]、双方に求める説などがある[5]

出典

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  5. ^ a b c d e 南文枝. "VTuber". 知恵蔵コトバンク. 朝日新聞デジタル/VOYAGE GROUP. 2019年5月18日閲覧
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