AR-16
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/29 05:59 UTC 版)
1959年、アーマライト社はコルト社に2種類の自動小銃、AR-10およびAR-15の特許と製造権を売却した。いずれの小銃も、ユージン・ストーナーが開発したガス直噴作動方式を特徴としていたが、特許の売却に伴い、同機構を用いた自動小銃の設計は以後行えなくなった。そのため、ストーナーが次に手掛けた7.62x51mm弾仕様の自動小銃、AR-16は、従来のショートストロークピストン作動方式を採用していた。AR-16の前身としては、AR-10の安価な代替品と位置づけられたAR-12があった。AR-12の開発は、AR-10およびAR-15の特許売却に関連したライセンス上の問題のため早々に中止され、試作銃も作られなかった。 初期型AR-15の設計時に用いられた弾薬とは異なり、軍ではススが残りやすい球状火薬を用いる弾薬を採用していた。そのため、後のベトナム戦争で運用された際、ガス直噴作動方式のAR-15は動作不良が相次いでいたのである。そこで、AR-16ではススの影響を受けにくいショートストロークピストン作動方式を採用した。また、モジュール化の概念も取り入れられ、アッパーレシーバーを交換すると、7.62x39mm弾あるいは9x19mm弾を使用する短機関銃に転換することもできるとされていたほか、5.56x45mm弾への適応も計画されていた。 AR-16は安価に調達可能な小銃とされていたものの、1961年にストーナーがアーマライト社を離れたため、プロジェクトが放棄された。製造されたのは3丁の試作銃のみと言われている。また、AR-16は、ストーナーがアーマライト社で手掛けた最後の小銃だった。
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