前2軸操舵
大型トラックの3軸車や4軸車で、前方2軸上の4輪をかじ取りさせる操舵車輪配置方式のこと。前2軸構造の目的は、2本のタイヤを追加して車両全体の担荷能力を上げるとともに、荷重前後配分を改善することである。2軸とも車軸懸架方式で、それぞれのビームアクスルにクロスリンク式のかじ取りリンク機構を組み合わせて、2軸間でアッカーマンジオメトリーを成立させる。このために、ドラッグリンクの途中に中継レバーを設けるか、あるいは第1軸のタイロッドアーム中間に第2軸用ドラッグリンクを連結するなどして、後ろ側のリンクの動きを小さくする。軸重に基づく橋梁強度計算(ブリッジフォーミュラ)で重量規制を行う地域では、とくに切実なニーズがある車両構造である。
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