T細胞受容体
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T細胞受容体 (TCR)遺伝子は、生殖系列にコードされた遺伝子断片V、D、およびJの再構成(V(D)J遺伝子再構成)によって多様化され、莫大な抗原特異性を得ることを可能にしている。このとき、V-DおよびD-Jのつなぎ目では、塩基配列がランダムなNヌクレオチドと、生殖系列DNAの配列と相補的な1〜3塩基対の回文構造ヌクレオチド(Pヌクレオチド)が挿入される。
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T細胞受容体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 22:41 UTC 版)
スーパー抗原のうちT細胞と結合する領域はT細胞受容体のβ鎖と相互作用を起こす。1種類のスーパー抗原でかなりの数のT細胞を活性化できるが、これはスーパー抗原が結合するTCRのβ鎖にあるV断片が約50種類しかなく、また一部のスーパー抗原が多数のV断片に結合できることによる。こうした、V断片との結合様式は異なる種類のスーパー抗原の間で多少の差が認められる。 TCRの領域は個々人で差があるので、ある特定のスーパー抗原に対し、一部の人だけがより強く反応するというようなことが起きる。グループIに分類されるスーパー抗原はTCRのうち第二超可変領域(CDR2)のVβ領域や骨格となっている領域と接触する。 グループIIのスーパー抗原は立体配座に依存したやり方でVβ領域と相互作用を示す。こうした相互作用は大部分がVβのアミノ酸側鎖に依存している。グループIVのスーパー抗原は特定のVβにおける3つの超可変領域全てと噛み合っていることが示されている。 この噛み合い部分は小さなドメインと大きなドメインの間にある裂け目に当たっており、TCRとMHCの間のくさびのようになっている。これにより、本来抗原となるべきペプチドはTCRから離され、通常のT細胞の活性化を妨害している。 スーパー抗原の生物学的強度すなわち、T細胞の活性化能力はT細胞受容体(TCR)に対する親和性で規定され、最も親和性の高いものは、最も強い反応を生じさせる。今のところ最も強力なスーパー抗原はSPMEZ-2である。
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