ドーベン・ウルフ シルヴァ・バレト

ドーベン・ウルフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/23 22:37 UTC 版)

シルヴァ・バレト

デザイン
漫画『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』で初登場[注 3]。のちにUC-MSVに分類され、アニメ版『機動戦士ガンダムUC』にも登場した。メカニックデザインはカトキハジメ
諸元
シルヴァ・バレト
SILVER BULLET
型式番号 ARX-014[注 4]
生産形態 量産機
頭頂高 22.2m[30]
本体重量 33.5t[30]
全備重量 70.5t[31]
装甲材質 ガンダリウム合金[30]
出力 5,250kW[30]
推力 87,300kg[31]
センサー
有効半径
13,500m[31]
武装 60mmバルカン砲×2
ビーム・サーベル
ビーム・ライフル
インコム×2
有線式ハンド×2
ビーム・キャノン×2
シールド
(2連装ミサイルランチャー、ビーム・ランチャー)
対艦ミサイル
ミサイル
グレネード・ランチャー×2
搭乗者 ガエル・チャン
設定解説
第一次ネオ・ジオン抗争後、地球連邦軍がアクシズから接収したドーベン・ウルフ数機をベースに、連邦軍の依頼によってアナハイム・エレクトロニクスのグラナダ工場で改修した試作機[30]。準サイコミュのテストを目的としており、解析・改修担当チームはオーガスタ研究所出身のスタッフが多数を占めている[31]。原型機のジェネレーター直結装備を省略し、それに伴って一部外装と装甲部材を変更した結果、軽量化と各部スラスターへの効率的なエネルギー供給が可能となり、より高い機動性と安定した稼働を実現している[30]。また、頭部は準サイコミュ兵装テスト用のガンダム・ヘッドと、測定センサーを強化したシステム解析用のジム・ヘッドの2種類の頭部が用意されている[30]。機能とコンセプトを絞り込んだ結果、最終的な性能値はテスト機としての想定数値を凌駕し、実戦にも十二分に耐えうるレベルを示したという[30]。テスト終了後、一部の機体はビスト財団へ引き渡されている[32]。標準塗装は濃淡グレーを基調とするが、ガエル・チャンが搭乗した機体は後述のファンネル試験型に近い塗装となっている。
武装
有線式ハンド(ビーム・ハンド)、肩部ビーム・キャノン、対艦ミサイル、ミサイル、グレネード・ランチャー(隠しランチャー)はドーベン・ウルフを参照。なお、原型機の腋下にあったグレネード・ランチャーは本機の設定画では確認できず、当初のスペックにも記載されていなかったが、アニメ版の劇中で使用され、スペックにも追加された[33]
60ミリバルカン砲
ヘッド・ユニットの交換に伴い、口径が原型機の30ミリから連邦軍の標準である60ミリに変更されている[30]
ビーム・サーベル
大腿部に格納。原型機のレイアウトをそのまま流用しており[30]、サーベル自体も原型機の流用品で仕様の変更もない[33]
ビーム・ライフル
模擬戦などで取り回しのいい装備が必要な際に携行する。ジェガンのものと同等品[30]
シールド
ジェガンのシールドと、ショートバレル化した原型機のビーム・ランチャーを組み合わせた多目的兵装。本来は不要な装備であるが、携行装備の充実によって高精度のテストがおこなえるという改修担当チームの提案から用意される[30]。射撃時はバレルが延伸し、ある程度の長距離射撃が可能[30]
インコム
原型機のものに改良を加え、装弾数の増加とチャージ時間の短縮が図られている[30]
劇中での活躍
『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』では、カーディアス・ビストの指示下でユニコーンガンダムの稼動実験における仮想敵機として流用され、パイロットたちの人間関係のもつれから4対1のリンチに近い白兵戦攻撃、さらには有線式ハンドの電撃によってユニコーン(のパイロット)を苦しめるものの、同機は擬似NT-Dが発動して暴走する。形勢は逆転し、リーダー格のガンダム・ヘッド型が大破したうえ、ジム・ヘッド型1機以外のパイロットは死亡する。その後、ネェル・アーガマ所属ノーム・バシリコック少佐のリゼル部隊とジム・ヘッド型3機が交戦する。
アニメ版『機動戦士ガンダムUC』では、メガラニカ内のビスト邸前にてガンダム・ヘッド型がガエル・チャンの乗機[注 5]として登場する。バナージ・リンクスがユニコーンガンダムに乗り込むまでの時間を稼ぐため、メガラニカに乗り込んできたネオ・ジオングと正面から対峙し、各種武装を駆使して奮戦するも強大な戦力に敵わず、撃破される。しかし、目的であった時間稼ぎは成功したうえ、原作では死亡したガエルもアニメ版ではとどめを刺される直前にバナージが間に合ったことにより、生存している。
なお、アニメ版では新たに設定画が描かれ、頭部のパーツバランスが見直されてよりガンダムらしくアレンジされており、プラモデルも通常機とは別にアニメ版のデザインに近づけた『HGUC シルヴァ・バレト(ガエル・チャン専用機)』がプレミアムバンダイ限定で販売された[34]

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シルヴァ・バレト(ファンネル試験型)

デザイン
ゲーム『機動戦士ガンダムUC』のダウンロードコンテンツのミッション「銀弾は放たれた」に登場。メカニックデザインはカトキハジメ。
諸元
シルヴァ・バレト(ファンネル試験型)
SILVER BULLET(FUNNEL TEST)
(以下、通常型と異なる項目のみ)
型式番号 ARX-014P
本体重量 35.2t[31]
全備重量 71.7t[31]
推力 79,700kg[31]
武装 有線式大型ファンネル
搭乗者 ハンス・ロックフォード
設定解説
背部にジェネレーター内蔵式の有線式大型ファンネルを装備した試験機。連邦軍のサイコミュ搭載機の開発の礎となった機体で、搭載されたファンネルはガンダムデルタカイのプロト・フィン・ファンネルを経て、νガンダムのフィン・ファンネルに発展している[31]インコムは搭載されていないうえ、通常型にあるバックパック左右のスラスターがない。塗装は薄いブルー・グレーとダーク・ブルーを基調とする。
劇中での活躍
宇宙世紀0092年にハンス・ロックフォード大尉が搭乗し、ムサカ級巡洋艦を母艦とするネオ・ジオン残党の討伐を兼ねた運用試験がおこなわれる。ミッション中の台詞によると、連邦軍の発注によって開発され、この直前にシルヴァ・バレト通常型の最終稼動実験が完了したという。漫画『機動戦士ガンダムUC MSV 楔』掲載のコミカライズ版では、敵母艦はエンドラ級巡洋艦とされている。

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シルヴァ・バレト・サプレッサー

デザイン・名称
劇場用アニメ『機動戦士ガンダムNT』に登場。メカニックデザインはカトキハジメ
ユニコーンガンダムの主兵装であるビーム・マグナムを一射するごとに前腕を交換するというアイデアも、カトキによる[35]。このアイデアを聞いた『機動戦士ガンダムNT』の監督である吉沢俊一に面白い設定と判断され、採用された[35]。ただし、吉沢はインタビューで、そこまで手を入れるならちゃんと撃てる腕を作ったほうがいい[35]、資材や資金に余裕のないミネバ一派がパーツを使い捨てにするのはおかしい[35][出典無効]、と述べている。
名称は『NT』本編では言及がなく、映画公開翌年の2019年3月23日に『NT』公式サイトに本機が追加された際に「サプレッサー」という名前が登場しており[36]、それ以前の資料では単に「シルヴァ・バレト」[37]、または「シルヴァ・バレトをベースとする改修機」[38]などと表記されていた。映画の脚本を基にした『小説 機動戦士ガンダムNT』でも最初の登場場面で「《シルヴァ・バレト》タイプの新型機」と表記されており[39]、以降の登場場面では単に「シルヴァ・バレト」と表記されている[39]
諸元
シルヴァ・バレト・サプレッサー
SILVER BULLET SUPPRESSOR
型式番号 ARX-014S[40]
全高 23.4m[40]
本体重量 41.1t[40]
全備重量 75.6t[40]
装甲材質 ガンダリウム合金[40]
出力 5,250kW[40]
推力 85,500kg[40]
センサー
有効半径
14,400m[40]
武装 ビーム・サーベル×2
ビーム・マグナム
60mmバルカン砲×2
グレネード・ランチャー×2
ビーム・キャノン×2
搭乗者 バナージ・リンクス
設定解説
メガラニカ内に保管されていたシルヴァ・バレトの1機をテストベッドとして改修した機体[41]。名称の「サプレッサー」は、「対抗勢力を抑止・抑制するための機体」という意味をもつとされる[42]
ビーム・マグナムの運用を主目的とした改修が施されており、通常機では射撃時の高負荷に耐えられないビーム・マグナムの使用による腕部への高負荷を、1射ごとに腕部を丸ごと交換するというコスト度外視の仕様によって克服している。そのため、バックパックにはインコムとミサイル・ランチャーに代わって予備の腕部4本が収められており、腰背部に増設されているクレーンで1射ごとに交換するという仕様になっている。なお、予備の腕部はすべて右腕となっており、ほかの系列機と違って上腕ごと取り外せる構造になっている。機体色がダーク・パープル[42]に変更され、頭部は前後にアンテナの増設、脚部は大型ニー・クラッシャーの追加とソール部の形状変更がなされている[40]
劇中での活躍
宇宙世紀0097年、ミネバ・ラオ・ザビ直属の部隊に所属するバナージが搭乗し、フェネクスモナハン一派に奪われることを防ぐために使用する。
IIネオ・ジオングの猛攻に晒されるナラティブガンダムコア・ファイターを救援するため、新サイド6ヘリウム3備蓄基地へ向けて高速移動中のガランシェールJrの甲板上からビーム・マグナムによる超長距離狙撃で援護射撃を行い、アーム・ユニット1基を撃破する[注 6]。バナージがリタ・ベルナルミシェル・ルオの思惟に導かれると、ガランシェールJrから虹色の光源へ飛び立ち、ヨナ・バシュタの救援に向かい、彼に救援ビーコンを渡し終えた後は高速航行で飛び去っている。

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注釈

  1. ^ a b ジ・アニメ』1986年11月号掲載の「新装開店第1回 ガンダムΖΖ読本-これは買いだ!」より。
  2. ^ ただし、型式番号のORXの "O" はオークランド研究所の略であるとされる[22]
  3. ^ 当初は量産型νガンダムを登場させる予定だったが、そちらには固定ファンがいるという理由からカトキが反対し、提案された[28]
  4. ^ 型式番号のARXはネオ・ジオンから鹵獲した機体の改造機を意味し、AはAMX機と同様、アクシズの意であるとされている[29][要ページ番号]
  5. ^ なお、原作小説版でのガエルの乗機はアイザックであった。
  6. ^ 小説版では同様の場面で、アーム・ユニットに代わって4基のファンネル・ビットを1射で同時に撃破する描写となっている[43]

出典

  1. ^ a b c d モデルグラフィックス8705 1987, p. 61.
  2. ^ MISSIONΖΖ 1987, p. 157.
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad 1/144ドーベンウルフ 1986.
  4. ^ a b EBグリプス戦争編 1989, p. 52-53.
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v センチネル 1989, p. 114-115.
  6. ^ a b c d e f g EBグリプス戦争編 1989, p. 76-77.
  7. ^ MSバイブル40 2020, p. 7.
  8. ^ a b c UCプリズマティックモビルズ1 2013, p. 66-67.
  9. ^ DCΖΖ 2001, p. 58-59.
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m MISSIONΖΖ 1987, p. 20.
  11. ^ センチネル 1989, p. 292.
  12. ^ DCΖΖ 2001, p. 70-71.
  13. ^ a b ジ・アニメ8611 1986.
  14. ^ a b MS大全集 1988, p. 74.
  15. ^ a b MISSIONΖΖ 1987, p. 36.
  16. ^ a b c d e f g NT100%ΖΖ 1987, p. 52-53.
  17. ^ HGUCドーベンウルフ 2014.
  18. ^ a b c d HGUCドーベンウルフUC 2013.
  19. ^ イボルブマテリアル 2007, p. 64.
  20. ^ a b c d e f g MSバイブル40 2020, p. 15.
  21. ^ センチネル 1989, p. 75.
  22. ^ NT100%Ζメカ1 1985, p. 66.
  23. ^ a b センチネル 1989, p. 12-17.
  24. ^ a b センチネル 1989, p. 202-203.
  25. ^ センチネル 1989, p. 34-37.
  26. ^ センチネル 1989, p. 216-217.
  27. ^ MISSIONΖΖ 1987, p. 17.
  28. ^ 電撃ホビーマガジン1408 2014, p. 43.
  29. ^ パーフェクトファイル79 2013.
  30. ^ a b c d e f g h i j k l m n HGUCシルヴァバレト 2014.
  31. ^ a b c d e f g h UCプリズマティックモビルズ2 2016, p. 76-77.
  32. ^ UCプリズマティックモビルズ2 2016, p. 113.
  33. ^ a b UCメカ&ワールドep7 2014, p. 42-43.
  34. ^ HGUC 1/144 シルヴァ・バレト(ガエル・チャン専用機)”. プレミアムバンダイ. バンダイ. 2021年3月22日閲覧。
  35. ^ a b c d グレートメカニックG18冬 2018, p. 10.
  36. ^ GUNDAM.INFO 2019.
  37. ^ グレートメカニックG19春 2019, p. 6.
  38. ^ HGUCナラティブC付属冊子 2019.
  39. ^ a b 小説ガンダムNT 2019, p. 224.
  40. ^ a b c d e f g h i ガンダムエース1906 2019, p. 36-37.
  41. ^ NT公式サイトメカ 2019.
  42. ^ a b HGUCシルヴァバレトSウェブ 2019.
  43. ^ 小説ガンダムNT 2018, p. 318.
  44. ^ a b c d e f AOZ ReBoot58 2018.
  45. ^ a b くろうさぎのみた夢1 2018, p. 154-155.
  46. ^ a b c AOZ ReBoot59 2018.
  47. ^ a b c AOZ ReBoot67 2020.


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