ガス・グリソム ガス・グリソムの概要

ガス・グリソム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/09 15:17 UTC 版)

ガス・グリソム
Gus Grissom
NASA所属宇宙飛行士
現況 死去
生誕 (1926-04-03) 1926年4月3日
インディアナ州ミッチェル
死没 1967年1月27日(1967-01-27)(40歳)
フロリダ州ケープ・カナベラル
他の職業 テストパイロット
階級 アメリカ空軍中佐
宇宙滞在期間 5時間7分
選抜試験 1959年NASA選抜試験
ミッション マーキュリー・レッドストーン4号
ジェミニ3号
アポロ1号
記章

経歴

グリソムはインディアナ州ミッチェルに生まれ、地元のミッチェル高校を卒業。

軍時代

1944年、高校卒業後にアメリカ陸軍航空軍に入隊。終戦により、1945年、パデュー大学に入学、1950年には機械工学の理学士号を取得した。

1951年3月、少尉に任官し空軍に復帰、戦闘機に搭乗し始め、朝鮮戦争では第334飛行隊に所属しF-86で100回もの戦闘を経験した。戦後、テキサス州ブライアン空軍基地でジェット機のインストラクターとなった。

1955年8月、オハイオ州ライト・パターソン空軍基地にある空軍工科大学で航空工学を専攻した。

1956年10月、カリフォルニア州エドワーズ空軍基地のテストパイロット学校で学び、1957年5月にライト・パターソン空軍基地に戻って戦闘機部門のテストパイロットとなった。

NASA時代

マーキュリー7(後列中央がグリソム)

1959年、体力および精神力テストの結果、マーキュリー計画に参加する7人の宇宙飛行士(いわゆるマーキュリー7)のひとりに選ばれた。その他の人々は以下の通り。

1961年7月21日、グリソムはマーキュリー・レッドストーン4号(リバティベル7)のパイロットとして、アメリカで2番目の弾道飛行を成し遂げたが、帰還時にトラブルが起きた。リバティベル7カプセルの着水時ハッチが開くのが早すぎたために、海水がカプセル内や宇宙服の中に入り込んでしまったのである。グリソムはカプセルが沈もうとするなか溺れかけたが、ヘリに救助された。

その後、ジェミニ計画に参加。シェパードがメニエール病と診断されて地上勤務となったためにグリソムが最初のパイロットに選ばれた。1965年3月23日には計画中では初めての有人飛行(ジェミニ3号)を行い、ジェミニ6-A号ではバックアップに回った。

事故

If we die, we want people to accept it. We are in a risky business and we hope that if anything happens to us it will not delay the program. The conquest of space is worth the risk of life.
Virgil I. Grissom, after the Gemini 3 mission, March 1965

グリソムはアポロ1号の船長となり、アポロ計画最初の有人飛行を実行することになった。しかし1967年1月27日、船内での訓練中、エドワード・ホワイトロジャー・チャフィーとともに爆発炎上による事故で亡くなった。

この痛ましい事故に関してNASA即死と発表。しかし、後に公開された事故機には細工されていたと思しきスイッチが見つかり、遺族が事故の調査を開始したところ、グリソムは即死ではなく炎の中で15分以上も生きていたことが検死報告書で判明。彼らは宇宙船のハッチが内側から開かない機構になっていたため脱出できなかったのだが、皮肉にもこれはリバティベル7の水没事故を受けた措置であった。亡骸はアーリントン国立墓地に葬られた。

NASAとしてはマーキュリー7の誰かを最初に月面に立たせたいと考えていた。もしグリソムが存命していれば彼がその人物となっていた可能性は高かった。

グリソムの生涯飛行時間は4,600時間で、そのうち3,500時間がジェット機によるものである。

受賞




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