ズート・スーツ/アイム・ザ・フェイスとは? わかりやすく解説

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ズート・スーツ/アイム・ザ・フェイス

(Zoot Suit/I'm the Face から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/29 09:29 UTC 版)

ズート・スーツ
ザ・ハイ・ナンバーズシングル
B面 アイム・ザ・フェイス
リリース
規格 7インチ・シングル
録音 1964年6月
ジャンル R&B
時間
レーベル フォンタナ・レコード
作詞・作曲 ピーター・ミーデン
プロデュース クリス・パーメンター
ピーター・ミーデン
ザ・ハイ・ナンバーズ シングル 年表
ズート・スーツ
(1964年)
アイ・キャント・エクスプレイン
(1964年)
テンプレートを表示

ズート・スーツ』(Zoot Suit)b/w『アイム・ザ・フェイス』(I'm the Face)は、イギリスロックバンドザ・フーが、1964年ザ・ハイ・ナンバーズthe High Numbers)として発表したシングル。発売元はフォンタナ・レコード。バンドの実質的なデビューシングルであると共に、ハイ・ナンバーズ名義で発表された唯一の作品である。

解説

ザ・フーのレコード契約を取りまとめたバンド初代マネージャーのピーター・ミーデンは、彼らを当時流行していたモッズ・バンドとして売り出すため、メンバーにモッズの衣装を着させ、バンド名もハイ・ナンバーズと改めさせた。1964年、ミーデンの指揮のもと、バンドはフィリップス・レコードのスタジオで、初となる本格的なレコーディング・セッションを行った[1][注釈 1]。ジャック・ベイヴァーストックとクリス・パーメンターがプロデューサーとして立ち合い、「ズート・スーツ」、「アイム・ザ・フェイス」、そして「ヒア・ティス」(ボ・ディドリーのカバー)の3曲が録音された。「ズート・スーツ」と「アイム・ザ・フェイス」は作者クレジットがミーデンとなっているが、実際は「ズート・スーツ」はダイナミックスの「ショウメン」、「アイム・ザ・フェイス」はスリム・ハーポの「ゴット・ラヴ・イフ・ユー・ウォント・イット」のそれぞれの歌詞を書き換えただけである[3]。また「アイム・ザ・フェイス」のピアノは、ミーデンの友人であるアラン・エレットが担当した。最終的に「ズート・スーツ」と「アイム・ザ・フェイス」の2曲がバンドのデビューシングルとして採用され、「ヒア・ティス」は除外された[1]。なお、古い資料には「アイム・ザ・フェイス」がA面、「ズート・スーツ」をB面とするものもあるが、誤りである[4][5]

リリースとその後

シングル「ズート・スーツ」は1964年7月3日、フォンタナ・レコードより発売された。だがレコードは1000枚しかプレスされず、ミーデンの懸命の宣伝も空しく、売り上げ枚数はわずか500枚[注釈 2]という結果に終わった[6][7]。この結果を見てフォンタナは、バンドとの契約更新を行わない決定を下した[6]。その後ハイ・ナンバーズは、同年8月にバンドの噂を聞きつけて接近してきたキット・ランバートおよびクリス・スタンプと新たな契約を結び、ミーデンと別れ、バンド名もザ・フーに戻し、再出発を切ることになる[8]

その後本シングルは再プレスされることもなく、幻のアイテムとされてきたが、1971年ピート・タウンゼントは、このシングルを再発売する計画があることを明かしている[7]。そして1980年、A面とB面を逆にする形で再発され[9][5]、イギリスでは49位を記録している[10]

収録アルバム

特記がなければ、オリジナルのモノラル・バージョンで収録されている。

脚注

注釈

  1. ^ これより前の1964年5月にも、「アイム・ザ・フェイス」と、ピート・タウンゼントの最初期の作品「イット・ワズ・ユー」が録音されている。IBCスタジオで行われ、また当時加入したばかりのキース・ムーンではなく、セッションドラマーが起用されたと見られているが、詳細は不明[2]
  2. ^ このうち50枚はミーデン自らが購入し、さらにはジョン・エントウィッスルの祖母までもがこれに協力した[6]

出典

参考文献

外部リンク




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