Zバッファ法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 16:19 UTC 版)
「3次元コンピュータグラフィックス」の記事における「Zバッファ法」の解説
詳細は「Zバッファ」を参照 隠面消去方法のひとつ。多数のポリゴンが重なった場合、奥のポリゴンが手前に描かれてしまうような不都合が生じることがある。これを防ぐために、各ポリゴンを描画する際、各画素について視点からの距離を全て記録し、現在記録されている深度よりも近い画素だけを描画する。Zソート法と異なり、通常は、視点にもっとも近いポリゴンからレンダリングする(Zバッファで判定することで、奥に隠れたポリゴンのレンダリングをスキップできるため)。 Zバッファとは、深度を記憶するメモリ領域のことであり、Zバッファ法はアルゴリズムが簡単なためハードウェア化しやすい利点があるが、Zバッファ用のメモリの分だけ、Zソート法よりもメモリは多く消費する。単純に、ピクセル単位で奥行きを判定して、ポリゴンのピクセルを塗るか塗らないかを判定しているだけなので、半透明なポリゴンは、Zバッファ法だけでは正しく処理できない(この場合、一度Zバッファ法で不透明なポリゴンだけ描画し、さらにZソート法で半透明なポリゴンを重ねて描く)。また、互いに接近した平行、あるいは低い角度で交差するポリゴンにおいて、Zバッファに記録される深度の精度によっては、隠面消去が正しく行われない、Zファイティング(Z-fighting)と呼ばれる現象が起きる。 ゲームやCADソフトウェアのプレビュー表示など、リアルタイムでの描画によく利用される。
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