単粒子解析
タンパク質など生体高分子の単離した一分子の粒子から得た電子顕微鏡像からコンピューター画像処理によって、その立体構造を再構成する手法。得られている分解能は0.45nm程度。結晶化の困難なタンパク質などの構造解析に有効。具体的には、タンパク質一分子からの電子顕微鏡像の信号強度は弱いので、単離した多数のタンパク質分子を分散させた試料の投影像を撮影する。多数の電子顕微鏡像から数千枚以上の粒子画像を切り出す。分散した粒子は様々な方向を向いているので、回転と平行移動を施して粒子の外形が同じもの同士を集め、形状すなわち方位が異なるものにグループ分けする。各グループの粒子画像は、加算平均処理して平均化された粒子画像を得る。次に平均化された粒子画像のオイラー角(粒子の姿勢を表す角)を決定し、これらの画像を用いて、トモグラフィーの手法と同様、逆投影法によって3次元構造を再構成する。これらの一連の操作を平均化画像が収束するまで繰り返すことにより、高い分解能の3次元構造が得られる。
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