脱硫
【英】: desulfurization
硫黄化合物を含んだ物質から硫黄分を除去する操作を脱硫という。原油には一般に硫黄化合物が必ずといってよいほど含まれている。その量は原油の産地によって異なるが、0.1 ~ 4 重量%程度である。したがって、原油から蒸留により分離された各留分にも硫黄化合物は存在し、重質留分ほど多いのが一般的である。石油中に含まれている硫黄化合物は硫化水素、メルカプタン、硫化物、二硫化物、チオフェン類などであり、これら以外に構造不明の化合物が相当含まれていて、沸点が高くなるほど複雑な構造となっている。石油中に硫黄化合物が存在すると、悪臭の発生、触媒被毒などの要因になるばかりでなく、硫黄化合物の燃焼生成物である亜硫酸ガスが大気汚染物質の一つであるため、石油の脱硫は今や石油精製業の大きな使命となっている。石油の脱硫は LPG 、ガソリンから重油、潤滑油に至る広い範囲に適用される。脱硫法としては、アルカリ洗浄法、溶剤脱硫法、接触脱硫法、ガス化脱硫法などがあり、各油種によりそれぞれ適応した脱硫法を採用するが、近年、水素気流中で水素化処理による接触脱硫法が発達し、ガソリン、灯・軽油、重油および潤滑油の各油種にわたって広く適用され、脱硫法の主流を成している。 |
脱硫
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/23 21:44 UTC 版)
脱硫(だつりゅう、英語:desulfurization)とは、石油工業やガス工業において、原料、製品に含まれている、有害作用[1]を持つ硫黄分を除去することをいう。
- ^ 重油や軽油に含まれる硫黄分は、炭素と共に噴射ポンプの金属部品にとって潤滑剤として働き、有用でもあった。
- ^ http://words.ecogate.jp/archives/2007/01/sox.html
- ^ http://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=32
- ^ “環境用語集:「硫黄酸化物」”. www.eic.or.jp. 一般財団法人環境イノベーション情報機構. 2020年4月29日閲覧。
- ^ a b “環境用語集:「重油脱硫」”. www.eic.or.jp. 一般財団法人環境イノベーション情報機構. 2020年4月29日閲覧。
- ^ “平成17年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰・表彰式の開催について”. JXTGエネルギー. 2020年4月29日閲覧。
- ^ http://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=32
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